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あの図書館、もう一度行きませんか?

「アルセー、行け」


「分かった」


 翌日、俺らは拠点にて怪しまれない様に時間をずらして大聖堂へと向かった。


「ヴェリト」


「何でしょうか?」


 拠点内でギリッダが話しかけてきた。


「お前らはもうリタに追われる身だ。だからお前は無属性の教会には行かず、大聖堂で情報を集めてくれ」


「分かりました」


 ルリカ達にもそれを伝え、俺らは大聖堂へと向かった。


 信徒のローブを着て、フードを深く被る。


 リタがどこから見てるか分からないからな……。


 慎重に、ただそうしている事がバレない様に大聖堂を歩く。


「位が上がったから……えっと……こっちか……」


 位が上がれば、居るべき場所も変わる。


 まあ前の所と対して変わらない。


 というか、そのエリアにも行ける様になったくらいにしか考えなくても良いかもしれない。


「取り敢えず、何か情報を掴もう。……14時に、この大聖堂の扉付近に再集合だ」


 コクリ、と三人が頷く。


 レカよ、流石にお前は一人にせんぞ。


「レカはニル、またはルリカと一緒に行動してくれ」


「分かったー!」


「んじゃ、行くぞ」


 そして俺らは、別々の方向へと向かった。


「んじゃまずどこに行くか……」


 教皇に関する情報でも欲しいところだが……。


「ん?」


 歴史資料室……?


 ほぉ、面白そうな場所があるじゃないか。


【透明化】をした後、壁貫通裏技(バグ)を使って中に入る。


 少しだけ(ほこり)っぽいが、全然大丈夫だ。


「何か情報はぁーっと……」


 一冊の本を取り出してペラペラとめくる。


「関係ない」


 次の本を手に取ってまたペラペラとめくる。


「これも関係ない」


 また手に取り、戻し、手に取って戻す。


 これを何回も繰り返しまくった。


「ん?」


 これは……


「あった」


 関係、アリ、だ。


 最初のページに『教皇の歴史』とある。


「さてと、教皇の事について全部教えてくれよー」


 俺はその本を読み始めた。


 そして約一時間。


「……なるほど」


 結論から言おう。


 意外と良い情報は手に入った。


 が、現教皇についての情報は手に入らなかった。


 まあ教皇の歴史、だからな。


 現教皇の歴史はまだ追加されていないのだろう。


「他のも一応見てみるか」


 この歴史資料室にはかなりの量の本がある。


 流石にもう一つか二つは有益な情報があるだろう。


「うし、頑張るか」


 そして俺はひたすら本を読み(あさ)るのだった。





「ふー、疲れたー」


【薬品生成】で超高速読が出来るようにしたけどやっぱ疲れるなぁー。


「ちょいと休憩」


 手を後頭部にやってゴロンと寝っ転がる。


「…………ん〜?」


 何か……魔法陣がないか?


「! あれは!」


 おいおい見覚えありまくりだぞあの魔法陣。


 あの魔法陣は……!


「イライザの図書館への隠し通路にあった魔法陣!」


 って事は……またイライザの図書館に行けるって事か!?


 ジェットパック……は音がとんでもないからダメか。


 ええい! 飛ぶっきゃない!


「おら!」


 強めにジャンプして天井に指を食い込ませる。


「うし!」


 行けた!


「んでやっぱり、あの魔法陣だな」


 周りが少し暗くて分かりにくいが、間違いない。


「んじゃあ、ここに通路がある……のか?」


 片方の手でぶら下りつつ、もう片方の手で魔法陣がある部分をグイッと押す。


「ん!? この部分……外れるぞ!」


 天井の一部を外してみると、上へと続く通路? があった。


「行くか」


 俺は壁に指を食い込ませがら登る。


 そして――


「おっ、おおぉぉぉぉ!」


 あの図書館だ!


「おいしょ」


 何か図書館の床から出たわ。


 でも俺が出て来た場所、普通に木の床なんだが……?


 まあ良いか。


 んじゃあ少し探索でもしよう。


「あれ?」


 背後から懐かしい声がした。


「もしかして……イイジマ!?」


「イライザ! やっぱりいたな!」


「な、何でここに!? それにそのお面……!」


「別の入り口を見つけたんだよ! 後このお面はそう、リヴェットの」


「貴方って毎回驚かせてくれるわね……」


「俺の自慢なところだ」


 そう言ってイライザに近付く。


「……久しぶり」


「そうね、久しぶりね」


「元気してたか?」


「私が平気なのは分かってるでしょ? 貴方の方はどうなのよ?」


「俺は……うーん……元気ではある、かな」


「……あちゃー、結構色々な事が起こってるわね」


「あっ、心を読んだな?」


「そりゃ読むわよ」


 デリカシー無いなぁ。


「レディーにそんな事言わないでくれる?」


「おや? 俺はただ思っただけだが?」


「10歳くらいの人族が言う事言わないでよ」


「悪かった悪かった。んでま、俺の心を読んだって事は、大体の事情は分かったろ?」


「ええ」


「……少し、歩きながら話さないか?」


「良いわよ」



 それから俺らは、ゆっくりと禁書図書館内を歩き始めた。


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


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