表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/257

【SIDE 教会】会議に混じる者

「それでは、会議を再開しよう」


 現教皇のアーガストがそう言った。


 先程、会議が行われようとしたが、ヴァイナ・リョコタの自室付近で言伝者が死亡していたことが確認された為、一時中断となったのだ。


「まずなのだが、言伝者が死亡していた件について少し話し合いたい。

場所は光の教会の5階、東側の方な訳だが……ヴァイナよ」


「はい☆」


「心当たりは?」


「……言ってよろしいのやら〜☆」


 その場にいた者が「は?」という表情になる。


「どういう意味だね?」


「恐らくですが〜☆ 殺ったのはぁ〜☆ 〝彼ら〟なんです〜☆」


 そう言うとアーガストは、はっとした顔をした。


「まさか……」


「そうだ、そのまさかだ」


 アーガストの背後から一人の男が出て来る。


「君は……」


「久しぶりだね。アーガスト」


()()()ッ……!」


「彼女もいるよ」


「……」


 いつの間にか、あの黒い服を着た女が立っていた。


「君らは、何故言伝者を殺した?」


「俺らの事を知ろうとしたんだ」


「たったそれだけでか!?」


 アーガストが勢いよく席を立つ。


「? 何がおかしい? 俺らの事を知るという事は…………分かるだろ?」


「分かって、いるとも……」


「ならばあの言伝者がやった罪の重さも分かるはずだ」


「っ……」


 アーガストは黙って、席に座る。


「それで、何をしに来られたのですかな?」


 ビラナが彼らにそう質問をする。


「あぁそうだった。我が主があの者を早く消して欲しがっていてね」


「あの者、とは?」


「今君達が逃している、逸脱者君だよ」


「「「「「!」」」」」


 大司教達がビクッと体を動かす。


「早く捕まえて欲しいのだが……時間はまだかかりそうか?」


「ご安心を。それほど時間はかからないかと思われます」


「ふむ。まあそれが嘘だとしても今は良い。それよりも、主より君達に命令が下った」


「それは何でしょうか?」


(くだん)の逸脱者を発見しだい……全力で殺せ、との事だ」


「全力で……ですか」


「ああ、主にとって相当邪魔な存在の様だ」


 ビラナは両肘を机に突き、両手の指に(あご)を乗せた。


「しかし彼は、世界を混乱に可能性が高い。というだけであり、まだ可能性です。まだ監視や拘束などで良いと思うのですが」


「……」


「何です?」


「神の命令に君は背くのかい?」


「いえいえまさか、ただ少々疑問に思っただけです」


「まあ良い。取り敢えず、すぐに取り掛かってくれたまえ」


 そう言うと彼らは暗闇に消えた。


「……ふぅ」


「何とかなったな……」


「それよりどうするの? 早く消さないと……」


「我々が消される……か……」


 シン、とその場の音が消える。


「……ここまで探して見つからないとなれば、忍びの里は移動していると思う」


 アーガストが大司教に語りかける。


「移動している?」


「方法は分からない。だが、忍術とかそういうものを使ったんじゃないだろうか」


「それはまた、何とも現実味のない……」


「一応神話にそういうのはありますけれどね。確か臙脂(えんじ)の……何でしたっけ?」


「えぇ、臙脂のぉ……炎ですぅ……」


「そう、それ」


「おい、関係の無い話をするな。ひとまず我らはあの逸脱者を捕まえねばならぬのだ」


「そういえば〜☆ ラースレさんはその逸脱者にぃ〜☆ 一回やられてましたよねぇ〜☆?」


「……そうだ」


「何か〜☆ 攻略の鍵になりそうな事とか〜☆ 分からなかったんですかぁ〜☆?」


「…………」


 ラースレは考える素振りを見せた後、


「あいつの攻撃方法は、恐らく銃、またはただの素手のみだ」


「はっ☆?」


 ヴァイナは固まった。


 ラースレの言っている意味が分からなかったからだ。


「本当よ」


 ファレスチナが続ける。


「彼と戦った時、彼は魔法とスキルを使えない状態にあったの。それに銃も使ってなかったわ。それなのに私達を撤退させた……悔しいけど、本当に強いわよ。でも、壁を貫通したりする力を持っていたわ」


「ふぅ〜む☆ なるほどぉ〜☆」


 ヴァイナが少しだけ上を見て考える。


「私〜☆ それに関して少しだけ面白い事を持ってるんですよ〜☆」


「面白い、事?」


 アーガストが体を前のめりにさせる。



「この世界の〜☆ 不備についてぇ〜☆」


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


 と思って頂けたら是非、広告の下にある☆☆☆☆☆を★★★★★にして、作者への応援兼ポイント評価をお願いいたします!


 ブックマーク等もして頂けると本当に嬉しいです!


 作者の大きな励みになりますので、何卒よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ