銃に必要なのは弾と魔法だった
ルリカと共に初心者平原にテレポートし、今木の葉っぱに狙いを定めている。
距離は1.5m。実戦だったらちょっとヤバい距離だ。
「今は何をしているの?」
「あの葉っぱを狙ってる」
「つまり、その武器は飛び道具って事かしら?」
「そゆこと」
両手でしっかり狙う。
そしてパァンと発砲する。
「わっ!? 何今の!?」
「銃の発砲音だ」
「は、はっぽう……?」
「弓矢分かるか?」
「それくらいは分かるわ」
「例えるなら弓矢を射た音だ」
「弓矢を射ただけでこの音!?」
まあ火薬とかが爆発してるからな……。
さてと、葉っぱはどうなってるかな?
……狙った葉っぱの隣の葉っぱに当たってる……。
やっぱ練習しないとダメかぁー……。
裏技でもオートエイムとかは弓矢にしかなかったからやるんだったら銃用の裏技見つけないとだな。
取り敢えずは、練習してPS自体を鍛えるしかないかぁー。
その後も何発か撃ってみる。
……葉っぱの端っこに当たった。
ま、まあ最初に比べたら……な?
そういえばこの銃に魔法をかけて撃つ事とか出来ないのかな?
試しに【神速】を発動してみる。
……おぉ!? かかったぞ!?
つまり今発砲すれば弾丸が神速状態になって飛び出すって事だよな?
しっかりと構えて、撃つ。
『バキュゥゥゥン!!』
「うわっ!?」
反動で体が後ろに吹っ飛ぶ。
「痛ってててて」
「大丈夫イイジマ!?」
「だ、大丈夫だ……」
立ち上がって葉っぱを見てみる。
「うわぁお……」
木の中心にしっかりと穴が空いていた。
そしてその穴は向こうの木にも、そのまま向こうの木にも続いていた。
どんくらい貫通したんだよ……。
で、でもこの反動をどうにか出来たらめちゃくちゃ心強い武器になるぞ。
「これが……銃……」
俺の手にある拳銃を見てルリカがそう呟く。
「そうだ、人を殺す為に作られた最悪で最強の武器だ」
他の魔法やスキルをかけたらどうなるんだこれ?
ちょっと実験してみる。
『パァン!』
『パァァァン!』
『ボォォォォォン!』
撃ちまくって30分が経った。
狙う精度は……まあ、成長してる。
葉っぱの端っこから右下になった。
そして、スキル&魔法をかけた時の影響はこんな感じになった。
『【超回復】:当たった奴を回復するが、即回復するので弾が体に埋まる。
いざって時用。
【麻痺付与】:当たった敵に麻痺を付与する。
【毒付与】:当たった敵に毒を付与する。
【眠り付与】:当たった敵に凄い睡魔を付与する。
【業火斬り】:斬らないから効果無し。
【氷雨】:空に放つと氷の雨が降る。敵に撃つと内部から凍る。
【剣の舞】:剣使ってないから効果無し。
【創造】:このスキルは今練習中なのでノーコメント。
【神速】:弾の速度がクソ早くなる』
結構効果変わるなぁ!
「えーと……残弾は……?」
パパパッと数える。
「大体135発くらいか……」
意外と撃っちゃったな。
再度弾を込める。
一応マガジンには弾が16発入る。
そして驚いたのが、マガジンに弾を込めるのがこんなに大変だとは思わなかった。
バネが結構硬い。
おかげで左親指の皮がちょっと上にズレた。
「それが弓矢で言う矢?」
横からヒョコッとルリカがそう質問する。
「そうだ、弾薬や弾丸、普通に弾って呼んだりもするな」
ルリカが弾丸を一つ摘む。
「こんな小さいので人を殺せちゃうのね……」
そう言って摘んだ弾丸を太陽の光に当てて眺め始める。
「あー……そろそろ戻るか?」
「良いわよ、銃の強さも見れたしね」
一応だが、オートエイムに近い裏技は見つけた。
エイムアシストってやつだな。
狙っている敵に標準が定まると体の揺れが無くなってめちゃくちゃ狙いやすくなる。
その時は銃の重さすら感じない。
やり方は簡単で、マガジンを抜いて一回転させて入れてコッキングをする。
そしてもっかいクルッと回せば発動だ。
手間暇がかかるがまあ……もっと楽に出来る裏技も探してみるとしよう。
銃を腰のベルトに差し込んで木の幹にダイブした。
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