ドラゴン、種類多すぎ
どうしたものか。
目の前には確実に1000体を超えるドラゴン達がいる。
「やるしか……ないか」
「そうね、それしかないわ」
全員が武器を構える。
『グアァァアア!』
俺らの殺気を感じ取ったのか、ドラゴンが咆哮を上げる。
「行くぞ!」
そう言って、一斉に走り出す。
「……ちょいちょいちょい」
先程まで気付かなかったが、これ……最大でも同じ種類のドラゴン5体くらいまでしかいなくないか?
え、つまり……とんでもない種類のドラゴンがいるって訳だが……。
『グォア!』
「ほっ!」
背後から俺を喰おうとしているのは分かっていたので、ジャンプして顔面を蹴る。
そして腕を伸ばし、目の前にいるドラゴンの頭に狙いを定めて撃った。
『ガァ!?』
まずは一体。
というか、銃弾一発で死ぬドラゴンって中々聞いた事ないな。
それほどこの銃の威力が強いって事か……。
カチッ、と、スライドに付いているレバーを下に下げる。
あんまり、やりたくはないやつなんだが、まあドラゴンに囲まれているんだったらしょうがない。
「おらっ!」
『ダダダダダダダ!』
『『『『『!?』』』』』
そう、モードをセミオートからフルオートへ切り替えたのだ。
要するに、連射出来る様にした。
「うおっ、やっぱ反応がキツイな」
あと、これで地味にワンマガ消費するのもキツイ。
途中で弾を追加しないと。
あの裏技出来るかなぁ?
いや、やるっきゃないか。
『ダダダ……』
撃ち切ると、周りにはドラゴンの死体が転がっていた。
意外といけるなぁ。
そう思った直後
『キシャァ!』
「ちょぉっ!?」
上からドラゴンが背中に飛びついて来た。
『キシャァ! キシャァァアア!』
「何だコイツ!?」
こんなヤツインワドにはいなかった!
「よいしょぉー!」
背負い投げをして、地面にぶつける。
『シャァァァァ……』
くそ、上からの攻撃にも注意しないとダメなのか。
「これは……意外と大変かもしれないぞ……」
俺は辺りを見渡した。
ルリカ達が大丈夫か確認するためだ。
「はっ!」
「やー!」
「……よっ」
……全員、普通にドラゴン倒せてるなぁー。
いや凄いな。普通は一体倒すだけでも大変なのに。
「俺も頑張るか」
リロードした俺はまた近づいて来ているドラゴン達に発砲するのだった。
「うーん……」
困った。めちゃくちゃ困った。
「コンボ技がキツすぎる……」
そう、何十種類ものドラゴンが繰り出す攻撃には、炎や水、雷や氷、毒、もう数え切れないほどある。
で、別々の属性を持ったドラゴンが一斉に攻撃すると……この属性が合わさった攻撃が来る。
『ドォーン!』
「ちっ!」
そのせいで爆発がし、銃弾の起動が逸れて倒せない。
まずいな……
このダンジョンに裏技は……くそ! 無い!
だったらあれしかないか……。
【神速】ワンパン裏技。
そう言えば最近あまり使っていなかった。
修行では魔法とスキルとか禁止だったし、その前の時点ではあまり使わなくても良かったからな。
「よし……やるぞ!」
そして俺は【神速】を発動した。
やっぱ戦闘中は【神速】を発動した方が良いな。
そのまま俺は18歩走り、73°の角度で殴る。
『ガ――』
ドラゴンは鳴く事もなく吹っ飛んだ。
あれは打ちどころ的に死んだな。
ごめんなさいと両手を合わせて、次のドラゴンにワンパン裏技をやる。
やはり18歩分走らなくてはいけないのだが、【神速】の速度で攻撃を避けられる様になったのであまり気にならなかった。
てか俺何で最初から【神速】を発動させなかったんだ?
やっぱ人は使わなさすぎたりすると忘れちゃうんだな。
『グオァァアアア!』
おっと、今はドラゴンに集中しないとな。
そして俺はまたワンパン裏技をしまくった。
「はぁ……ふぅ……」
流石に疲れた。
ここまでぶっ続けで走った事は殆ど無かった。
「おーい! ルリカー!」
ルリカの姿が見えたので近くに寄る。
「どうだ? レベル上がったか?」
「ええ、意外と上がるのね……30になったわ」
「おお、前は何レベルだったんだ?」
「19よ」
「結構上がってるじゃねぇか」
レベル19から30までをこの短時間で……普通に凄いな……。
「さてと、それじゃあレカ達を見つけて帰るか」
「そうしましょ」
その後、無事レカ達と合流した俺達は、ダンジョンを出た。
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