忍者の里の行き方ってムズいんすよ
ザザーンと波の音がする。
【炎出現】で火を起こし、濡れまくった服を乾かす。
よーするに今俺らは……
浜辺で下着姿で焚き火をしている変質者である。
「へくしょん!」
「大丈夫かー? ちゃんとあったまれよー」
「ちょっ! こっち見ないで!」
「理不尽だ……」
流石に俺以外が女で、作れた焚き火が一つというこの状況で、全員の下着姿を見るなというのは酷すぎるだろ。
「見られたくないなら服着てくれ」
「あんなに濡れた服を着た方が風邪引くわよ!」
「ならその下着を見られても我慢してくれ。俺だってマジマジと見ていないだろ」
「そうだけど恥ずかしいものは恥ずかしいわよ! 大体貴方は恥ずかしくないの!?」
「ああ」
「嘘でしょ、そんな人いるの?」
インワドの下着クエストってやつで慣れた。
あのゲームは下着までなら服を脱ぐ事ができ、クエストとかでで装備を強制的に装備解除された時はその姿になる。
なので下着姿の人がいたら、下着クエストをやってるんだなぁ……と皆んな思うだけで特に気にしない。
俺ももちろんそれを普通に経験しているので、慣れている。
「取り敢えず、私達は慣れてないから見ないでよね!」
「分かったよ」
「それで、どうやって忍者の里へ行くの? テレポート裏技?」
「馬車? 何で?」
「正確に言うと、忍者の里専用の馬車だ」
ルリカとニルが目を丸くする。
「忍者の里……専用……?」
「ああ、忍者の里は秘匿されてるからな、その馬車でしか行けないんだよ」
「何でテレポート裏技じゃダメなの?」
「あそこに繋がるテレポート裏技は見つからなかったんだ」
いつか絶対見つけたい。
「うぅ……流石に寒いな……」
そう言って俺は身じろぎをした。
「夜に海の近くで下着姿なんだからそりゃ寒いわよ……」
「イイジマ……どうにかして……服乾かせない……?」
「どうにかって言われてもなぁー、この浜辺で出来る裏技なんてたかが知れてるし……あ。服を早く乾かすのはできないが、自身の体を暖める事は出来るぞ」
そう言って俺は右手を前に突き出した。
「【創造】!」
そう言って目の前に作ったのは……カイロである。
「ほら、これをシャカシャカと振れ、そうすればあったかくなるから」
「こんな小さいので大丈夫なの?」
「ああ、マジあったかくなるぞ」
ルリカがカイロをシャカシャカと振る。
「……あったかくならないわよ?」
「そんな瞬時にあったかくなる訳じゃない、じんわりあったかくなるんだよ」
「あ、本当だ、あったかくなって来た」
「凄い……暖かい……良いね……これ……」
「だろ?」
皆んなホクホクとした顔で寝ている。
「…………あ!」
「何イイジマ!?」
「思い付いた!」
「何を!?」
「服を早く乾かす方法!」
「ほんと!? じゃあ早速やって!」
「ああ!」
いやー、何でこれ思いつかなかったんだろう。
服を地面に降ろし、ジェットパックのレバーをオンにする。
「おぉ!」
ジェットパックのジェット部分から発せられる風と熱で急速に乾き始める。
「凄いわ! 乾いてる!」
ルリカが自身の服を持ってめちゃくちゃ喜ぶ。
「よし、この調子で他のもやるぞー」
そして俺は自分のとレカとニルの服もやった。
「それじゃ、結構夜も更けてるし、この服着て寝よーぜ」
「そうしましょ」
「ばびれびばらびぼ」
あ、潮の満ち引きの事忘れてた。
「大丈夫か!?」
すぐにルリカ達を助けて近くの浜まで泳ぐ。
「ゲホッ、ゲホッ」
息はあるから全員大丈夫そうだな。
「イイジマ、ゲホッ、ありがと」
「ああ、悪いな、潮の満ち引きの事完全に忘れてた」
「良いわよ、私達も完全に忘れてたし」
「完璧に……忘れてた……」
「満ち引きってなーにー?」
レカが俺に近づいて来てそう言う。
「その話は退屈になるであろう馬車の中あげるよ」
「やったー!」
「それじゃ、行こうか」
「ええ!」
そう言って俺達はテレポート裏技をした。
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