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鮫狩りじゃぁぁぁ! ヒャッホォォォォォ! 『ガブッ』

 ルリカの説教が終わり、俺らは予定通り冒険者ギルドに来ていた。


 もう視線は気にしてない。


「さてと、クエストはっと」


「やっぱ海関連の物しかないわねー」


「でも……何だか新鮮な感じが……する……」


「私もー!」


 確かに、海の中でクエストをやるって経験は無いだろうからな。


「で、どのクエストにする?」


「うーん……」


「一応、言っておくが、ランクがCとDのやつしか受けられないからな?」


「あ、そうだったわね」


 最近冒険者ギルド行ってないから忘れてたな……。


「じゃ、じゃあこれ!」


 ルリカが手に取ったのはウェルドシャークの討伐だった。


(さめ)か」


「ええ、鮫一匹なら何だかんだていけそうじゃい?」


「大きさによるなー、そいつどんくらいデカいの?」


「えーと……15m」


「15!?」


 今現存(げんそん)している鮫の大きさ超えてるんですが!?


「……いけるか?」


「ほら、イイジマの銃とかで遠距離からチクチクと」


「あのなー、弓矢を水中に打ったらどうなる?」


「え、そんなの減速す――あぁっ!」


「そ、弾も減速すんの」


「じゃあ……どうするの……?」


「普通に斬ったり殴ったりするしかないんじゃないか?」


「そうね、それしかなさそうね」


「取り敢えず……やるの……? やらないの……?」


「やるか、ポーション使えばいける気がしてきた」


「じゃあ受注しちゃうわねー」


 ルリカが受付嬢の元へ行き、受注して来た。


「んじゃ、ウェルドシャークの所に行こうぜ」


「ええ!」


「おー!」


「うん……」


 そして俺らは水中呼吸薬と、水中会話薬を飲んでから向かった。





「ん? あれじゃないか?」


「どれ?」


「あのデカいヤツ」


「あ、本当だ」


「大きいっ……! お魚っ……!」


「お前はいちいち反応せんでよろしい」


 てか鮫ってヒレの部分以外食えないだろ。


 ……え? 食えるの?


『!』


 お、どうやら俺らの存在に気付いたようだ。


 凄い速度でこちらに向かって来てる。


「よし! 鮫狩りするぞぉー!」


 俺はものすごい速さで足をバタつかせた。


 そうすると勿論俺の体は前へと進むわけなのだが――。


「えっ、速!?」


 思ったより速すぎた。


『ンガァー』


 そしてそんな愚直にも真っ直ぐに進んでくる餌がいたら当然ウェルドシャークは口を開けた。


『ズボッ』


 そして俺はその口の中に入ってしまった。


「「「あぁーっ!」」」


 ギリギリ三人の声が聞こえた。


「大丈夫だ! 生きてる!」


 そう叫ぶとちゃんと聞こえた様で、ルリカ達は冷静さを取り戻している様だった。


 さてと、この状況をどうにかしないとな。


 今現在俺は上半身が鮫の口の中、下半身が鮫の口から出ているという何とも言い難い姿を(さら)け出してしまっている。


『?』


 おや、ウェルドシャーク君何で俺が噛めないのか疑問な様だ。


 まあ、俺の防御力とこのコートの防御力が凄すぎるだけなんだけどね。


 このコートマジ防御力高いもん。


『ガブッ』


 あ、また力強めたな?


 でも効かないんだよなぁー。


 というか、この防御力で冒険者ランクDの奴って中々いないんじゃね?


 まあ、上げるにはクエストを達成しまくるしかないか。


『ガッガッ』


 おっ、どうやらルリカ達がこいつを攻撃し始めたらしい。


 いけいけー!


 俺は今腕を噛まれているから動かせねぇ!


 いや、噛む力自体は本当に強い。


 何たって俺が動けないんだから。


【麻痺付与】とかしたいが、あれは一応手の前に伸ばして照準を定める感じのやつだから、今発動するとまあ間違いなく当たらない。


 なので今俺はこうして鮫の喉を見ないといけないのだ。


「……! 皆んな……! 逃げて……!」


「えっ? うわぁっ!?」


「わー!」


 な、なんだ? 何か騒がしくないか?


『ベチン!』


 うおっ!? 何か浮遊感が……まさか、この鮫が上に急上昇してる!?


『カパッ』


「あ」


 離してくれた。


 一体何があ――


『ギュオオオオオオオ』


 目の前には、でーっかいイカがいた。


 多分、クラーケンってヤツだ。


 あ、触手の先端にあの鮫がいる。


 くわばらくわばら……。


「イイジマ! 良かったー! 生きてたー!」


「おおっと」


 ルリカが空中(正確には水中)で抱きしめて来る。


「もー、あんな勢いよく鮫の口の中に突っ込んじゃダメでしょ!」


「すまんすまん」


「でも……本当に……生きてて……良かった……」


「マジでそう思うよ」


「良かったー!」


 そんな事を話していると、近くにクラーケンの巨大な触手がデン! と振り下ろされた。


「うおおっ!?」


 クラーケンの方を見ると、顔をグゥーッと近づけて来ていた。


「何何何何!?」


 あと10mくらいの距離になった時、口の部分が動いて


『あのー、少しお話しを聞いて貰えませんかね?』


 と言って来た。



 ……お前、喋れんの?


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


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