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ベクト爺とイライザ

「いやー、疲れたー」


「私が倒したんだけどね」


「良いとこ取りされただけだ」


「でもイイジマの武器効いてなかったじゃん」


「そ、それは……まあ……」


「やっぱ私凄ーい!」


「何でも出来る能力にはやっぱ負けるなぁ……」


 教会に戻り、ベクト爺に偽樹神を倒した事を伝える。


「そうか、ありがとうなイイジマ」


「いや、礼ならこいつに言ってくれ」


「ん? おっ! お主は!」


「やっほ」


 ん? 面識あるのか?


「あの時のイタズラっ子か!」


「……えー、それいつの話ぃー?」


「102年前の話じゃ!」


 めちゃくちゃ前じゃねぇーか! よく覚えてんなぁ!


「そんな昔の事覚えてなーい!」


「嘘を()くんじゃないわい! お主精霊種(スピリット)じゃろ! 記憶していない筈がないわい!」


「バレちゃったか」


 お前もよく覚えてるなぁ!


「精霊種は基本的に記憶力が良いの」


「あっ、そうなのか」


 知らなかった。


「でも……イイジマほどじゃないかもね」


「は? んな訳ないだろ。流石の俺でも102年前の事なんて覚えてられねぇよ。まあまだ102年も生きてないんだが」


「はははっ、確かに」


「それよりも、こやつがあの偽樹神様を倒したのか!?」


「まあ、そうだな」


「なんと……!」


 ベクト爺がイライザの顔をマジマジと見る。


「何なのおじさん、私の顔が可愛すぎて見()れちゃった?」


「いや、それはないのぉ」


「失礼ね! 私があの偽樹神を倒したのに!」


「そうじゃな、すまんすまん」


 そう言いながらベクト爺は教会の椅子に座る。


「それでお主」


「私?」


「そうお主じゃ。お主はアイツが何なのか分かったのか?」


「分からなかった」


 あれ? でもイライザは図書館にいれば何でも出来るはずじゃ……。


「それがね、私の力でもダメなの。こんなのは初めて」


「マジか」


 どういう事だ?


 イライザの力がマジもんなんだとすると出来ない理由が分からない。


 何らかの魔法で妨害出来るものなのか?


 いや、それだと何でも出来るという言葉に矛盾が発生する。


 うぅ〜ん……マジよく分からん。


「そうか、お主でも分からんか……」


「なんでだろう?」


 ……ん? 『お主でも分からんか』?


「おい、ベクトじ――」


「ねえイイジマ!」


「な、何だよ?」


「イイジマは何か分からない?」


「いやー、俺もサッパリだ。アイツが何なのか、何で俺を狙ってるのか、諸々(もろもろ)な」


「そうだよねぇー」


 ……あれ? イライザって心を読めるから今俺が思った事分かってたよな?


 何でわざわざ聞いたんだ?


 まあ良いか。別に聞かれたところで困る訳でもないしな。


「取り敢えずイイジマ、お主はこれからどうするんじゃ?」


「どうするって?」


「あやつの魔力は生並大抵のものではないぞ。恐らくまた追ってくるぞ」


「えぇっ! マジかよ!」


「じゃから、これからお主はどうするのか聞いておこうと思うてな」


 これからも追いかけてくる……?


 それは嫌だ! せっかくインワドの世界に転生したのに楽しめなくなってしまう!


「うーん……邪魔しないようにしてくれれば良いんだけどなぁ……」


「じゃかあやつはそんな事してくれると甘えんぞ? それにもしかしたら複数人で来るやもしれん」


「その時は……反撃するさ」


「どうやって?」


「あんたもよくご存知の裏技(バグ)でだ」


「なるほどのぉう、まあ、使っても倒せるか倒せないかはその時にならないと分からないしの、その作戦で良いんじゃないのか?」


「分かった、じゃあ俺はもう帰るよ。疲れたしな」


「でも、倒したのはこやつなのじゃろう?」


「良いとこ取りされたんだよ良いとこ取り」


 そう言いながら自分の部屋に戻った。









「「はぁ〜!」」


 イイジマが部屋に帰った後、二人は大きなため息を吐いた。


「ベクト爺! 危なかったじゃない!」


「すまんすまん、つい口が滑ってしまったわい。それにしても、よくぞ話を合わせてくれたの」


「全くもう! 私はイタズラっ子じゃないのにぃー!」


「ふぉっふぉっふぉっ」


「笑うなー!」


「それでイライザよ、あやつ、何者なのじゃ?」


「それが、本当に分からないの」


「……何?」


「私のこの力でも分からないの!」


「そんな馬鹿な……!」


「でも本当」


「うぅーむ……ならば少々まずい事になったかもしれぬのぉう……」


「何がまずいの?」


「お主の力でも分からないんだとしたら、相手は相当強力なアイテム、装備、魔法、スキルを持っている事になるぞ」


「確かに……でも、私の【消滅させる】は効いたわよ」


「ならば、やはり複数人の可能性が高いの」


「何で?」


「お主の何でも可能にする力は効いたのに、あやつが何なのかは分からない。

つまりあやつはトカゲでいうところの尻尾なんじゃろう」


「自分でやった可能性はないの?」


「なら何故自身を消滅せぬ様にしないのじゃ?」


「……なるほど」


「これは……そうとう暗くて深いやもしれぬぞ……イイジマ……」



 そのベクト爺の発言が終わると、教会内がシンと静まり返った。


『面白い!』


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