2.奴隷ちゃんとお風呂
続きましたね。
作者はTSも百合も大好きです。うへへ。
それではご覧下さい。
―――「す…すみません…ご主人様…」
「あぁ…大丈夫だよ…」
…どうも。昨日の寝方のせいで朝から全身が痛いエルシィ・ハピネスです…
…今日私は…ついに!昨日決めれなかった!!名前を!!
「…さて、エルフちゃん。今から凄く…すごぉぉく重要な事を決めます。」
「は…はい…なんでしょうか…?」
とりあえずエルフちゃんを我が家の自慢のソファに座らせる。まぁ人は…来ないけど…はっ! エルフちゃんが楽しみなのかうずうずしているぞ!!…きゃ、きゃわいぃ…
「それは…」
「それは…?」
「…エルフちゃん!!貴女に名前を授けます!!!」
「お…おぉー!!!」
エルフちゃんが目を輝かせてすっごい嬉しそうだ…あぁ!早く愛でたい!!!
「…いやぁ昨日、動けない時に必死に考えたんだよね。他に出来る事無かったし。」
抜けようと思えれば抜けれたんだけど…風の精霊ちゃんで吹っ飛ばすとk…いや出来る訳ないじゃないか!
「ほ、本当にすみません…」
「ま、まぁあれは私も悪かったから!…んでね、頑張って考えたのよ。そして思い付いたのは…」
ごくり。エルフちゃんが喉を鳴らす。き、気に入ってくれる…かな…?
「…す…スズネ……スズネ・ハピネス、なんて…どうかな?」
エルフちゃんが一瞬、目を見開いたかと思ったら笑顔になった。気に入ってくれたのかな?…良かった!
「…う、嬉しい…嬉しいです…!!スズネ・ハピネス…私の…新しい名前…!えへへ…」
スズネちゃんがそう言ってはにかむ。…天使かな??…やっぱり私の目に狂いは無かった…!!
「か、可愛い…っじゃなくて!!…良かったぁ…!気に入ってくれなかったらどうしようかと思ったよ…!」
思わず心の声が漏れてしまったけど多分気付かれてないだろう。
「き、気に入らないなんてとんでもないです!!……今まで、奴隷番号でしか呼ばれなかったので…」
…本当に、酷い話だ。罪を犯した訳でも無いのに、小さい頃から奴隷としての扱いを受けるなんて…性格が変わらなかったのは、スズネちゃんの心が強い証拠だろう。私なら絶対感情を失くしている。
「…もう、大丈夫だからね?…私は、スズネちゃんが幸せだったら良いんだよ…」
そう言ってそっと抱き付く。…スズネちゃんはまた泣きそうになっている。…落ち着くまで、このままこうして居よう…
「は、はい…ぐすっ、ありがとうございます…」
―――「…どう?落ち着いた?」
「…はい!ありがとうございます!」
スズネちゃんが笑顔でにこっと笑いかけてくれた。…私が男だったら直ぐ様プロポーズしていただろう…いや前は男だったけど。
…絶対、幸せにしてみせる!!! けど…
「スズネちゃん…こんな事言うのもあれだけど…今のままだと…少し汚れちゃってるかなーって…」
「あっ…そ、そうでした…すみません…」
そう…よく考えたら昨日あのまま寝てしまったからまだお風呂もご飯も食べてないのだ…ご飯名一杯食べさせてあげたかったのに!!!
「という訳でスズネちゃん…とりあえずお風呂に入ってきなさい!」
「は、はい!!分かりました!!」
そう言ってスズネちゃんが部屋から出ようと…
「ってちょっと待って!!」
「ひ、ひゃい?!」
突然大声を出してしまったからスズネちゃんがビックリしちゃったみたい…申し訳ない。
「…ごめん、お風呂の場所…言ってなかったから案内するね?」
「あ…ありがとうございます!」
スズネちゃん…笑顔が眩し過ぎる…とりあえずお風呂の場所を紹介しとかなきゃ!
「…はい!ここがお風呂場だよ!!…私一人で入っても入るスペースがあるぐらい広いんだよね…」
まぁそこも含めて気に入ってるんだけどね!!
「ご、ご主人様!!」
「へ?は、はい!!」
な、何だろう?スズネちゃんから凄い嫌な予感がするぞ~?
「わ、私と一緒に、お風呂へ入ってくれませんか?!」
「…ふぇ?」
え……い、今なんと仰ったんですか…?
「や…やっぱりダメですよね…すみません…」
そう言ってスズネちゃんが少し悲しそうな表情でお風呂に入ろうとする。…え?!ちょちょっと!!!
「ま…待って!!は、入ろう!!一緒に入ろう!!」
あっ…思わず言ってしまった…
「…ふふ、ありがとうございます!!ご主人様!!」
「う…うん…?」
なんだかスズネちゃんからどす黒い感情が…?
「じゃあ早速、入りましょう!!ご主人様!!!」
「は、はい…」
―――や…やばい…やばいぞ…
「ふふ…ご主人様、どうです?気持ちいいですか…?」
「ふえぇ…スズネちゃん、洗うの上手…」
スズネちゃんを洗ってあげようと思ったら…逆に洗われてしまっている…何故だ?!
「す…スズネちゃん?そこは私、自分で洗えるよ?」
スズネちゃんが私の髪を洗う手をやめると、今度は体を洗おうとしてくる。さ、流石に精神が持たない…!!
「…ダメですよ?ご主人様。暴れてしまっては上手く洗えないでしょう?」
そう言って笑う今のスズネちゃんは…あ、悪魔だ…
「ひゃ、ひゃい…」
「ふふ…良い子ですね、ご主人様…」
あれ?何か私子供扱いされてる??あれ??
「んっ…」
スズネちゃんが私の体を丁寧に、貴重品を触るかのような手付きで洗ってくれる。
「あっ…」
…頭がぽわぽわしてくる…
「すずねちゃん…あらうの、うまいね…」
「か、可愛い…とっても可愛いです…ご主人様…!」
あぇ?なんでワタシほめられてるんだろう?
「じゃあそろそろ…入りましょう?お風呂に…」
「う、うん…」
――――「…ぅ~…」
恥ずかしい…結局あのまま、スズネちゃんにされるがままだった…私が洗ってあげようと思ったのに!!
「ふふ、可愛かったですよ…?ご主人様…」
スズネちゃんが凄い笑顔でそう言ってくる。今言われても嬉しくない…
「…あ、そうだ!スズネちゃん…ふっふっふ…」
「何でしょうか?ご主人様。」
お風呂の後は…
「スズネちゃんに、とびきり美味しいご飯を作ります!!!」
「可愛い…ありがとうございます!!」
スズネちゃんも喜んでいるみたいだ。こっちを凝視してくる。
―――「後はこの卵を乗せて…っと!」
おっしゃー!!!完成!!!この世界の素材で作られたオムライスもどき!!!
「はい!どうぞ!!」
「ご、ご主人様…初めて見ました、この料理…」
…あ、そっか。こっちの世界にはオムライス無いのか…どうしよ。
「…私のオリジナル料理です!!」
最初にオムライス開発した人、ごめんなさい。心の中で謝りながら私は自信満々に言う。
「…お、おぉー!!…それじゃあ…頂きます!」
お、美味しいはず…
「…卵がふわっふわで美味しいです!!何でしょうかこれ?!」
「よ…良かった!!」
作ったかいがあった…!
「ご主人様は料理人なんですか…?」
いえ、ただのオリジナル料理です。
―――今は、スズネちゃんと一緒に布団に入っています。横でスズネちゃんが幸せそうに寝ている。かわええ。
「…可愛いなぁ…」
ほっぺをつついてみる。ぷにゅ。肌柔らかい…
「…ふふ、ご主人様?起きてますよ?」
「ふぇ?!」
お、起きてたの?!!
「…えいっ、」
「ひゃ?!」
だ、抱き付かれたあぁあ?!!胸が苦しい…
「おやすみなさい…ご主人様…」
「え?このまま寝ちゃうの?!」
―――その日の夜も、スズネちゃんにドキドキしてしまって寝れませんでした…
...次は多分話進みます。はい。
それでは今回も見てくださりありがとうございました。
よければ次回もご覧下さい。




