表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

02話:過去へ

ひんやりとした、それでいて固い感触の何かが頭を打つ。


「っ!」


白い……大理石で作られた床の上に俺は寝転がらされていた。

そして、明るくて眩しい太陽の光が天井から差し込んで来ている。


「ようやく起きたみたいね!勇者ソラ!」


そこで俺に声をかけてくる者がいた。だがその女を見て、俺は言葉を失った。


「なにがなんだか分からないかもしれないけれど、まずは自己紹介をさせて貰うわ」


長い黒髪に、漆黒の剣。勇者と相反する、もう1人の絶対強者。


「私は魔王!魔王ルナ・メーセ!よろしくね」


滅ぼしたはずの魔王がそこにいた。


「あれ?思ったより反応が薄いね。魔王とか言ったら大抵の人は驚いてくれるんだけど」


名乗りを上げたのに、俺からの反応が薄いことに不満を言う魔王。


「今更、『私が魔王です』なんて言われても『知ってる』としか答えようがないし、俺にどんな反応を期待してたんだ?」


仕方が無いのでそう返すと、魔王は血相を変えて、


「もしかして記憶残ってるの?」


と聞いてきた。


「それはどういう意味だ?」


「今日の日付は?」


「トーリャ歴2017年X月X日」


そう返すと魔王は、うんうん。と頷いてから、なにかに納得したような顔をした。しかし、俺には聞かなければいけない事があったので聞かせてもらおう。


「……助けてくれたことには感謝するが、なんでお前が生きてるのか、王国兵共はどうなったのかとか、そういったことを教えて貰ってもいいか?」


「その質問には答えられないんだ。だって僕は斬られただろう?他ならぬ君の手で」


「話が読めないな?お前は俺に殺されたのに、ここにいるじゃないか。幽霊だとでも?」


「少し違うかな?確かに私は君の手で殺されたんだけど……そうだね、簡単に纏めると僕らは過去に戻されたんだ。君がこの世界に呼ばれた、その瞬間までね」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んでくれてありがとう!
他にもこんな小説やってます!


ラズライト
 中~長編作品集



短編も投稿しています。


ラズライト
短編集


時間がある時
読んでもらえると嬉しいです!!!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ