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「優羽華?勉強は?」
朝9:00
下にいるイラついたお母さんの声。自分に合わない派手な名前。体調がすぐれないのに心配するのは勉強。
もう慣れた。
「やってるよ」
2階から叫ぶ様に言う。
「そう。じゃあ、仕事行ってくるわね」
はいはい。
熱が上がってきた…少しベッドで休もう…
前はあんなお母さんじゃなかった
もっと、優しくて、私のことを1番に考えてくれて…
お父さんも居た。
事故死だった。私が小さい頃だ、誕生日にプレゼントをくれた。でも、当時私が欲しいものじゃなかった。
「これ違う!!!」
「えっ…」
「お父さんなんて…大嫌いッッ!!!」
お父さんは私のプレゼントを探しに行った帰り、居眠り運転の車と衝突した
あぁ。思い出す。
「なんで…お父さんにプレゼント買わせに行ったのッ!!!!」
死ぬ意味が分からなかった私は何て言えば良いのか分からなかった
ただ、お母さんのあの目だけは忘れられない。