食の知識は大事です
今回はちょっと趣向を変えまして、食事について語ります。ちなみに、私は基本的に、毎日の食事の内容はほとんど変わりません。普段は卵や牛乳などを中心に、たんぱく質を多目に摂ることを重視したメニューですね。味にはこだわりません。むしろ、たまに百八円くらいの菓子パンやカップ麺など食べると「凄く美味い」などと感じますから……間違いなく味オンチでしょうね。
ただ面白いもので、私はもともと野菜嫌いでした。しかし体を動かすようになってからは、野菜を食べられるようになりましたね。時には「野菜食べたい」という欲求を感じることもあります。体が不足している栄養を求めているのかもしれません。
昔の話ですが、親がアホで栄養のバランスを考えない食事を子供に食べさせている……そんな家庭に、一週間ほど居候していたことがありました。たんぱく質や脂質、さらにはビタミンやミネラルという要素を無視し、三食ともにおにぎり(コンビニのです)とカップラーメンのような、高炭水化物で高脂質の食事でした……。
当時、私は居候している立場だったので何も言えませんでしたが、親ともなると栄養に関して無知ではいられないな、と感じましたね。最低限の栄養に関する知識は必要かと思います。一日に必要なカロリーや栄養素、どの食材にどれだけの糖質やたんぱく質が含まれているか、などなど……何も正確な数値まで知る必要はありません。たとえ大雑把であっても、把握しておくことは重要ですね。
もっとも、こういう親は少なくない気がします。特に私の育った地区は、はっきり言って貧困世帯が多かったので……小学校時代、まともな食事を食べていないような子もいました。
「おふくろの味? んなもん知らねえよ。そもそも、おふくろが飯を作ってる姿なんか見たことねえ」
中学校時代の同級生だった志水くん(仮名です)が、吐き捨てるような口調で言っていたのを今も覚えています。ちなみに、この志水くんのお母さんの職業は……ご想像にお任せします。ただ、この志水くんが特別だったわけではありません。私の生まれ育った地区は、本当に貧富の差がひどかったですね。小学校や中学校のクラスでも、格差が凄かったように記憶しています。
格差はともかくとして、両親が共働きという家庭の子は、どうしても栄養が偏りがちになります。少なくとも、私の少年時代はその傾向が強かったですね。朝食がカップ麺とパン、夕食はコンビニ弁当という家庭も少なくなかったですね。
今でも、そうした家庭はあるでしょう。ただ、これは仕方ないのかもしれませんね。共働きともなると、完璧に栄養バランスの整った食事を三度出す、というのは難しいでしょうね。
ただ、そんな環境でも最低限の栄養に関する知識は必要です。今、自分や子供たちが摂っている食事の栄養は……何が足りていて、何が足りていないのか。それを正確に把握し、足りない部分はサプリメントなどで補う。これは大切なことです。
もっとも、子供にサプリメントを飲ませるのはどうなのか、そのあたりは難しいところですね。たとえば、たんぱく質が不足しているからといって、単純にプロテインを飲ませてしまっていいのだろうか……という疑問はあります。特に小さい子供の場合、サプリメントを上手く消化吸収できるかは分からないですからね。注意が必要かと思われます。
ここからは完全に余談ですが……知人から聞いた、刑務所のとある一日の献立を紹介します。
○朝食
ご飯、味噌汁(野菜中心の具入り)、まぐろフレーク、ふりかけ
○昼食
ご飯、きつねうどん、海老チリソース煮、うぐいす豆煮豆、桃缶
○夕食
ご飯、焼き魚、ニラ玉の辛み炒め、しのだ煮、ビーフンスープ
はっきり言って、私よりずっといいものを食べている気がしますね。刑務所の食事のことを俗に「臭い飯」などと言うそうですが、どこが臭いのでしょうか。知人いわく「まったく臭くなかった。全体的に薄味ではあるが、下手な定食屋よりいい味してる」とのことでした。
臭い飯云々の話はともかくとして、こうして見ると、やはりバリエーションに富んでいますね。専門の栄養士が監修しているだけあって、まず種類が豊富です。理想的な食事は一日に三十品目を摂取することだそうですが、その条件も満たしていそうです。
ただ、これも刑務所によって違いがあるとか。東京拘置所は、味は不味いが量は多かった、という話です。また、少年刑務所は全体的に食事の量が多いとも聞きました。あくまでも、知人から聞いた話ですが。
いずれにしても、こんな食事が出るのなら……生活に行き詰まったら刑務所に行けばいい、と考える人もいるでしょうね。
ちなみに、知人は毎日の献立をノートに写していたそうです。「暇だったから」などと言っていましたが……もしかすると、インスタグラムに自身の食事の画像を載せるような感覚だったのでしょうか。




