性犯罪について
しばらく前に、とある二世タレントが性犯罪で逮捕されました。彼の犯した罪について、とやかく言うつもりはありません。私はマスコミでも怒れる市民でもありませんし、ここで彼を裁くつもりもありません。
しかし、性犯罪には一言ありまして……実のところ、これは本当に根深い問題です。刑務所に行っただけで、どうこうなる問題ではないですね。前から思っていましたが、日本における刑務所は、ただの隔離施設であって更生施設ではありません。そんな場所に犯罪者を入れたところで、さらに悪くなって帰って来るだけです。
ましてや性犯罪の場合だと、同じ事を繰り返すケースが少なくないですね。そこで今回は、私の聞いた性犯罪者の話を書かせていただきます。なお、人によっては不快に思われる描写が多々ありますので、苦手な方は(特に女性)読まないことをオススメします。
知人はかつて、あの堀江貴文さんと同じ刑務所に入っていたそうです。もっとも、入所していた時期が違うので堀江さんとは会えなかったそうですが……それはともかく、知人のいた房には痴漢で刑務所に来た男がいたそうです。
痴漢という一言で片付けていますが、実のところ痴漢で刑務所に行くのは、相当に困難なんですよ。ほとんどの場合、初回だと罰金刑です。二回目でも、また罰金刑か執行猶予になるか……三回目で、ようやく実刑の可能性が出てきます。ですから、下手をすると五回くらい繰り返さないと痴漢では実刑判決を受けないのです。
こうなると、もはや病気としか言い様がありませんね。ほんの出来心で、というケースとは根本的に違います。この痴漢さんの場合、刑務所を出た後も懲りることなく続けることでしょう。本人が自分は病気であることを自覚し、きちんした治療を受けない限り。
しかし先ほども書いた通り、刑務所の中は完全なる隔離施設です。こんな場所にいたところで……根本的な治療には繋がりません。
余談ですが、罪に対する罰を重くすれば犯罪は減る、と思っている人は少なくないようです。その意見は完全に間違っているとは言えませんが、正しいとも言えません。敢えて言いますが、それはちょっと違うよ、と言わざるを得ません。
何故なら、罪を犯す瞬間に「これは懲役十年だから止めよう」などと考えて行動が止まるような人間なら、最初から犯罪などに手を出したりしません。まして、今の刑務所が単なる隔離施設でしかない以上、刑務所に入る時間が長くなったところで何の意味もないと思っています。
厳罰化することに意味があるとすれば、それは被害者感情でしょうか。厳罰化すれば、多少なりとは言え被害者の方の気分が晴れるかもしれません。
話を戻します。性犯罪を繰り返すような人間は、その心に病を抱えています。刑務所に入れられたくらいで懲りるようなものではありません。ご存知の人も多いでしょうが、アメリカでは性犯罪者は専門のデータベースに登録されます。刑期を終え刑務所を出た後も、周辺の住民にその存在が知らされるそうです。それはそれで、行き過ぎな気もしますが……アメリカでは、性犯罪は病気であると認識されているのは分かりますね。
実際、性犯罪者の中には本当にとんでもない腐れ外道も存在しています。これは日本の事件ですが、幼女二人に乱暴した男がいました。この男は年端もいかぬ幼女を強姦し、怪我まで負わせたのです。
男は強姦致傷で逮捕されましたが、判決は懲役二十年だったそうです。つまり、この病気としか言い様のない男は、刑務所の中でで何の治療も受けないまま二十年後には社会復帰するわけです。また、幼女に乱暴した挙げ句に命を奪ってしまった事件も、これまでに何度も起きています。
こうした幼児や幼女をターゲットにする性犯罪者だけは、何らかの手を打つ必要があるかもしれません。現に私の町にも、幼児が好きなおっさんがいましたから。いずれ、アメリカ式のやり方が導入されるのかもしれません。
最後に、このエッセイを読んでくださっている奇特な女性に(多分いないと思いますが)感謝の気持ちを込めまして、暴漢への対処法をお教えします。なお、私は護身術の先生でも武術の達人でもありませんが、逆に皆さんに近い分だけ、より現実的な対処法をお教え出来るものと思います。
まず覚えておいていただきたいのは、世間に氾濫している『いざという時の護身術』のほとんどが役に立ちません。特に打撃技の場合、興奮状態にある相手にはまず通用しないでしょうね。私はジムで、女性の放つパンチをミットで受けたことが何度かあります。しかし、ある程度の経験がある女性でも、そのパンチの威力は弱いと言わざるを得ません。
はっきり申し上げますと、大半の女性のパンチでは興奮状態にある暴漢をKOすることは不可能に近いです。
では、どうするか……まず、技以前の問題として闘える体を作らなくてはなりません。特に女性の場合、相手を倒すことより逃げることに重きをおいたトレーニングをすべきです。
そこで、まずはスタミナを強化していきましょう。スタミナ強化のためには、走るのが一番手っ取り早いです。また、逃げることを想定した場合、走る能力は非常に大事ですね。さらに、闘争心とスタミナとは密接な繋がりがあります。闘いにおいて大事なのは折れない心ですが、スタミナが切れると心も折れやすくなります。そもそも、息がぜえぜえし呼吸もやっとの状態では、闘いにもなりません。
ですので、まずは週に三日でいいので走りましょう。初めは長い距離をゆっくりで構いません。自身のペースに合わせたメニューでいきましょう。
慣れてきたら、走りにも強弱を付けた方がいいでしょう。ダッシュとジョギングを交互にやるのです。例えば、二百メートルを全力疾走して次の二百メートルをゆっくり走る……これを繰り返すと、はっきり言って疲れます。ただ、実戦的なスタミナは付きますね。
とにかく、スタミナ強化を主眼にしたトレーニングを積んでください。下手な護身術の技など、習うだけ無駄です。生兵法は怪我の元という言葉がありますが、本当にその通りです。
むしろ、そんな暇があるなら少しでも筋力の強化に務めるべきでしょう。筋力と持久力は本来なら相反する要素ですが、ある程度のレベルまでなら、両方とも強化することは可能です。
さらに時間があるなら、学んでおきたい動きがあります。ブラジリアン柔術の「エビ」「逆エビ」「柔術立ち」です。これは、相手に上から押さえ込まれた時、脱出するための動きです。これらは覚えておいて損はありません。逃げるという点を重視した場合、下手な護身術よりは遥かに有効でしょうね。
さて、トレーニングを積んでスタミナの強化が出来てきました。そんな折、夜中に歩いていて変態に襲われたとしましょう。逃げ場はありません。
その時はまず、大声を出してください。大声を出すことにより、異変を近所の人に知ってもらうことが出来ます。また、自身を興奮状態に追い込む効果もあります。興奮状態になると、人間は痛みに強くなります。また、普段より強い力が発揮できるようにもなります。
ただし、息を吸うことも忘れないでください。心は熱く頭は冷静に、大声を出した直後に息を吸い、変態の出方を窺います。変態が向かって来ないようなら、さらに大声を出し、そして息を吸います。
すると、変態はあなたに抱きついてきました。この時がチャンスです。変態の顔面を掴んでください。
次に、眼球に思い切り親指を突っ込んでください。ためらってはいけません。この技は、少しでもためらっては成功しません。相手を殺すつもりで、容赦なく親指を眼球に抉り込んでください。どんな大男であろうと、片目が見えなくなれば怯みます。ただ、出来れば両目とも潰してください。この際、情けをかけてはいけません。何も考えず、意識的に頭を空っぽにした状態で親指を抉り込み、目を潰しましょう。
ただし、この技(技と呼べるものではありませんが)を使って目を潰したら最後、ほぼ間違いなく過剰防衛になるでしょうね。どの程度の刑になるかは不明ですが、前科が付くことになるのは間違いありません。
また、言うまでもないことですが……これはあくまでも、襲われて押し倒されそうになり、身の危険を感じた時のみ実行してください。それ以外の状況では、絶対に使用しないでください。
もっとも、一番大事なのはそうした状況に陥らないようにすることです。周囲に気を配り、自分が今どのような状況にいるのかを常に把握しておくこと。これは、はっきり言って護身術を習うよりも大事です。
君子危うきに近寄らず、という言葉がありますが、何よりも大切なのは事前に危険を察知し、それを避けることです。
夜中、女性が一人で外を歩ける……これは、日本が平和な証拠です。しかし、性犯罪の被害者は0になった訳ではありません。少なくとも、夜道を一人で歩く時くらいは気をつけてください。
例えばの話ですが、私は歩いている女性の後ろから近づき、バックチョークを極めて絞め落とすことが出来ます。絞め落とすのには三十秒もかかりませんし、一般の女性では抵抗すら出来ないでしょう。そして私レベルのバックチョークの使い手など、世の中には掃いて捨てるほどいます。絞め落とされ、車に乗せられてしまったら……その後どうなるかは説明するまでもないでしょう。実際、集団で車を用いて、女性を拉致するような連中もいるのです。
とにかく、世の中には確実に性犯罪者が存在しているのです。せめて夜道を一人で歩く時くらいは、周囲に気を配ってください。




