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【物語】竜の巫女 剣の皇子【第一部】  作者: ヤマトミチカ
であい
2/41

【物語】竜の巫女 剣の皇子 2 ルチェイ

挿絵(By みてみん)



 環竜歴742年。

 季節は秋に入った頃。


 竜と巫女の国、世界の中心と謳うアーサラードラの姫巫女ルチェイは、次代の光皇女ひかりのみことなるべく大巫女・聖上ハリュイに慈しみ育てられていた。

 彼女は16歳となる翌年の春分に新しき光皇女ひかりのみことなるために『竜の儀』を控えている。



 ルチェイは長い金色の髪をゆるやかな三つ編みにし、元気よく宮城を駆け回り、青い瞳は笑顔と共に煌めいている。


 とてもおてんばな姫巫女ではあるが、そそおおらかな優しさは宮城の者から愛され、国を守ることを期待されている。彼女もみんなを大切にしたいと思い、日々様々な修練に励んでいた。


 ルチェイにも聖上と同じく『世界の秩序』となり得る竜を与えられている。その竜はまだ小さく、彼女が背負うことができる程度だ。

 しかしながら、その竜の角や翼、全身の毛並みは雪のように白く美しい。


 姫巫女の竜には、まだ名がない。


 姫巫女の試練として

『竜の卵を孵すこと』

『竜と共に成長すること』

『竜に真の名を与えること」

がある。


 『竜の義』まであと半年あまりだが、ルチェイはまだ竜の『真の名』を見つける事ができない。


 山脈にも守られるアーサラードラの豊かな自然は、穏やかにその色を鮮やかな赤や黄色に変えていく。

 ルチェイの心も同じように少しずつ色を変える。

 ちび竜も姫巫女にゆっくり寄り添っている。




(つづく)



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