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18話 木霊

「あーはっはっは」


真っ白な廊下に笑い声が木霊する。


「あーっはっはっは」


女性は今日も病棟の壁を掻き毟る。


笑い声から逃れるために。


「あーっはっはっは」


近づいてくる。この部屋に


はやく、早く逃げないと


「あーっはっはっは」


一心不乱に女性は壁に穴を開けようと掻き毟る。


爪は剥がれ、肉は抉れているが関係ない。


「あーっはっはっは」


長い時間を費やした。


掘れたのはわずか数センチの穴だったが、女性にとってはこの上ない喜びだった。


女性が一息ついたその時、その僅かな穴から何かが入ってきた。


「あーっはっはっは」


小人だった。


耳まで裂けた口が不自然に釣り上がり、醜い笑顔を創り出していた。


「あーっはっはっは」


2体目が入ってきた。


最初と同じ小人が入ってきた。


「あーっはっはっは」


3体、4体、5体……休むことなく小人は穴から入ってくる。


女性は黙って目を瞑った。


木霊はいつまでも部屋に響いていた。

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