#3 アジトに殴りこもう
「この倉庫が八哥鳥のアジトか〜」
「ああ、昔の情報と近隣住民や情報屋に聴き込んだらここの可能性が高い、だが可能性が高いだけだ。もしかしたら一般住民が買っているかもしれないしここは慎重に...」
「え〜めんどくさい〜」
「面倒で済ませていい問題では無い」
「しょうがないな〜んじゃあ、これ使うか」
「なんだそれは?」
「生命探知機〜これを使って人が複数人いるかってのとあんたが呼んでるお嬢を探す」
「個人も判別できるのか?」
「いや...あんたのとこのお嬢って確か氷の能力者だろ?これは能力者か非能力者かは判別できるからその機能で探すのさ」
「反応あったぞ〜」
「やっとか...日が暮れるまで検索するってそれどんだけ非効率なんだ」
「しょうがねえだろ、これ範囲設定できねえから半径一キロ以内くまなく探すんだよ...しかもポケット版だから処理能力低いし」
「まあいい、それでお嬢はどこにいるんだ」
「あの倉庫の真ん中...紐にくくりつけられて椅子に座ってる」
「なるほど、作戦はどうする?やっぱりスニーキングか...「正面突破」
「はっ?」
「正 面 突 破」
「貴様は馬鹿か?」
「いや?」
「大体人質がいるのになんで正面突破なんだ?たとえ突破したとしても、その後に仲間が出てきたらそいつらにお嬢を人質に取られて終わりじゃないか」
「まあまあまて、僕にちゃんとした考えがあるから、それ聞いてからでも良くないかい?」
「...わかった」
「手短に説明するぜ、まず僕があの倉庫にでっかい風穴を開ける。そしてその間にお前は隠れて裏口にいるんだ。僕が陽動している間にあんたがお嬢をかっさらう。それでMissionコンプリートだ」
「それで行くメリットデメリットを知りたい」
「メリットは比較的あんたが疲弊していない状態でお嬢のそばにつけるってのと僕が陽動してる間は人質の周りは手薄になるはずだからあんたが一人二人しか倒さなくていいこと。デメリットはあんたが失敗すると僕が危険な状態になるし、逆も然りどっちかがなにかやらかすと片方にヘイトがめちゃくちゃ行くことだな」
「長考してくれ...これはあんたが決めたほうがいい案件だ。」
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「決めた、正面突破で行くぞ」
「よし」
「作戦はさっき伝えたとおりだぞ〜」
「じゃグットラック〜」
「見えなくなったな...アンブレラキャノン..セット」
構えて壁に向けて放つ。
キュイイイイイイイン
ドオンという爆発音がする。砂埃が消えたあとに見えた景色は黒い翼を持った人たちが片手で数え切れないほどの人数...ざっと見て五十人ぐらいの軍団だ。
「えっ?....多くね?」