第一章 エピローグ
バトルを終え、リアル空間へと戻ってきたツナとシンジ。
「約束だ!アンティルールで手に入れたカードを持ち主に返すんだ」
リアルに戻って来てからその場に座り込んでいるシンジ。
「……わーったよ」
ツナの言葉にシンジはゆっくりと腰を上げ、さきほど戦った少年に近づく。
「悪かったな」
シンジは少年にそう言うと、ゆらゆらと店の扉まで歩いていく。
近づくシンジに反応して店の扉が開く。
「シンジ!」
この中で唯一彼の名前を知っているツナが、店を出るシンジを呼び止める。
「またバトルしようぜ!今度はアンティルールなんて無しで」
ツナの言葉は聞こえていたのか。届いていたのか。それは彼にしか理解らない。
そしてシンジは店を後にした。
その後、ツナとワタルはいつも通りバトルを楽しみ。いつもの時間に店を出た。
夕暮れの帰り道を歩く中、ワタルと交わす言葉の中でツナの笑い声が空に上る。
「笑い事じゃないぞまったく。面倒事に首突っ込むは、大層な大見得切るは、こっちがどれだけヒヤヒヤしたことか」
「良いじゃねぇか細けぇことは。勝ったんだからよ」
「そういや、最後のあれなんなだよ?」
「あれって?」
「対戦相手のことをシンジとかって呼んでたじゃんかよ。アイツは結局なんだったんだ?やっぱレアハンターだったのか?」
「知らねぇ、……けど、言うほど悪いやつじゃねぇとは思う」
「なんだよ、……それ」
「まぁ、なんでもいいんじゃねぇ。それより帰ろうぜ」
ツナがワタルに口にする「なんでもいい」これもいつものセリフだ。
いつも通りのやり取りから始まり、いつも通りのやり取りで一日は終わる。そうして明日も二人でいつものようにバトルする。
そう長い休みは始まったばかりなのだから、徐々に強くなって行けば良い。




