表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
託されたこの世界に奇跡あれ  作者: オリタ ソラヨシ
第1章 灼熱の戦姫編
1/17

プロローグ

倒壊を始める大規模な研究施設。


ここはWAOと呼ばれる〈世界AI機構〉であり、人類最後の決戦地に選ばれた場所。


そして最後の決戦に挑み、私は完膚なきまでに敗北した。左腕を失い、右眼はフルフェイスマスクの破片が刺さり、開く事は不可能だった。


渾身の一撃を放とうとする強敵に、私は膝をつき殺されるのを待った。


しかし、私は知らなかった。その運命を捻じ曲げる存在がいる事を。


私はいきなり首元を掴まれ、後方へと投げられた。受け身をとれず派手に転がった私は、投げた張本人を見て驚く事しか出来なかった。


何故なら、そこには居るはずもない彼女がいたからだ。


彼女はクスッと笑うと、白衣のポケットから30センチ程の長方形のスケルトン構造の小さな箱を取り出すと、意識が朦朧する私にそれを向かって投げつける。


すると、その中の1つの宝石が煌めき突如直上に謎の亜空間が開き、私はなすすべも無くそれに吸い込まれる事となった。抗おうにも無重力空間にいるようで、体が思うように動かない。


私はどうなってもいい。だが、このままじゃ彼女は死んでしまう。私は泣きながら彼女の名前を叫んだ。


しかし、それを嘲笑うかのように彼女の体を鋼鉄製の両手長剣が貫いた。


白衣がどんどんと赤く染まっていく。痛みのあまり失神そうな彼女は、吐血を零しながら私に微笑みかける。


「良かった…君が無事で…。」


それが私が聞いた彼女の最後の言葉だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ