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異世界転移物語〜傍若無人なおっさんの成り上がり〜  作者: ゴディバン
第一章 生存と生活
5/72

5話 初めての戦闘

 小川に沿って上流へと探索に向かう。

 2時間ほど歩いたその時


 ガサ… ガサ…


「ん…? なんだ?」


 ガサガサ… ガサガサ…


(野生動物か?ちょっと危ないかもしれんな。草むらに隠れるか。)


 身を隠した直後、緑色の120cmぐらいの人型生物が1匹出てきた。

 

『グギャギャゴギャ』


(ひっ!!)

(何だ? 新種生物? 映画? なんだか本能的に危険を感じるぞ)


『グギャ!』 


(何か持ってる。白い動物…?血?)


 「!」


(マジか!!! 喰ってる!!!)


 恐怖で身体が震え、その場から動けなくなった。


(考えろ!考えろ!考えろ!絶対に声を出すな!音を立てるな!動くな!)

(この石ナイフしかない。これじゃ戦うのは無理!)

(気づくなよ! たのむ!)


『グギャ♪』


 バリ… バキ… モシャモシャ


(ヤバいって、なんだここは。未開の土地じゃねーか。)


『ギャ?』 


(ヒッ…。動きが止まった。も、もしかして、こっち見てる!?)


『ギヒ(ニヤリ)


(ひぃぃぃ!やっぱり見てる。やばいやばいやばい。何か考えないと。)

(こ…コッチに来た。)

(か、覚悟を決めろ! 俺は男だろ。化け物は俺より小さい、何とかなる!)


 そして俺は右手に石ナイフを握り、全力で緑の化け物に向かって全力で叫んだ。


「ふんがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


 ビクッ!


 緑の化け物が一瞬怯んだように見えた。


(たのむ!向こうに行ってくれ!!!)


『ゴギャャァァァァッァ!!』


 叫んで威嚇したのだが効果はなく、緑の化け物が叫びながら突進してきた。


「ぎゃぁぁぁぁぁ」


 俺は情けない悲鳴をあげながら、無様に逃げた。

 だが、恐怖に侵された体は思うようには動かず、緑の化け物に左腕を噛みつかれる。


「 んぎゃーー!!!!! 痛ぇぇぇぇ!!!!! 」


 痛みのあまり、石ナイフを持った右手を無我夢中で振り回した。


『ヒギャァァァァ!』


 偶然、緑の化け物の左目に石のナイフが刺さった。のたうち回る「俺」と「緑の化け物」


「 いでぇぇぇぇ!!! 」

『 ヒギャァァァァ 』


 痛みに支配されながらも何とか意識を保ち、恐怖と痛みと怒りのぐちゃぐちゃになった感情が沸いてきた。虚ろな意識の中、ヤツがのたうち回っているのを確認した。


 化け物を刺した石ナイフを捨て、近くにあった大きめの石を持つ。


 〝殺される前に殺す〟

 

 ヤツの頭部へ全力で投げる。


 『グッゲギャァ…』


 叫び声が小さくなり、動きが鈍くなる。

 もう一度石を投げようとしたとき、ヤツの叫び声が止まった。


「ハァ…ハァ…やったか?」


 左頭部半分が陥没している。どうやら息絶えたようだ。


「いでぇぇぇ。体もめっちゃ熱い。これは致命傷かもしれん。命に関わる傷や…」

「ここは危険だ。焚き火をした場所の方が安全だ。無理してでも戻らないと…」


 この付近は化け物の生息地域だと判断し、拠点へと戻ることにした。


---------


 痛みに耐えながら海岸沿いを歩く。


(アレは何だ!なんで化け物がいるんだ!まるでゲームじゃないか!)

(しかもゴブリンそのものじゃないか!!)


 左腕は流血しているが骨は無事っぽい。

 フラフラになりながら何とか拠点まで戻れた。


(もう無理だ…。怪我を治す手段も無い、薬も無い…。こりゃ死ぬな…。)


 最低限、なにか処置をしなければと思い、小川で怪我した左腕を洗う。


(止血は、この上着で縛るしかないか…)


 痛みにながら傷口を洗浄して上着で止血をした。

 少しでも栄養を摂取しなければと考え、呻きながらパパイヤを食べる。

 そして意識が薄れて気絶した。

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■□■□異世界転移で魔王になったよ。~極悪非道な物語~□■□■
サブのこちらも良ければお読みください。
こちらは軽いテンポと設定で進みます。
徐々に本作とサブが関連します。
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