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BIG DREAM(4)  作者: ぬべすこ
4/11

くせ者

策士といえばこういう奴もいる。


木之本裕登。きのもとゆうと。左投げのくせに右打ちだ。

大夢が東吾妻中と対戦した際、慎平に似ていたと振り返る。

同じ左腕でフォームもほぼ瓜二つ。しかし、タイプは全くの別物だ。

制球重視で勝負する慎平に対し、裕登は荒れ球を武器に狙い球を絞らせない。

大夢が非常に苦戦した相手でもある。

結局裕登は毎回四球を与え、ランナーを出しながらも無失点に抑えた。

球数も多く3回途中での降板だったが、東吾妻中の多彩で分厚い個性的な投手陣の1人であった。

元々東吾妻町には5つの地区があり、一地区につき一つ中学校がある。

ところが年々問題視される少子高齢化の影響により町内5つの中学を統廃合し、一つに集約したのだ。

各中学には全て野球部が存在し、もちろんエースも存在していた。

原町、太田、東、岩島、坂上。

ちなみに大夢達とは関係ありません。

偶然にも大夢の苗字と同じ坂上地区から来た木之本投手。

スタミナが課題だったがそもそもコールドで決着つくようなチームだったので

7回も投げるというのはほぼ未知の領域である。

誰にも見せない裕登の素顔がある。

それは、重度のオタクだということ。

裕登兄の影響も若干受けているのかもしれない。

お盆と年末のコミケ通いは欠かせない。

裕登は中学生にしては約170センチの高身長なので、

普通に入場しててもばれることはない。

大学生の兄に紹介されてコスプレーヤーと握手をしたり、

気に入った同人誌やCDを買いに行ったりと、

自ら大人に見えるのをうまく利用していたのだ。


いやぁ実に最近の若い者はずる賢いね、まぁ良いんだけど。

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