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second life  作者:
70/112

ミスコンに向けて

北高は各学年ともクラスずつ、つまり24人がミスコンに出場する。

その全員が発表され、誰が手強いライバルかクラスの女子たちと相談していた。

「この1年7組の工藤沙織って子、なんか人気あるって聞いたことあるよ」

そこへ男子たちが加わってくる。

「あ、俺知ってる。なんか大人っぽくて1年のくせに色気があるんだよ。

部活の後輩が言ってたけど、1年じゃ一番モテるらしいぜ」

陸とは違うタイプの女の子のようだ。

しかし手強そうなのは他にもたくさんいる。

同じ2年生で5組の滝川絵里、清楚でアイドルのような雰囲気がある。

同じく2年8組の増田麻耶、背が低くてかわいい雰囲気があり、陸に似たタイプだ。

そして3年生の園田カレン、ヨーロッパ人とのハーフでとにかく大人っぽくてキレイ、

まるでモデルのような子だ。

もう一人、3年生の水沢奈緒、カレンのように大人っぽく、

それでいて笑うとかわいいのが評判だ。

これらが陸にとって最大のライバルになりそうだ。

審査基準は制服姿、それとデートに着ていく私服、

この2つで私服のときに自己PRタイムが設けられる。

それを見た生徒が投票し、優勝を決めるというシステムになっている。

なお、ミニスカートはいいが故意の色気、

つまりわざと谷間を見せるなどの行為とメイクは

禁止となっている。

あくまでも高校生らしいものにしなければいけない。

ちなみに優勝すると学校のパンフレットに載る制服のモデルになるという

おまけ的な特典が付いてくるが、これはミスコンをやる以上、

なにかしなければいけないという学校側の苦肉の策だった。

「勝負は私服だね、髪はいじっていいんだよね?」

「禁止事項に書いてないから平気だと思う」

あーでもない、こーでもないと話していると、再び男子たちが加わってきた。

「なあ、俺たちの意見も取り入れてくれよ。男だって投票するんだからさ」

それは当然だと思った。

優勝を狙うなら、男女両方に好感をもたれなければいけない。

気がつけばクラス一丸となって、陸を優勝させようという雰囲気になっていた。

女子は当然だが、そこに男子の下心は感じなかった。

陸はクラス代表としても優勝しなければと気合が入った。


話し合った結果、制服は下手な小細工はしないで普段通り、

髪も編み込みを入れるくらいで、そこまで手のを加えないことになった。

その分、私服に力を入れる。

ところが、これが大変だった。

男が思うかわいい服と女の思うかわいい服は認識が違うのだ。

かなり議論して、陸が持っている服の中からやっと決まった。

上は白のパーカー、ポケットにはリボンがついている。

下は白ベースの小さい花柄のスカパン。

全体的に甘めなコーデだ。

髪は流行りのゆるふわに仕上げることになった。

たまに隼人とデートをするときにこのような格好をするが、

ここまで甘い感じには仕上げないので、多少恥ずかしい感じもするが、

みんなで決めたことなので従うことにした。

あとは当日を迎えるだけだ。

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