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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

死神の男

作者: 夏歌

_桃歌の場合_


2年前私の親友、法野(ほうの) 梨花(りか)は失

踪した、今だ見つかっていない

まぁ、見つからないのだが絶対に、なぜなら彼女は「死神」を名乗る男に消されたからだ

私の中の「法野梨花」もその男に消された

__何故2年前の出来事を語って居るかって?

今目の前に死神を名乗る男が居るからだ。

「お嬢さん、覚えているかな?2年前の出来事」

男はニヤニヤしながら私に問いかけてきた

「えぇ、ハッキリと」

私は躊躇(ためら)う事なく頷いた

男は一瞬ビックリした様な表情を浮かべた私の返事が予想外だったのだろう

「ふふ…そうか、じゃぁもっと詳しく思い出してみようか?」

男はそう言うと鎌を振りかざした

「やめろ!!」

私がそう言った途端、男は酷く驚いた顔をしていた


______



_二年前_


「死んでくれるよね?お嬢さん」

目の前に広がるのはまさしく2年前のあの出来事だった。

男は私の首を絞めながら笑った、隣で私の親友法野梨花も笑っている

この状況で本来ならば私はこんな余裕で居られない、が私は空中にフワフワ浮いて2年前の出来事を観賞しているのだから余裕はたっぷりとあった。

どうしてこんな事になっているか貴方達には理解出来ないよね?だから私が教えてあげる

______2年前、私は親友に裏切られた

原因は梨花が好きだった男子(誠君、というらしい)が私に好意を寄せていたことだった

梨花はその現状に酷く絶望し、「死神」に白井(しらい) 桃歌(ももか)を殺してくれ、と頼んだらしい

今私が見ているのは男が梨花の望み通り私を殺しているところであろう。

本来ならば私はこの場で死んでいた、だが男はなに一つ真実を語って居なかったのだ。

「私が殺すのは、君だよ」

うめき声ではない声がして私がまた目の前を見ると今度は梨花の首が絞められていた

「私が殺すのは依頼者のほうだ」

男はそう吐き、梨花を私の前で絞め殺し、自分の肩に担いだ

呆然としている2年前の私に男は

「それじゃまたね」

と囁いて消えて行った



______




「思い出してくれたかな?」

気がつくと現実に戻っていた

最初から覚えているけど、という言葉を飲み込んで私は無言で頷いた

「君が鎌を振りかざすと過去に行くことを知っていたのは予想外だったけど…」

男はなんの悪びれもなく話を続ける

「君はここで死ぬから関係ないね!!」

男は異常者かのように高らかに笑った。

グサッ

「予想通り」

私はそう呟き笑っていた男の心臓をナイフで貫いた

「な…な…な…?!」

男は奇声を上げて倒れこんだ、男の胸からは汚い色の血が流れ出ていた

全部全部、予想通りだ。

私は親友を奪われた日から「死神」ぶった男の事を調べていた

だから全部想定内、なに一つ驚くことはなかった。

男が鎌を振りかざすと特別な麻薬で脳が麻痺し、ちょうど2年前の記憶が再生される事も、男は死神ではなく人間ということも、わざわざ私を今日この日に殺しにくることも


全部知っていた


私は男が死んだのを確認してその場をさった





______






「………ふぅ」

桃歌が去った後男の仮面をかぶった「法野梨花」は立ち上がった








わざと曖昧な終わり方にさせて頂きました


依頼があればこれの続きや他人目線の物語も作らせていただきます。

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