プロローグ
後から投稿しました。
「ゴアァァァァァァァァァッ!!!」
「どぉうわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
怪物の鈎爪が雄叫びと共に振り下ろされ、僕もまた断末魔を叫びながら体を捻ってそれを避ける。
ズドォォォンッ!!
刹那、真横で硬い地面が爆ぜた。豪腕によって振り下ろされた鉄より硬い爪が大地を砕いたのである。どうやら無事に避けきる事ができたようだ。危ない。
まさに紙一重。たがオオトカゲの鈎爪はギリギリの距離で僕の頬を引っ掻いた。少し掠っただけなのだが、それだけで顎ごと裂かれそうな切れ味と威力を持っていた。
しかし幸いにも、僕の地味に高い防御力で耐えることができた。それでも激痛は収まらないけどさ。
「許、さないっ!!」
次の瞬間緑色の残像が僕の目の前を通っていった。その影の手にはナイフが握られており、刃が煌めきながらまるで彗星のような斬撃を振り下ろす。
その刃の先には怪物が佇んでいた。凶悪な武器の脅威がオオトカゲを襲う。
キィーンッ!!
するとその刃がまるで反発するように、金属のような音を発しながらオオトカゲの甲殻に跳ね返されてしまった。
緑色の影・・・リンナが舌打ちをしたがらオオトカゲから距離を取る。その手に握られているのは刃が欠けてしまった一振りのナイフだ。どうやら先の攻撃で駄目にしてしまったらしい。僕が攻撃されたことで逆上してしまったのだろう。武器が破損しながらも、目から闘志は消えていない。
殺し合い。なんの変哲もない現代社会・・・地球から転生してきた僕には過酷な試練である。
「・・・まぁ、やるしかないんだけどさ・・・」
僕は血のついた頬を片手で拭うと剣を構える。
ボロボロになったタガーは無早切れ味など皆無に等しい、けれども僕は諦めない。
「ざっけんよ異世界ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
僕は地面を駆けながらタガーを振り下ろした。絶対に生き残ってやる、その一心で。
「・・・とゆう展開はないよ。」
「え゛!?」