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六花  作者: 月影 亨
はじまり
1/2

プロローグ

寒さに震えてる、月影です。


ちょっと、空き時間に書いた小説です。

キャラとか名前などは知り合いと決めたものです。


そして、更新は・・・すっごい遅いと思います。

少しだけ書いてあるので、しばらくは更新しているかと・・・


気長によろしくお願いいたします。

 粉雪が舞う街の夜。


 無数に立ち並ぶビル。


 路地を照らす街灯が何故か消え、夜でも人通りがあるはずが誰もいない。


 そこに“路地”があった存在すら、誰もが忘れているようだった。


 いや、忘れさせられていた。そこにいた者によって。


 その者は、何かを引きずるように、ズリッズリッと摩擦音を響かせていた。


 音の正体は、血まみれた死体であり、その者は髪も無くボロボロのズボンに灰色の体、血の付いた鋭い牙、鋭い爪をした人間ではない姿をしていた。


 それを建物の屋上から見ていた人物がいた。


 黒パーカーのポケットに手を入れ、フードを深く被り、淡いピンクのミニスカート、膝近くまである黒のロングブーツを履いた少女が建物の屋上から地上を見下ろしながら呟いた。


「……またこの時が来たのね」


 その呟きが、下まで聞こえたかのように、その者はなんともつけにくい奇声を発し、死体をその場に捨て去り、両端にある建物の壁を交互に飛び移りながら、少女とは反対側の屋上に辿り着くと、一度少女の方を振り返えるとまた奇声をあげ、逃げるように飛び去った。


「……ボアロ」

「ニャー」


 そう呼ぶと、少女の足元に何処からともなく白いネコが現れ、少女の呼び掛けに答えるように鳴いた。


「追って」


 ネコは、耳をピクンと反応させ少女の足元から音もなく消えた。


 少女はポケットから片手を出して、手のひらを差し出しながら言った。


『舞い散りし雪よ。彼の者を包みこみたまえ』


 手のひらには、淡く光が生まれると同時に、死体にだけ雪が降り注いだ。


「……安らかに眠って……私も行かないと」


 言葉と共に粉雪が少女を包み込むと、一瞬でその場から消えた。


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