表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
帰れるまではラーメンの屋台引こうとする元勇者  作者: 賽と札
2.はじめてのラーメンと屋台づくり

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/9

2-5 遂に完成…!俺の屋台!

なんだかんだ言って逆〇裁判4結構好きだったんですよねぇ。ラーメン屋台の店主の経歴が元医者っていうのも当時はかなり衝撃だったのを覚えています。

重い足取りで買い出しから帰ってきた新見。


「やっと来たか。こっちじゃ。」


戻ってきた新見に気が付いたゴリオン。


ぶっきらぼうだがどこか嬉しそうな声で手招きし、新見を奥の設計室と書かれた部屋へと連れていく。


部屋には、すでに三人の職人が待っていた。


ゴリオンが順に紹介する。


「紹介しよう新見。今回の屋台づくりにワシと参加する職人じゃ。

向かって左からトッピオ。陶磁器担当でこの工房で唯一の地精(ノーム)じゃ。

 それからドノバン。以前会ったことはあるじゃろうが、名前は名乗っとらんかったかもしれん。

ワシの倅で、以前までは補助だったが今回は鉄器のオーダーメイド加工と設計を任せとる。

 最後にボンド。無口じゃが、木の扱いなら王都で右に出る者はおらん。

こやつには屋台のほうの設計と木工を任せる。」


まず、髭のない小柄なノームが元気よく手を挙げた。

「トッピオっす!ここでは唯一の地精(ノーム)だよ!よろしくね!」


次に、少し長い髭をたくわえたドワーフの青年が挨拶をする。

「ドノバンだ。久しぶりだな、たk…」


そう言いかけるとゴリオンがあからさまに咳払いをする。


「ウォッホン!」


「…じゃなかった…ニィミ殿。金属の加工については親父から叩きこまれてる。王室御用達の厨房やや高級レストランのシェフからのオーダーメイドの器具の設計もやってるから、腕は保証するぜ。」

ちょっと気まずそうにするドノバン。


するとゴリオンが新見に耳打ちする。

(お主の事情は一部はぐらかしてはおるが話しておる。お前さんにはタカシからニィミ呼びに変わったと思えばよい。)

(すまねぇな、おっさん)と小声で感謝する新見。


最後に、顎髭を三つ編みにしたドワーフにしては大柄な男が、ぼそりと名乗った。

「木工の……ボンドだ。」


新見は少しぎこちなく会釈する。

「に、ニィミだ。今日はよろしく。」


(木工でボンド……)

頭の中に赤いキャップと黄色いボトルの某接着剤が浮かび、危うく吹き出しそうになって必死にこらえる新見だった。


何とか自分を落ち着けた新見は設計用紙に必要な道具を描きこむ。


まずトッピオには、どんぶりとレンゲの作成を依頼した。

「この”どんぶり”の形状は溝のないすり鉢って言ったらいいのかな。色は白ね。模様とかは…」ととんとん拍子で話を進めるドッピオ。

話がまとまると早速自分の作業に入っていった。


次にドノバン。

ドノバンにはまず屋台の厨房部分と麵を茹でる際の茹で麺機、敷居、テボ(てっぽうざる)の設計と製造を依頼する。

形や大きさなどを屋台の中に入って調理するのか屋台そのものを厨房にするのかその際に設計をしながらどっちがいいかドノバンは新見とゴリオンに相談しながら試行錯誤して屋台の中核部分の設計を固めていく。

三日三晩かかったが全員が納得いく設計になった。


内部の設計の合間に外観部分をボンドと話していた。

屋台と言ったら備え付けのカウンター部分は欠かせない。

その部分について新見はボンドに話すと。

「…野ざらしになるのならある程度の素材が必要だ。一番の理想はエルダートレントという…」

エルダートレントとというワードを聞いて新見は「エルダートレントならちょうど持ってるぞ。」とボンドの話を遮りながらアイテムボックス(に偽装してる鞄)から大量のエルダートレントの丸太をこれでもかと取り出す。

「…!」思わず目を真ん丸にするボンド。

どや顔をする新見だが周りのドワーフもボンドと同じ目をしていた。

一部のドワーフは手に持っている工具をうっかり落としていた。

「お、おい…!これは…!」

「どうしてこんな量が…!」


騒ぎを聞きつけてきたゴリオンがエルダートレントの山を取り出す新見を見てすべてを察した。


額に手を当てながら言う。


「おいおい…この量のエルダートレント、売ったら軽く豪邸が建つぞ」


「え?うそ、まじで?」

新見はこのエルダートレントの市場価値を本気で知らなかった。


呆れたゴリオンは小声で問いただす。

(お前さんのことじゃ、今出したのが全部じゃなかろう)


新見は少し気まずそうに耳を掻く。

(いや~…あと二、三百束はあるんだよねぇ…

 魔王城前の“深き森”が、まさか実はエルダートレントの森だとは知らなくてさ。

 しつこく絡んでくるからムカついて全部狩りつくして…気づいたら更地にしてたなぁ…)


しみじみ振り返る新見。


ゴリオンは天を仰ぎ、深々とため息をついた。

新見は少し気まずそうに頭を掻くがその横で寡黙なボンドが最上級の素材を扱えることに歓喜乱舞していた。


~一週間後~

屋台の最終仕上げが見えてきた頃


「新見よ、ついに完成じゃ!」

ゴリオンが腕を組み、じろりと屋台を見た。

「おぉ!遂に完成…!俺の屋台!」


見た目は現代風な屋台。側面をカウンター形式にもう片面を店主である新見が出入りできるようにドアが設定されている。


エルダートレントの木材で耐久性や見た目も申し分ない!

もちろん、後々の拡張に向けてそれぞれパーツごとに分かれて取り出すこともでき。魔石が動力源なので独立して稼働することも可能なまさに現代と異世界の技術の結晶ともいえる屋台が完成した!


完成した屋台に感動している新見。


「こんだけ贅沢な屋台だとやましい連中に狙われるのは火を見るより明らかじゃぞ?

 セキュリティ、どうするつもりだい?……まさか何も考えておらんとは言わんじゃろうて。なんあら追加で錠とか鎖とか、組み込もうと思えば組み込めるぞ」


鉄器を扱えるドノバンが工具を肩に担ぎながら口を挟む。


「あー……そういえばそんな問題もあったねぇ」


新見は気の抜けた声を出す。

(そうだ、どっかの裁判ゲームでも屋台盗難事件あったよな……)と心の中でうんうんと頷く。


「……仕掛け、つけようか」


なぜかふっと、意味深な笑みを浮かべる新見。


ゴリオン親子はそんな怪しい笑みを浮かべる新見に条件反射で背中に冷汗をつたわせた。

ついに屋台が完成ですが見た目は割と逆〇裁判4の屋台をイメージしてる感じです。(水は魔石由来なので雨水は使いませんからねw)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ