表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル『マンション』で異世界無双 〜不労所得で一生ダラダラします。  作者: 間宮芽衣


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/29

【28】万引犯を検知しました。


「んー、そもそもどうして、僕が領主に相応しいと思うんですか?僕、貴族でもなんでもないのに」


俺の言葉にグレイスさんは眉尻を下げる。


「まず、カワグチ様は異世界人で特殊な能力を持っていますよね?あと、街の公共物を作っているのもカワグチ様です。


 それなら特例として貴族と同じくらいの地位と見られる事は多いのですよ。


 それに、領主になっても住民を住みよくして、街をつくる──ほら、別にやる事は変わらないんですよ?」


「えー、でも、余計なデスクワークとか増えますよね?それがやりたくないんで。その為にマンション貸してたんですよ…」


俺の言葉にグレイスさんが困った顔をする。


「まあ、文官達がもちろんサポートすることにはなりますが。


 判子を押すだけでも嫌ですか? それ以外は貴方に自覚は無くても、結構きちんと今の時点で領主の仕事はされてると思うんですが…。それに、他に領主が出来たとして色々口を出されるのも面倒だと思いますよ?」


(あ、確かにそれはそれで面倒くさそうだな…)


「…判子だけ押せる人、雇うとかまずいですよね?」


俺はまずいとわかっているものの、一応ダメ元で言ってみる。すると、フィオナさんが困惑した顔をする。


「カワグチ様。それはさすがにまずいと思いますわ。せめて内容くらい読んでから判子を押さないと」


「あー…やっぱりそうですよ、ね…」


俺が困っていると、グレイスさんが頷く。


「まあ、私の方でもセイン様に相談してみます」


その言葉に俺はホッとする。


「あ、そうですよね。プレオープンの日にセイン様来るんでしたっけ」


「ええ、いらっしゃいます」


(あ、じゃあその時に相談すれば良いか)


こうして、街の名前や領主の問題は保留になった。


◇◇


「す、すごい…!!畑が空に浮いてる…」

「なんですかここは…見たこともない高い建物や透明な建物がいっぱいだ…」


フィオナさんとペロと役場の噴水前のベンチで肉まんを食べてだべっていると、お昼過ぎに元エレイン村の村人達がコンビニ前に着いた。


 ちなみにグレイスさんは村人達のお昼を用意したり忙しそうである。


「其方館はこれからこの街に住むことになる。先程お目にかかった者もいるかもしれないが、ここを開発してくださっているカワグチ殿だ。そして、神獣のペロ殿だ」


グレインさんに紹介されたので俺が前に進み出る。


「あ、どーも今日は。カワグチです。皆さんの家はもう用意したんで、お昼を食べたら案内します。


 グレインさん、グレイスさん。エレイン村の皆さんは役場のカフェテリアでご飯食べる感じですか?」


「そうですね。」


グレイスさんの言葉に頷く。


「あー、じゃあ食べ終わったらまた魔道具で呼んでください。


 皆さん、困ったことがあったら基本エレイン村の村長さん経由で僕に伝わるんで、何かあったら村長さんにお願いします。それではまたあとで!」


そう言ってフィオナさんとペロとショッピングモールに遊びに行くことにした。


「アイスクリーム屋がオープンしたみたいなので行きません?」


「まあ! コンビニのものとは違いますの?」


フィオナさんが目を丸くしているので俺は頷く。


「いろんな味があるんですよ。」

「それは楽しみじゃっ! 其方のマンションに住んでから美味いものばかり食べておるのう」


言いながらペロがブンブン尻尾を振っている。


 三人でアイスを買ってフードコートでゆっくりする。俺はレインボーカラーにぱちぱちキャンディの入っているアイス。ペロはレモンマシュマロアイス。フィオナさんはチョコレートアイスにブラウニーが入っているアイスを頼んだ。


「まあ! カワグチ様っ、なんだかコンビニのアイスも美味しいですけど濃厚な気がしますわ」


「あー、特にフィオナさんのは中にブラウニーっていうチョコレートケーキも入ってますからね」


「さっぱりしているのにまるで本当の果物のような酸味と甘みがあって最高じゃっ」


ペロも気に入ったようであっという間に完食してしまった。


ちょうどアイスを食べ終わった頃に魔道具にグレイスさんからあと10分くらいでショッピングモールに着くと連絡が来た。


「あー、じゃあ手を洗ったら行きましょうか」


こうして午後はエレイン村の住人達の案内をする事になった。


◇◇


「うわぁっ!! なんだこれ?!」


村人達が何を案内してもいちいちびっくりしてくれるのが毎度のことながら少し楽しい俺だった。


「はーい、じゃあここから皆さんの村だった住宅街にいけまーす」


 百均の後ろにできた自動ドアを通りセキュリティチェックを通ると橋を渡れるように仕組みになっている。


 ──ちなみに俺のマンションの住人や俺の魔法で改装された住宅に住む者は生体認証で通れるらしい。


「な、なんなのこの高さの橋は!!」

「しかもめちゃくちゃ幅が広いっ!」


村人達は恐々と柵から街を覗き込んで驚いた顔をしている。


「見て! あの建物! 空に畑が浮いてるわ」


「あ、エレイン村の農家さん用にも同じものを作るので。あとで農家をやる方は村長経由でグレイスさんに申し出てください。明日以降に畑を出しますんで」


俺の言葉で何人かが呆然としながらも頷いた。


 『エレインタウン』に着くと、何人かが歓声を上げた。とりあえず移動用のエレベーターの使い方だけ教えると、あとは文官達にバトンタッチした。


 子供達は嬉しそうに走って公園の遊具を使い、大人は自分達の家があるのを見てホッとした顔をしている。


「カワグチ様。村長のディグレーです。なんと御礼を申し上げたら良いか…」


「あ、全然ですよー。それより何か不便や困ったことがあったらグレイスさんに言って下さいね。


 取りまとめて可能なことなら対応しますんで」


そう言うと皆さん頷いてくれた。


「家の中が綺麗になってる!」

「見たことのない魔道具があるぞ」


その言葉で俺はグレイスさんの方を向く。


「魔道具の使い方については文官さん達の方で説明して貰っていいですか?」


「はい。勿論です」


グレイスさん達が頷く。


「あとは、エレインタウンの人達にショッピングモールについても説明して見てください。とりあえず明日以降に働ける人から面接を始めて頂けると…」


そう言って俺はお辞儀すると、ペロとフィオナさんとマンションに戻ることにした。


◇◇


「ねえ、カワグチ様。今頃ショッピングモールは大丈夫でしょうか?」


ペロとフィオナさんと俺の部屋でホラー映画を見終わった後、フィオナさんがそんな事を言い出した。


「んー、大丈夫じゃない?」


俺がテキトーに答えるとペロも首を傾げた。


「だがのう。いきなり人口も増えたからトラブルになってないといいが」


「ええ…今までは全然お客様はいなかったでしょうけど…。きっと引っ越してきてすぐに足りないもののお買い物に言ってますわよね…」


そう言われて俺は心配になってきた。


「──じゃあ、ちょっと様子を見に行ってみますか」


そう言って三人で再びショッピングモールに向かう。


(俺らも暇人だな)


そんな事を思って歩いていると、目の前にタブレットが出てきた。


【管理人権限:万引犯を発見。

 防犯レベル1作動。──実行しますか?】


(…まじ? エレイン村の人…? なんか悲しい…。とりあえず拘束っと)


YESを選択すると、店内から外にも聞こえるくらいのボリュームで警告音が聞こえてきた。


ビー!! ビー!! ビー!!


『──万引犯への攻撃を実行します』


遠くから悲鳴が聞こえてきて店内が騒然としている。


「──あっちだ!!」


俺達は店内に入ると、ペロとフィオナさんと一緒に声が聞こえた方向に駆け出していった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ