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スキル『マンション』で異世界無双 〜不労所得で一生ダラダラします。  作者: 間宮芽衣


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【27】エレインタウン、作りました。


「あ、見えた見えた!」


次の日の早朝。俺はペロと一緒にタロウに乗って、エレイン村に向かっていた。


(移動してくる人数が多いだけあって、ラミア村より大きいなぁ)


「タロウ、あそこの広い場所に着地して」


俺がそう言うと、タロウがグルオオオオオオオオッと咆哮しながら着地する。


「──カワグチ殿っ!」


すると先に村に着いていたグレインさん達が話しかけてきた。


「おー、グレインさん、お久しぶりです」

「朝早くから申し訳ない。こちらが今回移動するエレイン村の者達だ」


見ると、村民達は突然ドラゴンに乗って現れた俺に明らかに戸惑っている。


「あ、どうも今日は。カワグチと申します。皆さんの引っ越し先の土地で建物を貸す仕事やってます」


「カワグチ殿は引っ越し先の土地を一人で開発している偉大な方だ。其方達がそのまま引っ越せるのもこの方のお陰である! 敬意を表すように!」


その言葉で村人達は驚いた顔で慌てて頭を下げてきた。


「全員家を出ましたか?! 家や畑やお墓、シンボル的なものを回収するんで皆さん一箇所に集まってください」


全員が緊張した表情で頷いて整列した。


「よし。それじゃあ回収しまーす。びっくりしないでくださいねー」


俺は右手をかざしてタブレット画面を出すと、『物体移動』を選択する。


 パアアアッ 


 すると村中が輝き出した。


「…なんだ?!」

「村が光っている!!」


 俺はさらにタブレット画面を起動して、『アイテムボックス』を起動すると、それを全部回収する。


シュワアアアッ


次々と俺の手のひらに白い光が集まり、家々が引き寄せられるように消えていく。


「…おお、綺麗に無くなってしまったのう」


ペロがボソリと呟いた。


 村は更地になってしまった。


「消えたっ!!」

「村が消えてしまったわい!!」


一連の流れを見て村人達が呆然としている。


「あ、大丈夫ですよ。僕が全部持ってるんで。向こうで全部出しますからね。グレインさん。それじゃ、僕、タロウに乗って先に村に戻ってますんで」


俺の言葉ににグレインさんが頷く。


「ああ、かたじけない。それではまたのちほど」


「あ、そうだ、これ、良かったら皆さんに。異世界のお菓子です」


そう言って俺はキャラメルやチョコレート、飴玉やラムネなどのお菓子を出す。長時間護衛していると疲れるだろうと思い、用意したものだ。


 出来るだけ荷物にならないものを選んだつもりだ。グレインさんは満面の笑みになった。


「おお、これは…感謝する」


「疲れた時に食べてくださいね。それじゃ、また後で!」


そう言って、俺はペロと共にタロウに飛び乗った。


 太郎が飛び立つと、村人達と騎士団の人達が手を振っていたので空から振り返す。


 しばらくすると、スカイファームタワーが見えてきた。


「そういえば、もう街っぽくなってきたけど街の名前はまだ考えてなかったんだよなぁ」


俺はボソリと呟く。


「確かに住宅街の名前しか考えてなかったのう…。グレイスに相談してみればいいんじゃないかの?」


「そうだな…。ていうか、そうなったら領主とかって誰がやるんだろ?ちなみに俺は金だけ欲しいから、やりたくない。


 俺の世界でも公務員…まあこの世界でいう文官の友達もいるけど、しがらみとかもあるし大変そうなんだよな」


そんな事を話しながら着地する。


 俺はタロウにサラダチキンと水をやる。そして、撫でてやると嬉しそうに喉を鳴らした。


「それより、この前ラミアタウンを作った時フィオナが呼ばれなかったといじけておったが。呼ばなくていいのかの?」


ペロの言葉でそういえばそんな事言ってたことを思い出した。


「あー…じゃあせっかくだからグレイスさんとフィオナさんも呼ぶか。後で怒られたらやだし」


そう言って二人に魔道具で連絡すると、五分後に二人とも慌ててコンビニ前出てきた。


「カワグチ様っ!!お帰りなさいませ。呼んでくださってありがとうございます」


前髪をチョンマゲにしてトレードマークの唐揚げちゃんTシャツを着てフィオナさんが目をキラキラさせている。


「…それで。エレインタウンはどちらにする予定ですか?」


「うーん、まだ決めてないんですけど、基本的に皆さんペロモールで働いてもらうんで。

 近くに作ってあげようかなと。あと、農地も結構多かったですよね。農家ってラミア村より多い感じでしたっけ」


俺の言葉にグレイスさんが頷いた。


「そうですね。確か半分くらいが農家でした」

「なら、スカイファームタワーを住人達に希望を聞いてもう一個作りましょうか。ま、まずは住むところですかね」


そう言って俺達は三人とペロでショッピングモールの方に歩いて行く。


「…どうすっかな。地下のエレベーターはもうラミア村もホテルも繋がってるし、あんまり繋げすぎるのもな…」


(あ、確か、仙台とかはペデストリアンデッキがあるんだっけ…橋が作れるし、高架で繋ぐか)


『地形を最適化しますか?

 オートモードを実行して必要なものを作ります。

 スキルポイントを30消費します』


(あれ?前より消費が多いな。ま、いっか)


俺がYESを選択すると、地面が光り輝いた。


 ゴオオオオオオオオオ!!!


 その瞬間、前回同様土が盛り上がって同心円状に三段になった。だが、前より土地が広いようだ。


「…まあ!!すごい迫力ですわ!!」


初めて見るフィオナさんが興奮している。


 一番上の土地から地上にかけて、階段、エレベーターがつくられて白い光がペロモールに向けて伸びて行く。それはやがて橋となり、2段目の土地とつながった。


「行ってみましょうか」


俺達は階段を登ると、橋を渡って行く。


 今度はどうやらこの橋を渡ると入り口があり、100均の裏に出るようだった。


「…これはいいですね。次の村人が来た時も橋で繋いだ方が良いかもしれませんね」


グレイスさんがそう言ったので頷く。


 俺達は土地に戻ると、前回同様ポンポン家や墓などを出して行く。


 そして、生垣や街灯や公園、ベンチなどを出してテキトーにオシャレにしていった。


 ベンチに座ってフィオナさんとグレイスさん、ペロには寛いでいてもらう。


「よし、じゃあ最後に打ち上げますか」


『本日のスキルポイントを全て消費して、家屋を異世界風に改造しますか?』


YESを選択すると、空まで白い光が突き抜けた。


 次の瞬間──


ドオオオオン!!!


「まあ、美しいですわ!!」

「花火のようですね」


フィオナさんとグレイスさん、そしてペロが見惚れている中、降り注いだ光が家屋を新しく、強固なものに変えた。


「──よし。『エレインタウン』も出来ました。あとは、皆さんが着くのを待つだけですね」


俺が報告すると二人が頷く。


「きっとみんな喜びますわね」

「カワグチ様。素晴らしいです」


(あ、そうだ。──そういや、この街の名前の相談ってそういやしてなかったな)


急に思い出した俺は二人に聞いてみる。


「そうだ。ところで住宅街には名前つけてましたけど、この街って名前ないんですよね…。この土地って元々治めてた領主とか居ないんですか?」


俺の言葉にグレイスさんが首を振る。


「ここは砂漠地帯のようなものですからね。一応我が国の領地ですが、国の直轄地扱いになっていて、領主はいないんですよ。でも、逆に貴族の領地でしたら、利益を吸い取られるところだったので良かったと思います」


そう言われて俺は少し困ってしまう。


「…でも住人がこれだけ増えたら誰かに治めて貰わないと困りますよね。誰かやってくれませんかね?」


すると、グレイスさんがボソリと呟いた。


「まあ、街の名前はセイン様にも相談するとして。領主に相応しいのはカワグチ様だと思いますが」


そう言われて、俺は思わず目を見開く。


「え、絶対嫌です。働きたくないです。のんびりしたいので」


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