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スキル『マンション』で異世界無双 〜不労所得で一生ダラダラします。  作者: 間宮芽衣


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【18】村を離れられない理由。


「えーっと、それって何人くらいですか?」


俺の言葉にグレイスさん達が顔を見合わせる。


「…三人です。大事な家族が眠る墓を放って村を出るなど出来ない、と。ですが三人だけが残っても、もし災害が来たりしたら死んでしまいます…。」


そう言って悲痛な顔をした。


「…あー。そうなんです、ね。僕暇なんで様子見に行きましょうか?」


するとペロが嬉しそうに吠えた。


「ワシもっ!! ワシも行くぞいっ!!」


俺の言葉に文官達は顔を見合わせる。


「い、いいんですか?」


「ちなみにグレイスさん達六人いるんですもんね。ゲストルーム使っていいんで泊まってって下さい。カフェテリアも使っていいですよ。」


俺の言葉で、


『文官達にゲストルーム利用権限を与えますか?』


とタブレット画面が出たのでYESを選択する。


 すると六人の体がキラキラと白く輝いた。


「よし。これで俺がいなくても出入りできるようになったんで。


 ちなみに村人達への説明って、どんな事を言うつもりだったんですか? 僕も聞こうかなって思ってたんですけど。」


すると、グレイスさんが頷いた。


「食事などはこちらの都合で移住して頂いたので一定の金銭をお渡しするので職が安定するまでそれで生活するように、ということ。


 それとセイン様から私達に話があったのですが、店にはセキュリティが効いているのでくれぐれもお金を払わずに持ち去ったりしないようにということ。


 あとは、行商など遠くに行く場合は申請欲しい、という事…ですかね。」


俺はグレイスさんの言葉にうんうんと頷く。


「そうですね、そこら辺はしっかり説明した方がいいですもんね。」


「はい。あとは、ショッピングモールの面接や就職に関してだけ今日相談した上で村人達に話そう、と思っておりました。


 村人達の面接はカワグチ様がやりますか?それとも私達でやりますか?」


俺はその言葉に目を見開く。


(いやいや、ダラダラしたくて来たのにあんな人数の面接とかやってられんわ!!)


「──お願いしていいですか?」


「かしこました。あと、ショッピングモールを会員制にするとのことですが。


 セイン様は一月金貨十五枚がいいのではと言っておりますがいかがですか? あと、村人の一月当たりの給料はどうしましょう?」


その言葉に俺は目を見開く。


「えーっと、ちなみに月十五枚って平民ならどれくらいの生活が出来る金額なんですか?」


「そうですねぇ。大体家族四人でそれなりに暮らせるくらいですかね?」


(え、それって物価日本より安くない…? 貴族はいいとして、村人がモールで買い物するには高いんじゃ。)


「あー…会員費はその金額でいいとして、村人や王都から来てくれた文官さんは身分証提示でモールの商品を半額で買えるようにしましょうか。


 今聞いた話だと、多分ショッピングモールもコンビニも僕の世界の物価なんで。


 貴族が買うには良いですけど、一般人だときついと思うんですよね。身分証の作成をお願いしていいですか?」


その言葉にグレイスさん達が目を見開いた。


「──私達までいいんですか?」


「はい。勿論です。というか、六人だと人手がそのうち足りなくなると思うので、もっと文官さん達も来てもらうことになると思うんですよね。


 そうなったら文官さん達の専用マンションも建てますね。」


(むしろ俺、なんもしたくないから来てくれないと困るからな…)


俺は内心を悟られないようにニッコリと笑う。


「…ありがとうございます。高待遇に感動しました」


「いえいえ。あ、それで村人の給料なんですけどね?

 今ショッピングモールの会員をセイン様が集めてるって聞いたんですが。


 何人くらい集まりそうですか?」


するとグレイスさんが答えくれた。


「既に千人以上集まっております。」


(…まじ?! となると、こっちに貰えるのは金貨十五枚を千人が払って一万五千枚。その七割だから一万五百枚は絶対俺に入ってくる。

 村人のうち大人は五十人くらいだから…給料沢山あげても問題ないな。今の所仕入れ代もかからんし。

 十五枚でそこそこの暮らしなら…)


「うーん…国が八割家賃補助するってこと、もう村人にいっちゃいました?」


「いえ。今日伝えるつもりでしたが」


その言葉に俺は思案する。


「…なら、社員寮ってことで家賃はモールの全体の売上から貰います。村人は払わなくていいことにしましょ。その他に初任給で金貨二十枚枚払います。


 ──その方が王宮としても嬉しいですよね?


 僕としても何年かして、村人に家賃を自分達で払って欲しいと伝えた時、反発する人が出たら嫌ですし。


 ちなみにペロマートの方で働いてくれた人も同じ扱いにしてください。今既に働いているハーマンさんは、今までアルバイトみたいな扱いだったんですが社員にします。給料は月金貨三十枚支払います。店長になったんで」


(二倍って伝えてたけど、この金額はもらえないと思うし、上がる分にはいいだろ)


グレイスさんは驚いて目を見開いた。


「い、いいんですか?!」


「はい、その代わりセイン様に、取り仕切る文官さんをもっと派遣して欲しいことと、税金免除の件くれぐれもよろしくと伝えて下さい」


(まじで何もやりたくないからな!)


その言葉にグレイスさんが他のメンバーに慌てて指示を出す。


「急いで今の内容を書類にまとめろ! セイン様にも連絡してくれ!」


30分後。俺は急いで作成された書類にサインする。


「じゃあこれにセイン様なサインしたら本締結ですね。送っといてください。じゃ、俺はお昼を食べたらまだ残ってる村人のところにペロとタロウと行って来ますんで。──地図だけもらって良いですか?」


こうして俺とペロはタロウの背中に乗ってラミア村に行くことになった。


◇◇


「カワグチ!! ラミア村が見えたぞいっ!」

ペロの言葉で俺は目を見開く。


 そこは山の麓にある少し廃れた感じの村だった。畑と数軒の家が立ち並び少し寂しい感じである。あと、畑のようなものが所々に点在していた。


「はやっ!!タロウに乗るとあっと言う間だな。二十分くらいか。」


俺とペロはタロウから降りると、水とサラダチキンをやってグレイスさんから貰った地図を見た。


「えーっと。どこの家だっけな。こっちか。」


俺はまず、一人で暮らしているという頑固な武具職人、サムさんの店に行くことにした。


 すると、厳ついおじさんが仁王立ちしていた。


「あのー、サムさんですか?」


その言葉に彼は頷いた。


「──ああ、誰だ? お前は。」


「僕、他の村人の方達の移住先の建物のオーナーです。その、文官さん達がここだとまた災害が起きるかもしれないからって心配してて。様子を見に来たんです。」


その言葉に彼は目を見開いた。


「──そうか。お前は関係ないのにわざわざすまないな。良かったら他の二人のところにも案内してやる。


 …来い。」


そう言われて俺はサムさんの後ろをついて行く。


 すると、ボロボロの一軒の家に辿り着いた。


「おーい! カミル爺さん、ハンナ婆さん!! 俺だっ、サムだ。」


そう言って玄関前から呼びかけた。


 暫くすると、メガネをかけたお爺さんが恐る恐る顔を出した。


「──サムか? 何かあったのか?」


「…あ、どうもはじめまして。カワグチと申します。

 他の村人達の移住先の建物のオーナーです。」


その言葉にカミル爺さんと呼ばれた老人は驚いたように目を見開いた。


「──貴方がそうでしたか。どうぞこちらに。」


そう言われて俺はペコリとお辞儀する。ペロも入って良いと言われたのでウェットティッシュで肉球を拭いてから家に入る。


 ダイニングテーブルに通されると、奥さんのハンナさんから微妙な味の美味しくないお茶を出された。


(おそらくお茶とかも良いものが手に入れられないんだろうな…)


「えーっと、それで。避難したくないというのはどうしてでしょうか。快適な住まいや就労場所を僕としては用意したつもりなんですけど…」


すると二人は顔を見合わせた。


「──墓があるんです」

「あ、はい。それはちらっと聞きましたけど」


俺が二人の言葉に思わず顔を上げる。


「亡くなってしまった息子の墓がここにあるんです!! だから離れるわけにはいかないんです!!」


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