093_蛇くんの陰謀論的無駄話。
「誰かにとって都合の良い世界であるなら、
それはその誰かが何かをしている結果であり、
良いように操られているのではないか、
という、錯覚に陥ることはそれほど珍しいことではなく」
淡々と、ちょっとお酒を入れつつ、語る蛇くんことナギ少年です、
ええ、お米のお酒はあります、濁り酒ではなく澄んだお酒で、
口当たりまろやかで、
幸せの螺旋が回っていくような感じです、
安酒ではありませんが。
「別に全部そうやって企んでいるわけではないし、
いやまあ、それなりに?
展望を持って治世をしているわけではあるから?
操るというか、誘導しているというか、
唆しているというか、治めてはいるわけではあるけれども、
悪どいことをしていると言われるのは、
ちょっと侵害ではあるなぁ」
お酒のお相手はミカドです、
ほぼ、独裁政治に近いやり口ではあるものの、
配下が優秀であるのと、
本人そのものが、半分神様であるので、
能力がえげつなく、
また、体力面でもほぼ心配がないというか、
不撓不屈であるので、
つかいべりしない政治家でもあるという、
なんだろう、存在がずるい統治者ではあるわけです。
「だから、まあ、蛞蝓一党が、幅を利かせている、
私たち蛇の神族に敵対していることを、
見過ごしている?容認している?
現状も何か狙いがあるということであり、
いやまあ、神様同士の切磋琢磨やら、
厄介な不確定要素、力、神様力の向き先を誘導しておいて、
消耗させて、息抜きをさせている、
というのは、わかるわけであり、
納得のいくところでもあるからして、
あまり不満はないのではあるし、
そもそも、現状、
格の違いから、一方的に捕食してしまえているので、
神力が増していくので感謝しかない、とも言えるわけではあるけれども、
さらにもう一つか二つ裏があるのではないかなという、
疑念というか、確信があることもまた、確かではあり」
ちょっと目が据わっています半眼です、
ちなみに酒の肴は炙った烏賊です、するめ的なものです、
旨味成分がなかなか凝縮されていて美味しいです、
なお結構お高い部類に入るものではあります。
「お得なら良いことではないか?
いやまあ、なんというか、蛞蝓一党は、
得体がしれないというか、そのまま、捉えどころがない、もの、
なのであるよな、
増減はあるものの、一定数存在する、そう、滅亡するしかないほどに、
多種多様な災いがあった後でも、いつの間にやら、
元の数まで戻っているという、不可思議な神族であるのだからして、
実のところ、咎なく勢力をそげるなら、そいで置きたいという、
なんだろうな、欲求みたいなものがあるのだよね」
蛞蝓一頭が聞くと怒りそうな、
それともなんだかそうだよな、
いつの間にか増えているものな、
自分達でも不気味だよな、とか、
言いそうな感じでございまして。
「結局のところ、
敵わないのに向かってくるのが、
不気味ではあるけれども、
ある種の本能というか、別の狙いがあるのかなとか、
ちょっと思うのだけれども、
まあ、周りの大人がそれほど頓着していないのであれば、
好きにすれば良いのかな?とは思うよ、
僕子供だし」
大爆笑するミカドと、
一緒になって笑う蛇くんではありました。
蛇くんの、というか、蛇くんの陰謀話でありました、




