061_蛇くんの色事師、いやそうでもないか。
「ただ自分の欲望に忠実なだけであるのですよ、
神様というものはそういうものであるという、性質であるとも言えますが、
ただただ自らを律することがない怠惰な性格であるとも言えますね、
見方を変えれば自然体が極まっているという話でもあるわけですが、
そう行動することで自身への利益が最大化する生き物?概念であるというだけで、
まあ、別格ではあるですよね」
しれっと、朝の遅い既に昼に近いところでも、
布団に寝転がっている蛇くんことナギ少年が言います。
「為したいように為して問題が発生しない、
ということでしょうか?」
朝食の用意をしてくれている、館つきの侍女さん、
肉付きがよく、お手つき済みの、まあ、ちょっと年増な方で、
美人系、な方が尋ねます。
「問題は発生しているけれども、
それは本質的に問題ではなく、不具合でもなく、
大きな枠組みの中で調整されている、揺らぎのようなものであり、
どこかでそれは帳尻があってしまっているということ、なのかな、
具体的には、永く生きるので、存在を維持するならば、
振り撒いた災厄はいつか自身を含めた神群で解決するというか、
終末にたどり着いてしまうので、気にしても仕方ないというか、
ある意味、虚無的な話にはなる、のかなぁ?」
「あー、哲学の範疇に入るのですか、
ええまあ、それはそうですね、
終わりの日まで存在する可能性があるのであるならば、
そこまでの道のりを気にしても仕方がないというか、
考えすぎるのも良くないと」
ご飯には少し麦も混ざっています、
嵩をますためではなく、健康志向だそうです、
脚気とかになるのでしょうかね、神様も?
「基本いつかは必ず終わりが来るのであるならば、
それを思い悩むよりも、
ただただ目の前の快楽を楽しむべきである、
とか、受け入れて、精神的な負荷を避けるべきである、とか、
まあ、刹那主義に近いのかもしれないけれども、
一瞬が結構長いというか、
色々厄介ごとが連鎖することも、それはそれで、
楽しいという受け止め方が、できるように、
精神を構築しておかなければ、
神様はできず、
無責任であることが、実のところ、
他の安定を保証しているとも言える、
いちいち口出してくる超越存在とか、面倒でしかないでしょう?
それぞれ勝手に遊ばせておくくらいでちょうど良いのですよ、
神様なんてものは」
ばくばくと、塩気のある香の物をおかずに、
かっこむ蛇くんです。
「傍観者的な立ち位置なのでしょうかね?」
白湯を注ぐ肉感侍女さんです。
「そういう意識の切り替えとかはないね、
というか同時に客観と主観をおこなっていると考えた方が良いかも?
情報の処理速度がかなり早いので、ええと私はという意味ね、
変化しない、やりとりを低くして自己を保存する系の神族もいるから、
ともあれ、どちらにも拘らず囚われず、自由でいることが、
ある意味役目みたいなものである、
で、勝手に周囲は崇めれば良いよという、立場かなぁ?
まあ、私が積極的に人に関わるのは、好奇心とか趣味的なものであり、
若いからということでもあるのだと思うよ、刺激が単純に楽しいので、
それを得る欲を抑制していないという感じかな?」
ご馳走様と礼をして、ちょっと肉感侍女を引き寄せます。
「妹ご様達が見てますよ?」
「それもまた一興、というか、したければ混ざってくるよ、
ほっとかれるのが嫌なだけで、
嫉妬心とか独占欲とかはほぼないから」
今日は、蛇くんの、お仕事の開始時間は遅くなりそうです。
蛇くんの色事師というか色模様でございました。




