017_蛇くんの八年目
にょろりんと白い蛇が一匹、大人の手の長さくらい、
ぽとりとまた白い蛇が一匹、天井の梁から落ちてきます、
しゅるりんと白い蛇が一匹、足元から這い上がって、絡んできます。
三匹の白蛇が、蛇君こと、ナギ少年に、
「「「かまってー兄者ー」」」
口を揃えて言いました。
ナギ少年の妹たちです、
昨年生まれました、こちらは蛇の姿が基本です、
卵で三つ、蛇君の母君が産み落としました、
曰わく
「今度は小さな卵なのね?楽だわね」
出そうでございます。
旦那さんの多頭巨大蛇神様は、
「眷属的というか分け身に近いのかもしれん、
まあ、可愛らしいから良いのでは?」
多少は狙って仕込んだので、計画通りかな、
とも、発言しておりました、
いやまあ、何年経っても夫婦仲はよろしいので、
創る気になれば兄弟姉妹は増やすことはできるのですが、
時期的なものと、神様的な許容量的なものが相まって、
とりあえずこのくらいにしておきますかという、
家族計画であります。
愛、舞、美衣、という三つ子の三姉妹です、
読みは、あい、まい、みい、ですね。
「いーぞー何して遊ぶ?
絵本でも読みますか?」
良いお兄ちゃんをしています、ナギ少年です、
書物は結構充実している我が家でもありますので、
昔話系を含めて、童話とかは結構豊富ではあります、
「「「いいねー」」」
じゃあ、
蛇遣いの芸人が、その芸で、
人々を幸せにする話でも?
「「「それ好きー」」」
話に合わせて、変身術、簡易版を使用して、
赤や黄色や、水色の蛇に返信しつつ、
笛の音まねに合わせて、ニョロニョロと、
伸び縮みをする、三つ子さんたちです、
おん年一歳くらいですが、かなりしっかりしています、
神様の血筋補正でございますね。
「「「あかいへびさんこーい♪」」」
異国風の衣装を着た蛇遣いの、
滑稽な仕草が描かれた、絵本に結構夢中でございます。
蛇神の眷属というか血筋ですのに、
蛇遣いに操られる物語を面白がるのは、
どうなのでしょう?という疑問もいささかあったりしますが、
結構その辺りおおらかと言いますか、
虚構であることを弁えていますので、問題は無かったりします。
絵本を読んだり、体にまとわりつくへびさんたちを、
相手にしたり、撫でたり摩ったり、
一緒におやつを食べたり、して、過ごした後、
お風呂に入れてやって、寝かしつけています、
湯船は蛇体だとちょっと入りづらいので、
返信して、幼女体型です、
お風呂で、裸になったらば、
蛇神の性質と、早熟な成長状況で、
ちょっと、危ない感じに遊んでしまっているのは、
まあ、流れで自然なものなのでありましょうかね?
蛇神様と母君がいうには、兄妹婚もありだけれども、
体ができるまではまってねという、注意は受けてるナギくんでありました。
蛇くんの八年目はこんな感じです。




