忘れられない話には理由がある
当時小学生だった私は、兵庫県の北部に住んでいました。
冬になるとたくさんの雪が降り積もり、子供達は休み時間になると一斉にグランドに駆け出し元気よく遊びました。
その日の昼休みは、担任の先生も混じっての雪合戦です。
先生は、私の斜め前で雪玉を作るためにしゃがみこみました。
そして、できた雪玉を投げようと立ち上がったところ、A君の投げた雪玉が顔面に命中してしまったのです。
あまりの激痛に先生は
「顔は狙ったらダメだろ!!怒」
と雪玉の飛んできた方向に向かって大声で叫びました。
雪合戦をしたことのある人は分かると思いますが、数十メートルも離れてしまえば、相手に雪玉を当てる事は困難です。
しかも、しゃがんでいる状態から突然起き上がるタイミングを狙って顔面に命中させる事なんて不可能なのです。
これはたまたま起こった事故だぞ・・・
しかしA君、運が悪かったと思って先生に謝るんだ!
ご愁傷様です。(笑)
私は、“早く先生に謝れ”という思いでA君の方へ視線を移したのですが、誰が投げたか先生にばれていないという確信のあるA君はそっぽを向いてその惨劇が収まるのを待っていました。
この出来事は約30年ほど前に体験した事なのですが、なぜ私はこんなにも鮮明に昔の事を覚えているのでしょうか?
それは、下記の4つの項目が大きく影響しているのではないかと思っています。
1 楽しいという感情
多くの仲間と雪合戦をした事。
2 自分も主役となってその出来事に参加している事
A君が雪玉を先生の顔に命中させたという現場で一緒に雪合戦をしていた事。
3 インパクトや驚きワクワク感がある事
大人はやさしく諭してくれると思いきや、頭にきた先生が「顔は狙ったらダメだろ!!」と大声で叫んだこと。
4 仮説を立てて物事を考え検証した事
あの場所にいた当事者が考えているであろうことを、私の頭の中で仮説を立て予測していた事。
私はこれを“記憶に刻む為の4つの法則”と呼んでいるのですが、長い間しっかりと記憶に留めておくにはこの法則を利用することが最も有効な手段ではないかと考えるようになりました。
本書では、 “記憶に刻む為の4つの法則”を使うことで、本当に読者の皆様が私の主張を記憶に刻み込むことが出きるのかを検証してみたいと思います。
注:スピーチとは、本来スピーカー1人で話を行うものですが、本書では参加式の講義のような方法で話を進めていきます。




