22 銀河連邦の秘密会議
銀河連邦本部、深宇宙管理棟。
高度なセキュリティ層をくぐり抜けた会議室には、連邦の上級科学者・軍事顧問・外交官が集まっていた。
会議の主題はただ一つタツヤ博士のテレポーテーション技術の存在と影響。
「報告によれば、極小物体の瞬間移動が観測されています」
科学顧問レイナ・クアールが端末を示す。
光の軌跡が静かに、しかし鮮明に映し出される。
軍事顧問は眉をひそめた。
「これが拡大すれば、宇宙艦隊の戦略に革命をもたらす。
敵の拠点を一瞬で無力化できる」
外交官のめぐみタイプの人物が口を挟む。
「しかし、この技術を軍事利用するのは倫理的に問題です。
文明間の信頼を損ねる可能性があります」
上級科学者のひとりは冷たく答える。
「倫理も大事だが、未知の技術を放置することは、連邦全体の安全保障上のリスクになる」
会議室には微妙な緊張が走る。
科学者・軍人・外交官、それぞれの立場での対立。
倫理を重んじる者と、戦略優先の者が向き合い、結論は容易に出ない。
レイナが静かに発言する。
「我々はまだ、技術の完全なリスクを把握していません。
安全性と可能性を両立させるためには、秘密裏の管理下での研究継続が最善です」
軍事顧問は唇を噛む。
「しかし、極秘にしても、技術の存在はいつか漏れる。
連邦内部でも、利権や権力闘争が巻き起こるだろう」
議論は白熱し、夜を越えても終わらない。
銀河連邦の幹部たちは気づき始める
タツヤの技術は科学だけでなく、政治・倫理・外交、すべてを揺るがす力を持つと。
会議室の窓の外、無数の星々が静かに輝く。
誰も知らぬところで、銀河の秩序を揺るがす種が、静かに芽吹こうとしていた。




