17 銀河規模の文化・倫理改革
復旧プロジェクトは無事に完了した。
廃墟となった都市や博物館、古代の建築物は、最資源装置の手で再構築され、
人々は再び文化に触れる喜びを取り戻した。
タツヤは艦橋の窓から、再生された惑星群を眺める。
「文化は、形として守れる。
物語や想いは完全には戻せなくても、触れるものとして未来に残せる。」
銀河連邦倫理会議にて、タツヤは演説する。
「今回の事件で、私たちは学びました。
技術は便利ですが、無制限に使えば文化や歴史を壊す危険もあります。
文明の進歩には、倫理と文化への配慮が不可欠です。」
異星種族の代表たちも真剣な表情で耳を傾ける。
「文化は資源と同じではありません。
形を守り、歴史や物語を尊重することが、新たな技術の責任です。」
弟の文学も活用される。
失われた文化の抽象データや民間伝承を装置のプログラムに反映させ、復元の精度を高める取り組みが紹介される。
メグミは外交面で調整を続ける。
「異星文明とも共同で文化保護協定を結びます。
最資源装置の使用は、倫理審査を通した計画的運用のみとします。」
ツトムは技術面で運用規則を策定。
「復旧プロジェクトのノウハウを標準化し、全銀河で安全に運用できる体制を整えます。」
ジンヤは法務と倫理の監督を担当。
「今回の暴走は二度と起こらない。法的枠組みと倫理規範を整備しました。」
各惑星の住民は、再生された文化に触れて歓喜する。
「歴史が戻った!」
「私たちの物語が消えなくてよかった!」
異星種族も協力体制を評価し、銀河全体での信頼関係が再構築される。
タツヤは弟に微笑む。
「技術だけじゃなく、物語や文化の力も必要だったんだな。」
弟は肩を叩く。
「兄ちゃん、僕たちの力で銀河の歴史を守れたんだ。」
タツヤは前を見据える。
「これからは、文明の進歩と文化保護、倫理を両立させる時代だ。
僕たちは、その道を示す。」




