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ウェップ星人史

ウェッブ星人は1メートル強の蛸の様な軟体種族で蛸の様な体の下部に節足動物の様な足が生えた外見の炭素系有機体生命体である。

構造的にはピンク色の頭胸部、腹部に分かれて、黒色の六本の外骨格に似た節のある足を持つ。

この六本の足は、彼らが海から陸上に上がる過程で体の下部にある口、くちばしが進化したもので、硬質だが骨とは言えない。

彼らは用途で使い分ける口を3つ持っていた。

頭胸部からは蛸のような長い触手が六本生えていて、

この六本の触手は人間の手、指のように物を自由に掴み、器用に動き、彼らの脳を進化させる。


ウェップ星人の進化の基礎となるものに コアエメラルド と呼ばれる鉱物がある。


コアエメラルドはウェップ星の19体ある太陽系の惑星のほとんどに多く存在する緑色の鉱物で、太陽光の吸収に優れ、その上、少量でも吸収した太陽エネルギーを鉱物内部で自然に大量のプラズマエネルギーに増幅する性能を持った、天然のエネルギー増幅石だった。


ウェッブ星人は彼らの銀河で初めて光速有人飛行を可能にした生命体だった。


光速飛行を行う上で彼らが造り出したものにミックス体と言うものがある。


光年移動は真空の宇宙空間であっても、発生するその破壊的なエネルギーは、彼らの既存の部質では耐えきれなかった。

そこで彼らは研究し、既存の彼らの持っ物質と、彼らが口から吐き出す蜘蛛の糸を混合させた新しい部質を作り出す。この新しい物質をミックス体と呼ぶ。


ミックス体はかなりの耐久性があり、それでいて軽量な部質であるため、宇宙船、宇宙服、宇宙ステーション、はてには日用品に至るまで活用された。


こうして彼らの行動範囲は劇的に広がっていった。


しかし、彼らの星は滅亡する。


コアエメラルドとミックス体の活用により宇宙飛行に成功したウェップ星人は太陽系の別の惑星に眠るコアエメラルドの発掘に乗り出す。


コアエメラルドの発掘は過激さを増し終焉を迎える。19体ある太陽系の惑星の内、13体の惑星のコアエメラルドを掘りつくしてしまう。


この過度な発掘作業により、太陽系のバランスは崩れ、ウェップ星の太陽は惑星たちを引き寄せはじめる。


太陽は強力な引力で惑星たちを次々と飲み込み、ウェップ星人の太陽系の惑星はすべて消滅してしまう。


生き残りをかけたウェッブ星人たちは、その掘り尽くしたコアエメラルドと科学力で巨大な宇宙船やステーションをいくつか建設し、自分たちの移住できる惑星を探す流浪の民となる。


しかし、何の情報もない旅は環境のあった惑星になかなか辿り着くことはなく


光速移動するウェッブ星人の巨大な宇宙船はその中で何世代も続き、宇宙船の中で社会、文化を繋げていく。


そして、何世代目かのウェッブ星人は長い旅の果てに、ワープゲートと出会い、その地域に先住していた人類に遭遇する。


ウェッブ星人と人類は出会った初期の頃には多少の小競り合いはあったが協力しあう関係となる。


有人飛行が困難だったワープゲートは二つの種族が協力することで、道は開かれ、時間 距離 空間の制限を受けない有人飛行が可能となり、両星人の行動範囲はこの銀河に劇的な進化をもたらす。


両星人はゲートを管理し、表向きには平和を保ち君臨していった。




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