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(5)酒のつまみは男の話





飲み進めて2時間が経過。


久々のお酒のせいか、酒の周りがいつもより早い。

すでにほろ酔いだ。





美香が3杯目のレモンサワーをグイッと飲みながら


「わたし最近さ、、

ーーーーホスト。通い出したんだよね。」


「え、そうなの?意外だね。」


「ほら、私たちの職場、隣歌舞伎町じゃん?

早く仕事上がれたときに、急にふと寄ってみたんだよね。」




美香は嬉しいそうに、携帯のカメラロールの画面を私にみせてくれた。




「っね、これみて。まじイケメンじゃない?

(REN)くんって、いうんだけど。」



見せてくれたのは、満面の笑みの美香と、

隣には金髪のスパイキーショートヘアの男性の写真。


「へー、かっこいい。ハーフっぽいね。」


「そそ!韓国と日本のハーフなの。

ほんと正面座ってみて?語彙力無くすやつだから。」



すごく嬉しそうに話す美香。

そいえば、美香は5年前にもアイドルにハマった時期があったな。




「琴美はまだ行ったことなの?」

「うん、まだかな。初回5000円とか、よく聞くけどさ、本当かなって思っていけてない。」

「さすが、慎重派。」




卓上には、使いかけのレモンと、8割食べ終わった枝豆の皮、竹串がてんこ盛り。


女子のお酒のつまみは、概ね男の話だ。




「ねぇ美香おねがい、今日一緒にいこ?」

「え、今日?」

「だってまだ9時過ぎだよ。時間ならあるある」



美香は両手を合わせ、お願いのポーズをとる。




「んー、少しだけならいいけど、私お金をホストに使いたくないかな。」



私はホストに興味はない。

好きでも嫌いでもないが、お金を使うなら別のところに回したい。東京で一人暮らしはそんなに甘くないと実感している。



「大丈夫、蓮くんっていつも予算を聞いてくれるし、お金使わなくても楽しませてくれる、プロだから。」




そんな、キラキラの眼差しで見つめられると


「わかった。いいよ」


断れないよ。

しかないな、かわいい美香のためだ。




「ありがとー琴美!!じゃあさっそく〜、すみませーーん!お会計お願いします!!」


美香も決めたことは即実行するタイプだ。

私たちはそういう一面がすごく似ている。



グラスに少しだけ残っていた、私が注文したハイボールを一気に飲み干す。




気合い、十分です。


いざ、はじめての歌舞伎町へ。





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