【第13話】 布団の中で
今晩は。
投稿です。ちょっと遅れました。
次回より週1投稿になりそうです。
毎日楽しみにされていた方、すみません。
夜の食事は豪華だった。
飲んで騒いで、大宴会?
銀行の忘年会を思い出した。
私は未成年だったからお酒は飲めなかったけど、みんな弾けていたなぁ。
いいのかこれで?
皆を見て考える。
大広間で、数百人の戦士達が飲み食いしている。
ゴブリンがいる、オークも、エルフも、人族も。あ、獣人族もいるぞ?この人達は知らない人達だな。
皆、笑って騒いで楽しそうだ。
本来、陽気な人達。
この宴会メンバーは、異世界の人物である私に付き合って、魔大陸まで送ってくれるのだ。
もしかしたら、戦闘になり、命を落とすかも知れないのに。
……それでも?
(そうです、それでもです)
イオリちゃん?
(彼らは戦士、ホルダーアキと共に戦えることを誇りに思っていますよ、ン・ドント大陸を死世界の侵略から救った英雄、ラ・ベンダ、ホルダーアキ)
恥ずかしいよ、イオリちゃん。
(胸を張ってください、ご主人さまは伝説の戦士。遙か昔、人族と魔族の侵略を抑えた闘神アキでもあるのですよ)
ははっ、偽物かも?
(そんなことを言ってはいけません、北のゴブリンや秘のゴブリンは知っています。そして魔王を倒したン・ドント大陸の守護者、もう一人の英雄メイドン、この二人と共に戦えるのです、奮い立たない戦士はいませんよ)
うう、責任が重すぎない?
(みな志願して集まった者、あなたを責める戦士は最初から来ませんよ、この世界の住人は魔力があります、嘘偽りはなかなか通りません。ご主人さまが思うように戦ってください、彼らは無償の協力者です、大丈夫ですよ、ちゃんと賢者ミントが抑えていますから)
ああ、賢者ミントなら皆をうまく纏めそうだな。
この人数が、あと2隻分?3隻で移動するって言っていたし。
(ええ、後続の船にも、かなりの戦士が集まっています)
これは……一言、お礼を言わなければいけないな。
メイドン、抱っこして!
「はい、いいデスよ?」
ラ・ベンダ、ホルダーアキです!
一言で、宴会の喧騒が止まった。
戦士達に感謝します。
私の目的は母と友の奪還、そして自分の世界に帰ることです!
おおおおっ、と会場が響めく。
協力に、本当に感謝します!
(他に望みはないのか?)
(まあ、できれば留まって欲しいと思ったが)
(我々でよければ、どれだけでも力をお貸しします、受けた恩は計り知れぬ)
(トビトカゲは食されましたか?好物と聞きましたが?)
もしかして、私のこと、色々と広まっている!?
(綿菓子は世話になっています)
(ハーピーはこの場にいないのか?)
声が沢山上がってくる。
できるならば、帰る前に王都で……オーク屋のクッキーかトビトカゲの丸焼きを食べたいと思います。
(はははっミントだ、トビトカゲか?あれはこの世界でしか食べられないからね、分かったホルダーアキ、では我々の目的は、無事ホルダーアキとその母、友を王都までお連れしクッキーかトビトカゲを食べさせることだね、いいかい?戦士達よ?)
宴会は更に盛り上がり、深夜まで続く。
私は早々に退散。
酔っ払いは苦手である。
寝室にはメイドンと美観、玲門がいた。
私はイオリちゃんに抱っこされての移動である。
ん?酒の匂い!?
……美観、お酒飲んだの!?
「飲んでません!判断力が鈍るから飲みません!」
……なんで判断力が鈍ることを知っているのだ?まあ、あえて聞かないけど。
(心配かい?きっとうまくいくよ)
賢者ミント?
(僕が魔力で皆を繋ぐ、それぞれは強力な戦士だし戦闘があるとすれば、砲撃戦だ、こちらが不利な場所では戦わないよ、明日、上陸の手順を話すけどいいかい?)
はい、纏まったのですね?
(ああ、君の重力魔法をあてにするけどいいかい?)
ええ、どうぞ。
念話が終わると、美観と玲門はそれぞれのベッドに潜り込んだ。
疲れた?
(ええ、少し、まるでここまでジェットコースターよ!異世界に着いたかと思ったらもう船上よ?)
(本当に、寝ても覚めても大変よ!)
!!!!!!!!!!
寝ても?
その言葉、何か引っかかった。
「アンアン!」
寝ても大変なの?
(そうなのよ!聞いてよクッキー!)
(本当なのよ!ペロ!)
何が本当?
(修行させられているの!)
(二人、同じ夢を見ているのよ!本当よ!)
((お話し、聞いてよアッキー!))
キレイニハモる二人。
そして同じ動作で掛け布団を捲り、トントンとベッドを叩く。
((こっちおいで!アッキー!))
え?一緒に寝るの?
どっちも選べないよ!
ちょっと笑うイオリちゃん。
メイドンは笑って離れたベッドをくっつけた。
おお、力持ち!
私はスルリと美観と玲門の間に滑り込む。
なに?二人、不満そうなんだけど?
((私が抱っこして、寝たかったのに!))
それで、どんな夢なの?
(私達、実は小さい時からよく、同じ夢を見ていたの)
夢使い!?
(今回も同じかなって思っていたら違うのよ!)
日本庭園?!
(違うわ、場所は広い草原?森林もあるけど)
(そこでね、金色の狼と、銀色に光る女性がいて、剣やら魔法とか、体術とか教えてくれるの!)
(武道は一通り、小さい時から習っていたんだけどさ、実践形式で凄いの!)
(これが中々思い出せなくて!二人で補完しあっているの!)
これは……ゴルちゃんとシルバーっち!?
(あのねアッキー、これが思い出せたら凄いのよ!技も術も!)
(私達、きっと役に立つからね!)
そう言ってメイドンを見る二人。
ん?なぜメイドン?
「睡眠時は精霊による修行、起床したらメイドンと修行デス」
うわっ大変そう!
そして喋るだけ喋って、コテン、と同じタイミングで寝る二人。
静かな寝息。
ここは異世界、この二人、凄いなぁと思う。
中学生だよ?
私は?
私も中学生だけど、中身はかなり違う。
「孤独デスか?」
孤独を感じているヒマはないよ!
「そうデスね」
そして私もいつの間にか寝てしまう。
夢は……見なかった。
次回投稿は 2023/11/10 夜の予定です。
サブタイトルは【第14話】 目指せ上陸 です。
次回より、週1回投稿になります。余裕があったあら2回?
毎日お話しが書けたら、幸せなんですけど。
明日、2023/11/01 お昼11時1分に『泣き虫弱虫魔王さま』投稿予定です。
短編の予定だったのですが、6話ほどのお話しになりそうです。
(2023/10/31現在制作4話途中です)
よろしかったら、ご一読を。




