【第9話】 早々に出発!
今晩は。
投稿です。
船、好きなの?
「ゴブ、大好きゴブ!」
この時だけ、なんだか子供だ!と感じた。
「船に乗って、世界中を旅してみたいゴブ!」
「アンアン!」
いいね、でもこれ、戦艦だよね?
これで魔大陸行ったら、危なくありませんか?
侵略だ!とか?
「ゴブ、かえって魔族は喜ぶゴブ」
物騒だなぁ。
船内をコツコツと歩き回る私達。
金属?石?なんだこれ?不思議な材質だなぁ。
「ここは船の会議室ゴブ」
カチャリと開いたドアの先には、3人?
椅子に座っている。
手練れだ、魔力で匂いも気配も消していた。
座っていた人物は、イオリちゃんとニトお父さんとリュートお母さんだ。
イオリちゃん、メイド装備!?
「アンアン!」
涙でそう。
私を見るなり、ニトお父さんの目が厳しくなる。
「ラ・ベンダ、また無理をしているな?」
「ニト、叱らないで……」
うう、懐かしい声、リュートお母さんだ!
「きゅーん」
すっ、と私は抱っこされる。
「ラ・ベンダ、ご主人さま、酷すぎます!なぜあの時、帰ってこなかったのですか?」
戦いに死はついて回る。
囚われた。
私の番だったのだ。
「……それでも、帰ってきてほしかったです」
私も、帰りたかったよ、イオリちゃん。
だから、エノンに頼んだ。
「ええ、彼女は子供達によくしてくれました」
ぎゅっ。
「くぅーん」
皆にお話しが……。
「子供達のことだね?」
はい、ニトおとう……ニトさん。
「無事なのか?」
無事です。
ふっ、と一瞬、抱っこの腕から力が抜ける。
そうだよね、心配だよねイオリちゃん。
サイザンくんはその技術力で、私達の世界の復興に力を注いでくれています、元気です。
ニトお父さんが言葉の意味を素早くくみ取る。
「円は違うのか?」
私が暴走して、魔王化した時、止めてくれました。
「……力を使いすぎて、身体を壊した?」
……はい。
「それで、その身体か…さ」
彼は、もう帰れないだろうと言っていました。
藤木家によろしく伝えてほしいと、修行不足で帰れなくなったと……
「ご主人さまを助け、異世界で生きている、充分です……」
イオリちゃん、でも涙が……。
「この世界へ来た目的は?レイランから聞いたが、母親と、友人の奪還か?」
はい、魔族により、この世界に掠われました。
「追ってきたのか?」
はい。
サイザン君と円に……円君に助けられて。
「そうですか、あの子は、ご主人さまをこの世界に見事、送ったのですね」
「母親はアイさんと聞いたが?」
はい、あの世界で私のお母さんは、アイお姉ちゃんです。
「では友人も?」
友人は……エノンです。
「!」
「イオリ殿、子供達がラ・ベンダを必死にこの世界に送るわけだ。エノンとラ・ベンダの話しは、彼らにとっては英雄譚だからな」
「ええ、そうですね」
……エノン?なにを話していたの?
英雄?
あの二人!ど、どんな目で私を見ていたの!?
うわぁ……きっと私を見てがっかりしたに違いないっ!
ごめん!ごめんよ!夢、壊しているよ!
何したっけ?うう、思い出せん!きっと幻滅しているぅ……。
……いや、自分を犠牲にしてまで、私をこの世界に送ってくれたのだ!
見事、奪還して、あの世界に帰る!
そして円が、無傷でこの世界に帰れるようにする!
だって、この世界には、目の前の賢者ミントがいるし、ドロトン君、ン・キング、開発部長がいる!そして!
……ローロンサ。
「ここに」
ふっ、と何もなかった空間に現れるローロンサ。
「!」
一同ビックリ!
私もちょっとビックリ。
「黄金の騎士!」
「異界に帰ったのでは?」
「エンキドゥさまは?」
「私も円さまと同じく、元の世界には帰れません」
「アンアン」
円が、帰れる方法、知っている?
「同じゲートを作り、繋げれば難なく帰れます、あとサイザナンシリーズを応用すれば身体の負担は減ります」
ローロンサ、なぜそれをしない?
「異世界からの侵略に使われる場合があります。魔王級が侵入すると、世界が壊れる恐れがあります。繋がなければ、存在自体分かりませんし、安全です」
では、円が帰れる可能性は?
「99%帰れます」
根拠は?
「マスターの意思と魔石を使い、私が座標を計算、アシュリーの魔剣とドライアドの杖を使用すれば帰れます」
「アンアン」
繋ぐ回数は?何回でもできるの?
「マスターの状態から、1回が限界かと」
勇者が転送機を壊していた、勇者が来た場合はどうするの?
「転送が終わった後、破壊すれば問題ありません」
転送中に来たら?
「私が抑えます、3機まででしたら、どうにか」
ええええっ!?
ロ、ローロンサ!?
勇者は魔王と同等だよ?
3柱も大丈夫なの!?
「短時間でしたら問題ありません」
本当?
「現在、ナツの方が勇者、魔王システムより上位です」
!!??
えっ!?
これ以上は、この世界では話せません。
わかった。
なにか、とんでもない情報を持っているんだ。
ならば、アイお母さんとエノンを奪回し、元の世界に帰るとき、円君とサイザン君をこっちに呼ぼう、ローロンサ、できる?
「はい」
イオリちゃん、安心して、私とローロンサが組めば、無敵だって!
「ご……ご主人さま、あなたは一体……?」
私は、私よ。
「ゴブ、イオリ、リュート、ニト、同行するゴブ?」
「ああ、そのつもりだ、私の薬草学、役に立つはず」
「私も、手伝えます」
「ご主人さまと、ともに」
「ゴブ、魔大陸、上陸は駄目ゴブ」
「!」
「ゴブ、危険すぎるゴブ。船で待機するなら連れて行く、この条件でいいゴブ?」
「それでいい」
「わかったわ」
「ご主人さま?」
「イオリちゃん、残って」
「しかし!」
「円が帰った時、あなたが怪我をしていたら申し訳ない。何かあったら、あなたの力が必要な時は必ず呼ぶから」
「では、出発!出港するゴブ!」
え?
明日の朝では?日の出とかは?
「嘘ゴブ、どこに誰が潜んでいるか分からないゴブ、相手はあの魔族ゴブ!」
次回投稿は 2023/10/28 夜の予定です。
24時までには投稿したく思います。
サブタイトルは未定です。
ページ下部の評価欄から、評価をしてもらえると嬉しいです。
いいね、ブックマーク、感想等も、もらえると励みになります。
よろしくお願い致します。




