【第7話】 5人目の戦士
今晩は。
投稿です。
あと一人?
無理して選ばなくても……。
「その前に、渡しておきたいモノがあるゴブ」
渡す?何かしら?
コトリ。
軽い音が響く。
テーブルに置かれたガラスのような、赤い水晶のようなもの。
それは綺麗な魔石だった。
小さな六角柱?
これは?
「ゴブ、これはこの世界のエノンの魔石ゴブ」
!!!!!!!!!!!!!
エノン!
明季を探して、何処かで死んでしまったエノン。
明季の意思が強くなる!
客死……寂しくはなかった?辛くなかった?
「ぐるるるるるっ」
「明季?」
アイお姉ちゃん、遠吠えしたい……。
エノン、ごめんよ、そばにいてやれなくて……私を探したの?
見つかってあげたかったなぁ。
あ……でもこれを届けた人は?
「ゴブ、一人は亜紀を探しに再び旅立ったゴブ。もう一人は、旅立ちの力が無くなり、この世界に留まったゴブ」
え?
「まどかという魔法使いは、アキを探しに異界に渡ったゴブ」
まどか!
亜紀が痛いほどその名前に反応する。
ならば、もう一人は?
「ゴブ、黄金の騎士アルベルトはこの街に来るゴブ」
え?来る?
「ゴブ、王都から呼び寄せたゴブ」
ギギッ、と音を立て、重い木造の扉が開く。
「賢者ミント、呼んだか?今日はなんのお祭りだ?」
「ゴブ、闘神さまが帰還したゴブ」
「闘神?闘神祭は来月ではないのか?」
「アンアン!」
そこには、アニメのキャラクターのようなイケメン男子が立っていた。
金色の鎧、これ、どうやって脱着するんだ?という変なデザインの鎧だ。
画面の中で散々暴れ回ったキャラクター。
フルレイドで、さんざん世話になったハイスペック・ナイト!
アルベルト・ローロンサ!
「アンアン!」
目が合う。
「ま」
ま?
「マスターああああああああああああああああきいいいいいっ!」
叫び声を上げるローロンサ。
この姿でも分かるんだね!
「き、緊急回路接続!アトロニア!マスターに、アキに接触!ナツに連絡を!ルカトナ、この座標を固定、まどかを呼び戻せ!」
《ローロンサ、落ち着け》
「落ち着く!?無理いうな!アトロニア、連絡は?」
《そこの座標はかなり辺境だ、ナツに連絡が届くまで1年は掛かるぞ、それにまどかの再ジャンプには、まだエネルギーが足りん!》
「急げ!俺はここでマスターアキを死守する!」
《了解!》
一同、ぽかーんとしている。
「アンアン」
会えて嬉しいよ、ローロンサ。
「アキ、私もだ」
アイお姉ちゃんが口を挟む。
「アキ、ローちゃんと知り合いか?」
ロー……ちゃん?
「ローちゃん、アキと知り合いだったのか?話せよ!遠慮はナシだぜ?」
「アイさん、すまん。一部の者しか知らないのだ。魔族も関係しているし危険が及ぶかも知れないから」
魔族!?
「魔族?気にするな、弱体化しているが獣人族の戦士アイだぜ?」
「アンアン」
魔族?ローロンサ、あとで説明を。
それと私には目的がある。
「目的とは?」
アイお母さんと親友エノンの奪回だ。
「アイお母さん?エノン!?」
アイお母さんは私の世界のお母さんだ。
「私の世界?ではエノンも?エノンもアキの世界のエノン?」
そう、私の世界のエノンだ。
「エノンはエンキドウですよ?マスターアキ」
?
エンキドウ?
魔族チクリがシルバーっちに付けた名前?
ここは今の私の世界ではない、魔族が私の母と友人をこの世界に連れ去ったのだ。
「追ってきたと?」
そうだ。
「それは凄い科学力ですが?」
そこ?
連れ去った先は魔大陸、今から乗り込み奪還する。
「い、今からですか!?」
こい、ローロンサ!
「!」
勇者並の魔力を秘めているな?
どこで得たのその力!
ローロンサ!リアルでバトルだ。
どうする?私達のパーティーに来る?
「イエス、マイロード!」
「アンアン!」
5人目だ。
ローロンサ、あとで摺り合わせをしたい、知っている情報、全て聞きたい。
「はい」
一ついいかな?
「?」
魔族ルカトナと魔族アトロニア、知っている?
なんと答える?
「はい」
!!!!!!!!!!!!!
知っていた!?
今は奪還が先だ、魔大陸への移動中でも話を聞くとしよう。
「アンアン!」
賢者ミント、魔大陸までの移動手段、何かありますか?
「ゴブ、召喚術が使えるのなら、古代アトラ帝国の船は、結界を無視できるゴブ」
使えません。
「ゴブ、なら黄金の騎士ローロンサに頼むゴブ」
え?ローロンサ、魔族の結界、解除できるの?
「アキ、私は……いや、私達は多くの魔族と様々な世界で戦ってきている」
「アン!?」
「今回の奪還、充分に役立つつもりだ」
どういうことだ!?
「ゴブ、ドロトンとン・キングが作った船がある、あれを使い、海からの上陸が一番ゴブ」
私が船を使っていいのですか?
あの二人が作った船なら、相当高価では?
「気にするなゴブ」
いいのかなぁ、凄い設備、積んでいそうなんだけど。
では、魔大陸までの日数は?
「あの船なら、6……5日ゴブ」
……え?五日?それくらいで到着するの!?
「一般の船なら魔大陸到着まで、14、5日ゴブ」
速すぎでは?大丈夫かな?
でも!ここまで来たぞ!
魔大陸まで五日だ!
絶対助け出してみせる!
そして、進入と脱出のルートが決まり始める。
メイドンは魔大陸の地理に詳しかった。
脱出には多くの北のゴブリン、ゲーマー達が海上で待機することになった。
「連絡はメイドンに任せるデス、麗乱とミント、専用回線があるデス」
専用とは?
「麗乱が作り出した、新しい念話のシステムです、これは極秘なので話せませんデス」
麗乱お姉ちゃん、凄いな。
「ゴブ、船の調整整備があるゴブ、出発は日の出、いいゴブ?」
「アンアン!」
次回投稿は 2023/10/26 夜の予定です。
23時までには、と思っています。
サブタイトルは 【第8話】早々と船出 です。
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