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続 The Lily 前世の記憶は邪魔である   作者: MAYAKO
第二章 魔大陸編
82/95

【第7話】 5人目の戦士     

今晩は。

投稿です。

 あと一人?

 無理して選ばなくても……。


「その前に、渡しておきたいモノがあるゴブ」


 渡す?何かしら?


 コトリ。


 軽い音が響く。

 テーブルに置かれたガラスのような、赤い水晶のようなもの。

 それは綺麗な魔石だった。

 小さな六角柱?

 これは?


「ゴブ、これはこの世界のエノンの魔石ゴブ」


 !!!!!!!!!!!!!


 エノン!

 明季を探して、何処かで死んでしまったエノン。

 明季の意思が強くなる!

 客死……寂しくはなかった?辛くなかった?


「ぐるるるるるっ」


「明季?」


 アイお姉ちゃん、遠吠えしたい……。

 エノン、ごめんよ、そばにいてやれなくて……私を探したの?

 見つかってあげたかったなぁ。

 あ……でもこれを届けた人は?


「ゴブ、一人は亜紀を探しに再び旅立ったゴブ。もう一人は、旅立ちの力が無くなり、この世界に留まったゴブ」


 え?


「まどかという魔法使いは、アキを探しに異界に渡ったゴブ」


 まどか!


 亜紀が痛いほどその名前に反応する。


 ならば、もう一人は?


「ゴブ、黄金の騎士アルベルトはこの街に来るゴブ」


 え?来る?


「ゴブ、王都から呼び寄せたゴブ」


 ギギッ、と音を立て、重い木造の扉が開く。


「賢者ミント、呼んだか?今日はなんのお祭りだ?」


 挿絵(By みてみん) 


「ゴブ、闘神さまが帰還したゴブ」


「闘神?闘神祭は来月ではないのか?」


「アンアン!」


 そこには、アニメのキャラクターのようなイケメン男子が立っていた。

 金色の鎧、これ、どうやって脱着するんだ?という変なデザインの鎧だ。


 画面の中で散々暴れ回ったキャラクター。

 フルレイドで、さんざん世話になったハイスペック・ナイト!

 アルベルト・ローロンサ!


「アンアン!」


 目が合う。


「ま」


 ま?


「マスターああああああああああああああああきいいいいいっ!」


 叫び声を上げるローロンサ。

 この姿でも分かるんだね!


「き、緊急回路接続!アトロニア!マスターに、アキに接触!ナツに連絡を!ルカトナ、この座標を固定、まどかを呼び戻せ!」


《ローロンサ、落ち着け》


「落ち着く!?無理いうな!アトロニア、連絡は?」


《そこの座標はかなり辺境だ、ナツに連絡が届くまで1年は掛かるぞ、それにまどかの再ジャンプには、まだエネルギーが足りん!》


「急げ!俺はここでマスターアキを死守する!」


《了解!》


 一同、ぽかーんとしている。


「アンアン」


 会えて嬉しいよ、ローロンサ。


「アキ、私もだ」


 アイお姉ちゃんが口を挟む。


「アキ、ローちゃんと知り合いか?」


 ロー……ちゃん?


「ローちゃん、アキと知り合いだったのか?話せよ!遠慮はナシだぜ?」


「アイさん、すまん。一部の者しか知らないのだ。魔族も関係しているし危険が及ぶかも知れないから」


 魔族!?


「魔族?気にするな、弱体化しているが獣人族の戦士アイだぜ?」


「アンアン」


 魔族?ローロンサ、あとで説明を。

 それと私には目的がある。


「目的とは?」


 アイお母さんと親友エノンの奪回だ。


「アイお母さん?エノン!?」


 アイお母さんは私の世界のお母さんだ。


「私の世界?ではエノンも?エノンもアキの世界のエノン?」


 そう、私の世界のエノンだ。


「エノンはエンキドウですよ?マスターアキ」


 ?


 エンキドウ?

 魔族チクリがシルバーっちに付けた名前?


 ここは今の私の世界ではない、魔族が私の母と友人をこの世界に連れ去ったのだ。


「追ってきたと?」


 そうだ。


「それは凄い科学力ですが?」


 そこ?

 連れ去った先は魔大陸、今から乗り込み奪還する。


「い、今からですか!?」


 こい、ローロンサ!


「!」


 勇者並の魔力を秘めているな?

 どこで得たのその力!


 ローロンサ!リアルでバトルだ。

 どうする?私達のパーティーに来る?


「イエス、マイロード!」


「アンアン!」


 5人目だ。

 ローロンサ、あとで摺り合わせをしたい、知っている情報、全て聞きたい。


「はい」


 一ついいかな?


「?」


 魔族ルカトナと魔族アトロニア、知っている?

 なんと答える?


「はい」


 !!!!!!!!!!!!!

 知っていた!?

 今は奪還が先だ、魔大陸への移動中でも話を聞くとしよう。


「アンアン!」


 賢者ミント、魔大陸までの移動手段、何かありますか?


「ゴブ、召喚術が使えるのなら、古代アトラ帝国の船は、結界を無視できるゴブ」


 使えません。


「ゴブ、なら黄金の騎士ローロンサに頼むゴブ」


 え?ローロンサ、魔族の結界、解除できるの?


「アキ、私は……いや、私達は多くの魔族と様々な世界で戦ってきている」


「アン!?」


「今回の奪還、充分に役立つつもりだ」


 どういうことだ!?


「ゴブ、ドロトンとン・キングが作った船がある、あれを使い、海からの上陸が一番ゴブ」


 私が船を使っていいのですか?

 あの二人が作った船なら、相当高価では?


「気にするなゴブ」


 いいのかなぁ、凄い設備、積んでいそうなんだけど。

 では、魔大陸までの日数は?


「あの船なら、6……5日ゴブ」


 ……え?五日?それくらいで到着するの!?


「一般の船なら魔大陸到着まで、14、5日ゴブ」


 速すぎでは?大丈夫かな?

 でも!ここまで来たぞ!

 魔大陸まで五日だ!

 絶対助け出してみせる!


 そして、進入と脱出のルートが決まり始める。

 メイドンは魔大陸の地理に詳しかった。

 脱出には多くの北のゴブリン、ゲーマー達が海上で待機することになった。


「連絡はメイドンに任せるデス、麗乱とミント、専用回線があるデス」


 専用とは?


「麗乱が作り出した、新しい念話のシステムです、これは極秘なので話せませんデス」


 麗乱お姉ちゃん、凄いな。


「ゴブ、船の調整整備があるゴブ、出発は日の出、いいゴブ?」


「アンアン!」

次回投稿は 2023/10/26 夜の予定です。

23時までには、と思っています。

サブタイトルは 【第8話】早々と船出 です。


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