【第5話】 東の港街
今晩は。投稿です。
二章、抜けていたイラストが入りました。
楽しみにされていた方、遅れてすみませんでした。
お楽しみください。
ローロンサとまどかの名前が何故ここに?
誰も知らないはずだ!
自然とメイドンに目が向く。
「東の港街でお話しします、いいデスか?」
お願い、メイドン。
(ああ、メイドンが話すなら、それが一番良い)
?
なんでメイドンが一番?
なにかあったかな?
玲門と美観に眼を移す。
「わあああっここ凄い!綺麗!何あの緑!森!」
「本当!草花が、きれい!美観、これ魔力を使って見てよ!虹色に見える!」
ああ、魔族チクリが集めた思いだ!
それにしてもこの二人、順応が凄いな、もうここの住人?
海?
チラリと見えた気がする。
あ!街が!海に匂い!潮の香りだ!
「玲門、港街だよ!なにがあるかな?美味しいモノ?洋服とかあるかしら?」
チラッとケインお兄ちゃんを見る美観。
「そうね、この格好じゃ目立つかな?装備?お金とか物々交換とか、いろいろ流通しているってサイザン君に聞いたけど!」
チラッとケインお兄ちゃんを見る玲門。
サイザン君?円かしら?何か変な情報吹き込んでいないでしょうね?
「このゴーレムも凄いわ!歩いているのかしら?それとも浮いているのかな?」
「なに?それ?」
「美観、気がつかない?振動がしないのよ!」
「あ!そういえば、そうね!」
「それはデスね、長さんがゆっくり摺り足モードになっているからデス!」
なんで?
「アッキーそれは長さんの優しさよ!」
え?
「そう、玲門の言うとおり!こんな巨大ゴーレムが2足歩行でドシンドシン歩いたら、私達、振り落とされちゃうよ!」
ああ、成程。
……旅行気分?まあ、怖がるよりはいいけど……ちょっと心配かな?
しかし、ゆっくり摺り足モード?長さん、改良したの?
「……」
?
「長さんは、言葉遣いをいつも注意されていますデス」
注意?何を?
もしかして『す』?
小さく頷く長さん。
ええ?気にしなくていいのに!
長さん、気にするなっ!
「!」
あ、喜んだ!
いったい誰よ!
ドロトン君?ン・キング?
?
でもあの二人は気にしないような?
「人族デス」
カチン!
無視!なんで人族が!
「ン・キングの開発借金、ポシェット商会からの圧力デス」
……どれくらい使ったのかしら?
「知りたくないデス」
色々あるんだなぁ。
経済で、圧を掛けてきたか。
お金で縛り、従属させる気だったのか?
あと少しで街だ。
(明季、見てくる!)
そう言って飛び立つケインお兄ちゃん。
(あ、それと、いいか、麗乱以外、念話は繋ぐなよ、いいな?)
はい。
「美観さま、玲門さま、ここで降ります、用意はいいデスか?」
「ええ」
「メイドンさん、美観、玲門でいいですよ?」
「それはできません、それとメイドンはメイドンとお呼びください」
呼び方に拘る。
これ多分、地牛博士の指示だ。
なんか似ているんだよね、地牛博士と校長先生。
「うーん、私達この世界では新人だよメイドンさん」
「?」
「その私達が、偉そうにメイドン!とか言ったら、この世界の人達、気分を害さない?」
!
え?美観が気配りしている!?
そこまでできるなら、どうして学校で意地悪なんかしていたの?
ああ、監視されていたのか。
「だからこの世界に認められるまでは、メイドンさんって呼びます。これは譲れません」
きっぱりと言い切る玲門。
「……分かりましたデス」
「あと質問いいかな?」
「デス?」
「あ、歩きながらでもいいですよ」
お、何やら相談ごとかな?
長さん、ここで待機、いい?
「……」
言葉を変える必要はないわ!
自由に使いなさい!長さんの言葉で!
あ?
あからさまに嬉しい波動を出した!
「うっす」
そうそうこれこれ!
ここで待機ね、何かあったら連絡する。
連絡するけど、長さんの念話は今の私に届かないの、一方通行だけどごめんね。
「問題ないっす」
長さんの肩からダイレクトに飛び降りる私達。
あ、私はメイドンが抱っこしているけど。
2人は?
「きゃははははっ!魔力って凄いね!玲門!」
「そうだね!こんな高いところから飛び降りても、安心感がある!」
大丈夫みたい。
だんだんと街が近づいてくる。
「それでね、メイドンさん、この杖はサイザン君の杖なの、彼のご両親に会えるかしら?」
「会えますデス、東の港街の住んでいます」
「じゃ、円君は?彼の両親は?」
「王都に住まわれていますデス」
「うーんどうしようか?会いに行く時間はないし……」
「アンアン!」
「え?街!?」
街が見えてきた。
それはとても大きな街で、規模的には都市では?
蜘蛛の巣のような柱?キノコの頭のような屋根?
不思議な街並だ。
うわぁ、ここまで活気が伝わってくる!
東の砦と大違いだ!
門に人?
何か沢山動いているぞ?
東の港街の門には数百人のゴブリンやエルフ、ドワーフがいた。
「1560人ほどデス」
正確な数字、ありがとうメイドン。
「増え続けていますデス」
え?
あ、こっちを見ている!?
私の姿を認めると、突然合唱が始まった。
え?私、犬バージョンなのに、分かるの?
「え?み、美観!これ?」
「こ、これ、ボカロじゃん!?なんで?異世界でボカロ?」
あ、2人の視線が私に……。
「アンアン?」
「知らないふりするつもり?」
「アッキー以外、いないでしょうに!」
私達の歩調に合わせて巨大な正門が開き始める。
皆さんが使っている、小さな潜り門でいいんだけど。
開いた門の正面には、アイお姉ちゃんが立っていた。
ああ、アイお母さんより若いな。
あ、こんなこと言ったら怒られちゃうな。
ぽろぽろと、涙が零れる。
アイお姉ちゃんに会えた嬉しさ、アイお母さんを思い、悲しくなって。
周囲は北のゴブリンやエルフ、ドワーフさん達で溢れている。
そんな中、私は周囲を気にもせず、メイドンの腕を離れ、走り出し、アイお姉ちゃんの腕の中に飛び込んだ!
次回投稿は 2023/10/24 夜の予定です。
23時までには投稿したく思います。
サブタイトルは 【第6話】 賢者ミント です。
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