【第1話】 闘神の帰還
今晩は。
投稿です。
新章 魔大陸編 です。
しかし、この勇者桃太郎はなんで、あんなところにいたのだろう?
いや、その前に、お礼が先だ!
私達だけでは、到底辿り着けなかった。
命の恩人だ!
「アンアン!」
助かりました、本当にありがとうございました。
私達だけでしたら、到底辿り着けませんでした。
「お礼はいいよ、たまには勇者みたいなことしないと。そちらの二人は大丈夫?危なくないか?」
え?
「次元航行したんだ、相当魂、魄、意思に負担が掛かっているはず」
!
「勇者小角が憑依しているけど、ベースは人族だろ?普通なら耐えられないよ」
ええええっ!?
あああっ!ぐったりしている!
発熱している?呼吸が浅い!
「ぼ、ぼく!皆を呼んでくる!」
もの凄い早さで、獣人族の村に走って行くマートル。
「ドライアドの杖の恩恵で、ここまで来られたみたいだけど……」
「アンアン!」
なんか泣きそう!
玲門!美観!?
しっかりして!
!?
私は?私はなんで平気なの?
私だって基本は人族なのに?
「君は超古代文明、アトラ帝国の技術で保護されている」
え?
「君はゴーレムの所有者だろ?保護システムが働いているよ」
ナビナナ!?
守ってくれているんだ!
ありがとう!
でもこの二人は……。
「アッキー、う、動けない!」
「だ、だるい、インフルに感染したみたい……うう」
「だいぶ急いで来たね?これだけの技術力、時間を掛ければ、もっといいのが作れたのでは?搭乗者も安全に運べたはず」
「ふ……二人が、ま、待っているの……」
辛うじて玲門が返答する。
「いくら小角が憑依しているからって、無理しすぎだ……しょうがないなぁ」
勇者桃太郎は何やら印を結んだ。
あ!?
か、身体が!
180㎝?
でかっ!
20歳くらいの若武者が、そこにいた。
凄い魔力だ。
ごそごそ。
ん?
羽織?の隙間から何か出した?
「食べなさい、このままだと生き残れない」
美観と玲門に、丸い食べ物らしきモノを差し出す。
え?
「もうじき吹雪になる。ここは氷の世界だ、人族が生きていける場所ではないんだ」
え?今は夏では?
マートルや円、サイザン君の話と、経過した時間を計算して、この時期を選んたんだけど?
ズレた?ミスった?
「確かに夏だけど、死の世界の怪物達が今、暴れ回っているんだ、異常気象なんだよ」
!
あいつら、まだ生きていた!?
「あの恐ろしい世界と繋がりが出来てね、時々現れるんだ。ちょうど重なったようだね」
厄介な!迷惑な!
ん?何か近づいてくる?
鳥!?
バサッバサッ、と音を立て近くに降り立つ大きな鳥。
犬鷲だ!
「やっぱり桃さんか、どうしたんだい?この機械、それに走って行ったのはマートルか?」
ケインお兄ちゃん!
まさか、また会えるとは!
「えっ!?明季?」
雪が降り始めた。
一気に下がる気温。
何これ!?もう息が白い!
「こ、これ、た、食べても大丈夫なの?」
「アッキー、どうしよう?」
バクッ!
「あっ!」
ちょっと焦った勇者桃太郎。
もぐもぐ。
ごっくん。
二人の前で食べて見せた。
大丈夫!美味しい!
「君が食べたの!?」
ご馳走様、美味しかったです。
私の無事を確認し、早々に食べ始める二人。
ケインお兄ちゃん、この二人、東の砦まで運べる?
「本当に明季か?」
ラ・ベンダの方がいい?
「!」
(俺達の可愛い妹、明季は死んだ、戦いの中で……お前は……お前は……異世界の明季……か?)
正解だよ。
助けて、ケインお兄ちゃん!
「た、た、たった助けてやるぞおおおっ!こ、この犬鷲のケインお兄ちゃんに、任せろ!」
(ミミ!明季が帰ってきた!マートルもだ!麗乱!確認しろ!そして東の砦に伝えろ!闘神が帰還したと!)
玲門、美観、あの犬鷲の脚、掴める?
「ええ、なんか力が湧き上がる!」
「ちょっと元気になったかも!ありがとうございます!桃太郎さん!」
お、桃さん、照れてる?
「明季、先に東の砦に向う、この二人は任せろ!」
魔力が漲り、大きい翼が更に大きくなる!
風を起こし二人をぶら下げ、舞い上がるケインお兄ちゃん。
大丈夫……かな。
あれ?私もなんか力が漲る?
魔力が湧き上がる!?
「そりゃね、僕のきび団子、食べたでしょう?」
あ!
ん?きび団子?
ええええっ!?私達、勇者桃太郎の子分!?
「子分じゃないけど、魔力的に繋がったよ。全面協力はできないけど、相談くらいは、いいかな」
なんで?そこまで?
だいたいこの世界の勇者は、魔王対応のみで、他のことは干渉しないのでは?
「おいおい、アッキー、桃太郎が犬を見捨ててどうする?そんなの桃太郎じゃないよ、そう思わないかい?」
!
勇者桃太郎、ちょっと他の勇者と違う?
「あと、これは転送機じゃないから、破壊はしないよ」
!
そうだった!
「で、どうやって帰るつもり?」
私を見つめ問いかける勇者桃太郎。。
それは、エノンとアイお母さんを助けてから考えます
「二人の救出が先だと?」
はい。
「……マートルの意思を使って、この地を特定する、誰の発想?サイザン?意思と魔石と、機械を繋ぐなんて、簡単じゃないよ?」
私の発想。
「ふーん、技術の発展は、いいことだけとは限らない。悪いこともある。自ら編出した技術で滅んだ世界が沢山ある……ん?あまり長居すると、他のうるさい勇者達が来そうだ、じゃ、僕はこの辺で!」
一瞬で、光る桃の実になる勇者桃太郎。
あ、お礼!ちゃんとしたお礼を!と思ったが、もう魔力感知の外だった。
改めて周りを見る。
深呼吸を一つ。
……私は、帰ってきたのだ、前世の故郷に。
次回投稿は 2023/10/19 夜の予定です。
23時までには投稿したく思います。
サブタイトルは 【第2話】さっそく氷獣 デス。
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