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続 The Lily 前世の記憶は邪魔である   作者: MAYAKO
第一章 礼羽編
66/95

【第66話】 放浪のエノンと慈母のアイ     

今晩は。

投稿です。

すみません、少し遅れました。

「おい、ごら円っち、なんだそのザマ?アシュリーの魔剣が泣くぞ?」


 真杖ア・ダウと並び立つイー・シャンテン。

 霊視してみると、この二人、凄く魔力が不安定だ。


 明らかにおかしい。


 臭いも変だ。

 汗の臭いに不安が混じっている。

 獣人族特有の能力だ。


 まあ、これは皆には内緒だけど。

 臭いで感情が分かるなんて言ったら、クルミちゃんやエノン、ホッシー達、女子から嫌われちゃうよ!


 ちょっと、引っ掛けてみる。


「折角の髙魔力、不安定だねぇ?なに焦っているの?自分達で作って、制御できないの?」


 えーと、そうそう!


「プークスクスッ!」


「!」


 あ、ア・ダウが反応した。

 凄いお顔で睨んでいる!

 凄い氷の魔法が周囲を包み、次々に辺りを割り、砕く!


 余裕で回避する私達3人。


「円、タイムラグがある、ア・ダウの魔法は本来、もっと速い!」


「無詠唱だが、確かに遅いな?俺への攻撃で、魔力が減ったか?」


 もう一声。


「なに今の攻撃!初心者?電気集めて、冷蔵庫魔法?感電しないようにね?」


 どう出る?


「きさま!ホルダーアキ!我への侮辱、許さん!」


 以外と単純だ。


「ごらぁ、言ってくれるなぁ、こんなの、簡単に制御できるぜ!」


 こいつもそうだ。

 そういうことね。


「円、サイザン君、一気に叩こう!」


「それができたらやっているぜ!」


「円、怒るなよ、秋津川さんが勝機を掴んだんだ」


 長巻を軽く握り、大きく踏み込み、横にっ!


 薙ぐっ!


 魔力を帯びた長巻は、周囲を粉砕する。


「!」


 一瞬、慌てるア・ダウ。

 摺り足で一気に間合いを詰める。


「こいつら自前の魔力はもうほとんど残っていない、そして電気を魔力に還元しきれていない、まだ開発途中か訓練途中だ!使い方がポンコツだ!」


「んだと!?魔力なんざ充分確保しているぞ!」


 確保だって?どう思うナビナナ?


(魔力の出力が不安定です、彼らは電気エネルギーを上手く使いきれませんわん)


「魔族イー・シャンテン、声が震えているよ!計画、失敗だね?」


「ぐっ、まだまだこれからだっ!ア・ダウが世界中に拡散したんだ!この世界の人族は魔族に近い!欲望の固まりだ!誑かし、すぐに巻き返す!」


 ア・ダウに怒りが漲る。


「この馬鹿!黙っときな!沈黙で通せ!」


「んだとぉ?俺サマに命令するんじゃねぇよ!」


 おお、仲間割れ!

 どうやらこの世界への侵略計画、潰れたみたい。

 楠の騎士団やサイザン君達の存在が、大きいな。


「忌々しい、ホルダーアキ!」


 あ?私も?


 攻撃は広範囲に及び、街は瓦礫と化していく。


 ボロボロの灰の中から起き上がる楠の騎士団。

 ほぼマッパである。


「オトちゃん、ここは危ない、避難だ」


「でも……うち、空くんが心配なんよ……」


「ここにいては、かえって邪魔だよ、カラちゃんは大丈夫だよ、下がろう!」


「くっそう!屈辱の撤退だ!」


「あれだけ黄泉路で修行したのに、このザマか?」


「師匠に笑われちゃうよ」


「取敢えず、魔獣や魔昆虫の退治だ」


 ゆっくりと周囲を確認し、後退する楠の騎士団。

 それを援護するアイお母さんと小次郎お父さん。

 マートルは先頭に立ち、魔昆虫を次々に撃破している。


「おい、ア・ダウ!あのホルダーアキ剣、どうにかならないか!?太刀筋が鋭すぎる!どこで修行したんだ!?」


「魔族だろ?情けないことお言いだねぇ?」


 ん?ア・ダウが魔力を使う?無詠唱だけど、予備動作がある!


 !!!!!!!!!!!!!


 一瞬、アイお母さん達を見たっ!


 魔力が大地を這い、楠の騎士団へ向っている!


 なんだ、あの魔法は?


「ほら、魔族イー・シャンテン、隙ができたわよ!」


 しまった!


 挿絵(By みてみん)


「こいつの弱点はいつの時代でも仲間さ!」


 !


「隙?お前もな、ア・ダウ!」


 サクッ、とア・ダウを斬る円。


「!」


 そして魔族イー・シャンテンの魔の炎が私を包む。

 戦いでは、一瞬の隙を突かれる。

 当たり前だ。

 

 ミスした、マズい!身体が半分焼けた!?


「はははっ、未だ非情には成れぬか?ホルダーアキ!命を落とすか?それ程までに仲間が大事か?」


 血を吐き、よろめきながら嘲笑う真杖ア・ダウ。


 ガードはしたけど、やはり魔族は魔族だ、パワーが凄い!


 更に斬る円。


「ごほっ、げほっ、や、やってくれたなぁ……円」


 円、浅いよ、致命傷ではない!

 私は業火に吹飛ばされ、大地に叩きつけられる。


「阿騎!?」


 サイザン君が間に入り、魔族イー・シャンテンを払う!


 私の視線は、大地を這う魔力を追っていた。


 あの魔法はなんだ!?


 あれを止めないと!

 ハーサー!アイお母さん!ガードを!


「あれか?ひひっ、なんだと思う?」


 こいつ!


「あれはお前が作り出した魔法の改良版だ」


「!?」


「図書館で見つけた古文書、それに記してあった魔法」


 !


 水蒸気爆発魔法!?


 ち、中和を!あれはバランスを崩せば、不発に終わる!


 しかし、魔力が不安定とはいえ、魔族相手にその余裕は無かった。


 くそっ、右側からの攻撃ばかりだ!


 私の視力を知っている!


 あっ!?


 大音響とともに、吹飛ぶ楠の騎士団。


「エノン!」


 無事でいてっ!


次回投稿は 2023/10/10 夜を予定しています。

早ければ22時、遅くても24時までにはと考えています。

サブタイトルは 【第67話】 放浪のエノンと慈母のアイ 2 です。

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