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続 The Lily 前世の記憶は邪魔である   作者: MAYAKO
第一章 礼羽編
60/95

【第60話】 契約していたの?     

今晩は。

投稿です。

「……まあ、そうだね」


(ガリガリッ、元魔王、ジ、次期勇者候補ノ影響力デスわン)


 影響力、強すぎない?


(弱イ……方デスわン)

(言ってくれるね、ナビナナ。まあ、まだ未覚醒だからね)

(ジジッ勇者や魔王に繋がるモノ、もしくは認めたモノ達は、攻撃ガすべてクリティカルです……ワん基礎能力も最低デ1.3倍、最大で1.7倍デスワん)


 は?

 そこに勇者や魔王がいるだけで?


(ハイですわン)


 頼もしい、限りなく頼もしい!

 敵でなくてよかった。

 でもこれ、魔王も同じだよね?注意しないと大変なことになるぞ!


 ん?……あ、いまメイドンの記憶が蘇った!

 メイドン、魔王を一度、退けている!

 メイドン、て一体なに?地牛博士って!?


(まあ、影響力もあるけど、それ以外に一つ大事な項目がある)


 ?


(秋津川さんとの契約だ)


 え?契約?私、契約したっけ?


(君は次期勇者の願いを叶えたんだ。そして僕は元魔王でもある)


 わからん!


(君は、僕の心からの願いを叶えたんだ)


 ?


(君に会った時、嬉しいと同時に失望もしたんだ)


 失望?


(やはり、会えないのか、と。君はホルダーを拒否しているからね)


 いやいや、譲歩はしていますよ。

 多分、このまま進めば自然とホルダーアキになると思う。

 そう、いつの間にかホルダーアキに。


(空さんはそれでいいの?怖くない?)


 怖いです。

 自分が過去の記憶、亡霊に飲み込まれるのが。


 でも、思っていたのと違うみたい。

 亜紀に凄い親近感を感じるし。

 まあ、同じ私だけど。


「きゃあああっ!こっちこないでえええっ!」


 え!?


 クルミちゃんの悲鳴!?

 ボロボロの手負いのデス・スパイダーがクルミちゃんと赤間くんに迫る。


「まず、太刀に魔力を通す、と」


 ……落ち着いているよねぇ赤間くん。


「えーと、それから?ん?上手くいかないなぁ」


 ……ち、ちょっと、急ごうか?

 クルミちゃんがピンチだよ!


(秋津川さん、ギリギリまで手を出しちゃ駄目だよ?)


 わ、わかっているわよ!

 2人とも!がんばってぇっ!


(今までの暮らしとは違う生活が始まるんだ、その中で彼らは貴重だ)


「っかしいなぁ?ハーサー相手の時は、上手くいったのに……?」


 貴重?


(世界中でデス・スパイダーや魔昆虫が繁殖し始めている)


 うげっ!?

 魔昆虫ってあの蜂みたいなカマキリみたいな?


(そうそう、あれだよ。この戦いが終わったら、彼らは世界中を旅しなければいけない、あと水圧発電も広めないと)


 この戦い重要だね、負けられないね。


(ああ、早く終わらせなければ)


 あと、ごはん?


(そう、食料の確保も重要だ。食料や水を巡って、争いが起き始めている)


 争いか、人族同士での。

 私は赤間くんをじっと見た。

 世界が舞台で戦い……間に合う?


「えーっと、こうかな?よっ、と」


 バシュッ!


 赤間くんが手にした江戸時代の刀(骨董品、かなりのお値段)が真っ赤に染まり、デス・スパイダーを焼き切る。


「お、できた!」


 先ずは一歩である。


 クルミちゃんは登山用の杖を握り締め、魔力を動かし始めた。


  挿絵(By みてみん)


 え?凄い魔力が動いているんですけど!?


 クルミちゃんは登山スタイルで身を固めている。

 登山靴にちょっとお洒落な軍手。

 チノパンかな?丈夫そうなパンツである。


 このスタイルが、一番テンションが上がるそうだ。


 しかしあの杖、登山用?ちょっと違うような?

 杖は魔法行使の象徴で、基本、何でもいいらしい。


 ただ、魔力の集めやすい材質とか、使用者との相性はあるそうだが。


 あの杖は、家族で山に登ったときの杖で、思い出の杖、クルミちゃんの愛用品だそうだ。


 ふっ、と杖をデス・スパイダーに向けるクルミちゃん。


 ボン!とデス・スパイダーが爆ぜた!


 え!?何したの!?クルミちゃん?


「あ、赤間くん、グロくて怖いよ!」

「ええっ?自分でしたんだろ?」

「そうだけど、なにか他にできないかしら?」


 そう言って、次々に撃破していくクルミちゃん。


 うわぁ小っちゃいデス・スパイダー、逃げ出し始めたぞ?


「ち、ちょっと!待ちなさい!」


 ポン!ボヒュ!


 これ、モザイクいるね。


 ああ、そうか、クルミちゃん赤間くんの魔力、多分サイザン君が影響している!

 いや、それとも、勇者筆頭の小角さまの影響かしら?


 ここでサイザン君と目が合った。


 イヤな予感。


「さて秋津川さん、もう分かっているよね?あの建物の中に何がいるのか」


 結界にヒビが入り始める。


 もう少しでサイザン君の結界が破られる。


 元魔王である結界が!


「あの2人、レイさんとクルミさんは、遙か後方待機がいいだろう」


次回投稿は 2023/10/04 22時から24時 の予定です。

サブタイトルは 【第61話】 真打ち登場 です。

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