【第55話】 地上戦5 突撃5分前
今晩は。
投稿です。
サブタイトル、少し変わりました。
今回は原稿用紙、4、5枚程です。
多分、次回も。
「あと5分か、作戦の確認、いいかな?」
小次郎お父さんが皆を集める。
「3班に分けての行動、1班はここでサイザン君の警護、世界連合ビルと周囲の警戒」
結界と封印担当のサイザン君はこの地から動けない。
ここが、一番封印と結界にいい場所、サイザン君の力の場所らしい。
「2班は正面玄関から突入、3班は上空より周囲の蜘蛛の巣を払い、任意の場所から突入、でいいか?」
ここで、座り込んでいるサイザン君が、口を挟む。
あぐら?結跏趺坐?私にはよく分からないが、足を組んでいる。
周囲には蛍のような小さな光の球が飛び交い、地面より、1m程浮いているのだ。
ゆらゆらと空中に座り込み、平然なお顔で話し始める。
「地下に大規模な発電設備がある。それと、建物1階に大量の魔石反応。他にもぎっしりと機械が、あの建物に詰め込まれている。これ、なに?ハーサー、コロさん、分かる?」
小次郎お父さんとハーサーの目が合う。
「大量破壊兵器?」
「どうだろう、ハーサー、俺は転移装置の動力源じゃないか、と思う」
「!」
え?小次郎お父さん、それ、勇者達が壊して回ったけど?
「円は?」
サイザン君が円に意見を求める。
マートルの可愛い頭を撫でていた、円の手が止まる。
ごろごろごろ。
のどを鳴らしていたマートルは、不満そうに円を睨む。
「俺も、そう思う。新規に作り上げたか、修理したか……12体、分体の種子散布をしただろ?それ程の力を持っている真杖が、なぜここを動かない?ここに何か重要施設があるからだろう、自ら封印もしたし。ここには近づけたくありません、とアピールしているようだが」
「もし、転送装置だったら、どうする?」
コロお父さんが尋ねる。
「僕は残るよ」
!
え!?サイザン君?
「この異世界の発電設備は、世界的に壊滅状態だ、子機が沢山の悲劇的情報を集めてきている。僕たちの世界の住人が起こしたことだ、僕は帰れない。少なくとも電気設備が完備するまではここにいるよ」
ここにいるよって、簡単に帰れるの!?
「俺は帰るぞ、サイザン、マートルもだ」
「そうだね」
「ただし、楠の騎士団、お願いだが」
「なんだい?まどかっち?」
まどか……ち!?
いつの間に親睦深めたの!?
私は?私は!?
あ、私は野球部、否定しているか。
ふ、ふん!き、嫌いだし!
「転送機は、基本見つけたら破壊してくれ」
え!?
「どうしてだ?帰れないぞ?」
「ハーサー、転送機、どこに繋がっているか分からないだろ?魔大陸の魔族パレスに繋がっていたらどうする?魔族が一柱でも降臨してみろ!この世界、滅びかねん!」
あ、そういうことか。
「運良く、ン・ドント大陸の王都か、東の砦に繋がっているなどあり得ん。敵のど真ん中なんて、ごめんだぜ。だから怪しい機械は全て、ぶっ壊してかまわん!」
「マートルはいいの?」
私は聞いてみた。
「ぼく?ぼくは……帰りたいけど、ここでもいいや。サイザンや円いるし、アイちゃん優しいし……エノンお姉さまも、クルミちゃんも、アキお姉さまもいる!皆がいるからここでいい」
でも、できれば故郷に帰してあげたいな。
マートルは帰りたいはず。
ドオオオン。
え!?
「なんだ!?」
大地が軽く揺れる。
「ア・ダウの封印を、周囲の罠ごと解いたぜ」
サイザン君がニヤリと笑う。
次回投稿は 2023/09/29 夜の予定です。
サブタイトルは 【第56話】 地上戦6 突撃前に、このセリフを言って欲しい! です。




