【第47話】世界連合ビルで待つ者4 真杖2
今晩は。
今回はこの時間になりました。
ア・ダウの前に立つサイザン君。
二人とも地上にいるかのように振舞っている。
姿が、消えたかと思うと、凄まじい、魔力のぶつかり合いが始まった。
ぶつかり合う魔力が巨大な光球になり、周囲を包む。
これは私の出る幕はない、邪魔でしかないのだ。
なんだ?この二人?
ここ、地上じゃないよ?
呼吸、している?酸素あるの?ないよね?
で、どうやって移動しているの!?
どこで覚えたの?
この空中戦!
このレベルになると、無呼吸での戦闘は当たり前なのかな?
場所も、選ばないと?
魔力の量は、多分私より多いけど大差はないはず。
どんな修行をしたのだろう?
ならば私は、上手く魔力なるモノを使い熟していないってことかな?
(ご主人さまにも、できますわン)
え゛?
まさか?
(思い出して下さい、ただそれだけですわン)
そんな記録、無いわよ?
(……魂にはありますわン)
少なくとも、今は無理よ!
サイザン君に蹴られたUFOはふらふらとよろめき、地上に向けて、落下し始める。
(ゴーレムは僕が蹴ったから、今のところ活動停止している)
?
蹴る?
(超振動の蹴りさ、切り裂くこともできる蹴りだよ!)
じゃ、今は振動で麻痺していると?
(まあそんなところだ、いつ再起動するか分からないから、注意して!)
了解。
サイザン君も私も地上に向けて落下している。
勿論、真杖も。
バラバラに壊されたスペース・ポートも落下を始めた。
流れ星のように次々に地上を目指す破片。
破片は真っ白に発光し、花火のように弾ける。
ナビナナ、あれ危険じゃね?
(!!!!!!!!)
あれ、燃え尽きるかな?
確か、人工衛星の最後って、大気圏に突入させて燃やすんだっけ?
本体は怒りの固まりのように、破片を撒き散らしながら加速する。
(あの質量では燃え尽きませんわン!)
やな予感。
どこに落ちる?
2秒後、返事がきた。
(ご主人さまンの街、世界連合ビル西側15㎞周囲ですわン!)
もしかして、私の家辺り?
(河川敷、及び学校、大規模の避難所ですわン)
やってくれるな、真杖!
ここで真杖と目が合った!
(あははははっ!どうする?ホルダーアキ?)
止める!
(できるかな?)
サイザン君と激しいバトルを繰り広げながらの、余裕の私との会話。
この人、本体じゃないの?
(私がこの異世界に来たのは30年前、もうこの世界は私のモノ、全ての権力者は我に媚び、跪く!ここは私のフィールド、お前達に勝ち目はない!)
そうかな?
(何だと?)
多分、あなたは負ける。
(ありえん)
いや負ける。
この世界にも精霊はいる。
精霊は基本、生き物が好きだ、どんな生き物でも精霊は寄り添う。
例え弱肉強食、優勝劣敗の世界でも。
(はははっ精霊とは残酷なモノだ!悪人でさえ寄り添う!この異世界の精霊は傍観者、見ているだけだぞ!)
そう見えるよね、でもそんな精霊にあなたは嫌われている気がする。
だから必ず負ける。
そして怒られる!
それ程の力がありながら、何をしているのだと!
(ならば、なぜ即、我を止めない?我はこの30年、この異世界で全ての犯罪行為をコレクションしたぞ?殺した人族の数、破滅に導いた人の数は、星の数だ!あはははははっ!)
悪行の貯金がだいぶ貯まっているようね?
時が満ちれば、全て払い出しよ!
あなたの命一つで償えるかしら?
(ホルダーアキ!できるモノならやってみろ!クズ共!私の命だと?この星より重いぞ!価値があるぞ!)
ん?スペース・ポートの動きがおかしい?
(ご主人さまン!動いています!)
?
いや、見て分かるよ?落ちているから。
(生きています!稼働しています!自力で軌道修正しています!更に落下位置の精度が上がりましたわン!)
は?
(いいぞゴーレム!そのまま大地を目指し、自爆しろ!)
(ハイ、ア・ダウサマ)
スペース・ポートの落下速度が上がる!
な、なにをさせるの!そんな酷い命令!
やめて!ゴーレム!
(お前もだ!子機!すぐ自爆しろ!もう麻痺は解けているだろう!?)
(ハイ、ア・ダウサマ)
え!?やばっ!
私の足下近くにあったふらふらのUFOは、光に包まれ爆発した。
吹飛ばされる私。
凄い衝撃が全身を駆け抜ける。
次回配達は未定です。
できるだけ毎日投稿したいのですが。
サブタイトルは 【第48話】世界連合ビルで待つ者5 地上へ です。




