【第42話】攻防戦7 呪弾
お早うございます。
朝刊です。
遅れました、すみません。
着弾の衝撃で紙切れのように後方へ吹飛ばされた。
!
それでもまだ銃撃は収まらない。
「まだだ!続けろっ!これくらいでこいつは死なん!」
獣人の能力『再生』が遅い?
傷口は塞がりつつあるが、ゆっくりなのだ!
な、なんだ?
う、動けん!
「痛い?再生も遅くて、激痛だけが長引いているでしょう?ね、動けないでしょう?これ、特殊な弾丸、呪弾っていうの、どう?妖精族に対して殺傷能力は低いけど、武装解除には有効よ」
弾丸は貫通しているはず!
「貫通?呪が残っているの、この弾丸のモデルは劣化ウラン弾、アレをヒントに私が開発したの。この世界の科学力、破滅的で素敵だわ!あんな危険なモノばらまいて、どうするのかしら?」
(ご、ご主人さまン!?)
「撃ち方、やめ、捕獲するわよ」
近づいてくる真杖。
「ア・ダウさま、危険では?」
「心臓止まっているのよ?これだけの銃弾、いくら獣人でも動けない。向こうの世界で検証済みよ」
!
な、何ですって!?
向こうの世界!?
妖精の世界にこちらの兵器、持ち込んだの!?
「そうよ、大半は使えなかったけど、有意義だったわ。しかし馬鹿ねぇ?私相手に一人で?舐められたモノね、まあ結果はこれだけど?」
そう言って私を蹴り上げた。
魔法で強化された真杖の蹴りは凄かった。
魔法使いって普通、物理系弱いでしょう!
スーパーボールのように、弾み飛んでいく私。
いろんな骨が砕けた。
「ほら、動かないでしょう?」
再び近づき髪を握り、引きずり、立たせられる。
「これ、何て言うか知っている?」
「……」
「ざまあっ、て言うのよ!悔しい?」
なぜそこまで私に拘る?
「裏切り者め!」
……え!?
裏……切り?
とある昔のアニメの主題歌が、脳内を流れる。
動画で見た。
エンディングもよかった。
「あら、余裕ね?」
私が裏切り者?裏切った覚えはないけど?
思い違いとか?勘違いじゃないのかな?
「ふざけるな!お前は我らの長になるはずだったんだ!」
おさ?
記録には何も無いけど?
「亜紀は親に虐待され、いじめに遭い、企業の権力に弄ばれ、潰され、世界を恨み、呪いながら死ぬはずだったんだ!阿騎は5年の命を呪い、理不尽な実験に絶望し、古代アトラ帝国の亡霊を悪に染め上げ、魔族チクリ、アトロニア、ルカトナ、闇のドライアドと共に、ン・ドント大陸を破壊し尽くすのが使命だったはず!」
なんだそりゃ?
誰の計画?
初耳なんですけど!?
「忘れたのか!?」
いや、知らんし。
どげしっ!
蹴られた。
うう、なすがままだ。
折角再生したどこそこの骨が、また砕けた。
これ、衝撃波を伴った蹴りだ。
抜き亜種か?
「そして明季、我々と共に獣人族、人族を操り、東の大陸、ン・ドント大陸を支配し、魔大陸の魔王達と共に、勇者の空中都市を落とす!あの世界を消し去るはずだった!」
うわぁ、なにそれ、めんどくさそう!
私に向いていないわよ。
一体、誰の計画だ?
炎の巨人さん、あなたは知っているよね?
次回配達は 2023/09/17 朝の予定です。
サブタイトルは 【第43話】攻防戦8私は、ざまぁと言いたい です。
明日は早起きしたいです。




