【第35話】攻防戦2
お早うございます。
朝刊……すみません、寝坊しました!
吹っ飛んだ昆虫種は、砕けた外骨格を残して、あとは溶けていった。
あ、この光景、見たことがある!
機密保持のため、内部はドロドロに溶けてしまうのだ。
うわぁ、酷い臭いだ!
カマキリのような腕をシュッと伸ばし、捕獲?捕食?を試みる。
ん?
チームそれぞれの動きがバラバラだ、集団戦にしては息が合っていない?
ああ、今までは、反撃らしき反撃はなかったのだろうな。
蹂躙しか経験していないんだ。
今回は違うよ?
思いっっっきり道路標識を薙ぐ!
あまりの振りの早さに、ヒットした手応えが感じられないほどだ。
分断された昆虫種は、バラバラと音を立て崩れていく。
魔石が残らない?
魔力自体が低いのか?
「馬鹿な!?インセクトマンの硬度は8以上だぞ!」
「道路標識とマンホールの蓋で破壊だと!?」
焦りが見えた。
敵さん、動揺している!
勝機だ!
「マートル!一気に行くよっ!」
「はい、アキお姉さま!」
……アキお姉さま。
改めて聞くと、恥ずかしいやら、嬉しいやら。
あ、私の中の誰かが、無茶苦茶喜んでいるっ!
(は、話が違う!我々はラスト・メダリオンではないのかっ!?)
?
ラスト?メダリオン?
「異界の戦士をも軽く凌駕する、最後の勝者ではないのか!?」
そう叫んで襲ってくる残りの化け物共。
「知るかっ!」
潰れた道路標識を投げ付け、新しい道路標識を引っこ抜く。
次は進入禁止だ!
マートルが、ドンと大地を踏締める。
すると、カランと音と立て浮き上がるマンホールの蓋、第2弾!
息の合った私達二人の猛攻で、昆虫種、インセクトマンと呼ばれる奴等は全て倒した。
が、鱗の獣人は強かった。
私の攻撃が当たらないのだ!
当たっても、致命傷にならない!
反射神経がほぼマートルと同等、私の攻撃の多くは寸前で躱される。
くっ、まだ多くの敵が控えているのに、この鱗の獣人族は厄介だ。
こいつらに、これ以上時間は割けれない!
(ご主人さまン!道路標識に拘らないでくださいン!)
マートルのマンホールの蓋攻撃はヒットするのだが……。
こいつら、回復力が凄い!
(ご主人さまンのスピードでしたら、ヒットしますわン!拳と蹴りですわン!)
え?イヤよ!
(は?なんでですのン?)
あんなん、気持ち悪くて触れないっ!
変な臭いもするし、あんな臭い、移ったらヤダ!
サイザン君や円から臭いとか言われたら、多分、死ぬほど落ち込むと思う。
(ご、ご主人さまン!第3勢力急接近ですわン!)
え!?
(勇者朱天童子の子機接近ですわ、ン!)
子機?
(いた!アッキー!)
え!?この声は!?
(すげーな、道路標識でぶっ叩いて倒しているぜ!)
男子?この男子の声!聞いたことがある!野球部だ!
(あの獣人もマンホールの蓋をフリスビーみたいに飛ばして倒している!)
(アッキー!ホッシーだよ!)
は?
(野球部、龍木だ)
(え!?)
「ホ、ホッシー!?なんで!?や、野球部!?」
「下がって!今からあいつら焼き尽くす!」
(さーて、戦闘態勢からの……)
「焔!」
ホッシーが叫ぶと、辺りは業火に見舞われ、炎は竜巻となり周囲を焼き尽くす!
ホ、ホッシー!?
何があったの!?
どうして?魔法を使った!?
ホッシーの、その形相は鬼のようでもあり、畏怖と嫌悪を感じた。
ホッシーにそんな形相はに合わない!
してほしくない!
なぜか私は魔法を使うホッシーを否定したくなった。
誰だ?ホッシーをこんなにしたヤツは?
勇者朱天童子か?
ホッシー自ら進んで魔力を得たの?
次回配達は 2023/09/11 朝の予定です。
サブタイトルは 【第36話】攻防戦3 合流 です。
誤字脱字、多々あると思いますが、ご容赦を。
少しずつ訂正しています。




