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続 The Lily 前世の記憶は邪魔である   作者: MAYAKO
第一章 礼羽編
3/95

【第3話】学校にGO     

今晩は。

投稿です。

 白のレース?


 まあ、確かにアイお母さん、プロポーション凄いんだよね。

 これ、似合うだろうなぁ。


 母のパンツを見つめる娘。


 ……絵的にどうよ?


 駄目でしょう?

 耳まで赤くなる私。


 ……綺麗だけど、なんかエロい。


 だいたい私はスポーツブラだっ!


 軽いし、涼しいし、汗の対策もされている。

 私のための、私のブラ!

 パンツもしかり。


 ちゃちゃと制服を着込む私。


 朝ご飯をしっかりと食べ、アイお母さんと玄関までダッシュ。


「戸締まり、よろしくっ!」


 玄関より、勇ましく飛び出す、マイ・マザー。


 フルフェイスのヘルメット、ごっついブーツ。


「行ってらっしゃい!気をつけてね!?転けちゃ駄目だよ!」

「はははっ!今日も絶好調だぜっ!」


 ぽんっ、と、浮き上がるフロント。

 母の愛車ヤマハ、セロー225。


 元気いいなぁ、アイお母さん。


 幼稚園での人気者、アイちゃん先生。

 そう、アイお母さんは幼稚園の先生。


 ……大丈夫かなぁ、いつも思う。結構荒っぽいんだよねぇ。


 ちなみに、小次郎お父さんは電気屋さん。

 鉄塔登ったり、電柱登ったりしている。


 高いところが好きなのかな?


 愛車はスバルR1。

 軽自動車が大好きで、色々と自分で整備して楽しんでいる。


 挿絵(By みてみん)


 自慢その弐、私は車もバイクも運転できる。


 コロお父さんの、会社の資材置き場で練習したのだ。


 車の運転は身長が足りず、シートに座布団山ほど敷いて頑張った。

 重機、ショベルカーも教わった。

 あれは面白い、癖になりそうだった。


 バイクはもっと面白かった。


 さすがにアイお母さんのセローは足がとどかず大変だったので、コロお父さんの同僚の名車、ホンダ、スーパーカブ50を貸してもらい、練習した。


 ……私の両親、何を考えているのだ?


 まあ、楽しかったけど。


 しっかりと我が家 (35年ローンだそうだ)に施錠をし、振り向く。


「おはよう!アキくん!」

「おはよう、エノン!」


 振り向いた玄関の先には、友達のエノン。


 あ、親友だな。


 フルネームは桜木音絵 (さくらぎ おとえ)ちゃん、だよ。


 みんなは『おとちゃん』とか『おと』とか呼んでいるけど、私はエノンと読んでいる。


「お母さん、危なくない?うち、ビックリ!」

「だよねぇ」


 トコトコと、エノンと二人で通学である。

 ……いつものことなのだけど、なぜだろう、嬉しいのだ。


 二人で歩くことが。

 ただ、それだけなんだけど。

 歩いているだけで、涙が……というくらい嬉しいのだ!


 ……私、ヤバくね?


 中二病の次はメンヘラ発病か?

 なにか、情緒不安定か?


 なんだ!このモヤモヤした感情は!


 邪魔だ!


 私は普通に、同級生としてのエノンと通学しているだけだっ!


「あ、アキくん!爪!絆創膏!」

「あ!」


 私の右手の爪は、綺麗な色が着いている。

 天然なのだが、マニキュアそのものなのだ。


 色は赤、青、ピンクの3色。


 5色揃えば、戦隊モノだね、と冗談言って笑っているが、先生に見つかると怒られそうで、怖い。


 小学校の時は、天然と言っても信じてもらえなかった。


 ちまちま、ぺたぺたと爪に絆創膏を貼ってくれるエノン。

 エノンは私より身長、高いのだが、なぜかその手は小さく見える。


 うわぁ……ぷにぷにの、やわやわの、ふにふにだ。

 なぜかドキドキする。


「はい、できあがり!どう?」

「ありがとう、エノン」

「ふふっ、うちにまかせるんよ、へへっ」


 ……かわいい、嫁にしたい。


 なななっ何を考えているのだ!?私は!?


 学校まで徒歩20分程。


 てくてく。


「?」


 なんか変な臭い?


「どうしたん?アキくん?」

「変な臭いしない?腐ったモノが更に腐ったような?」

「ええっ?なにそれ?」


 ふと、周りを見渡す。


 でかいビルが見える。


 なぜか、あそこからだ、という確信が湧く。


「あのビル?世界連合のビルね。国連の進化した組織って話だけど……どうかしたの、アキくん?」

「いや、なんか気に入らない」

「うちのお父さんも言っていたんよ」


 お、そうなんだ。


 そっと私に寄り添うエノン。

 エノンは必ず、私の右側を歩いてくれる。


 私の左目は、昼間でも星が見えるほど高性能である。


 ホントだよ、星、見えます。


 だけど右目は、ボンヤリと光が分かるくらいなのだ。


 生まれつきで、病院にも行ったけど治らないそうだ。


 エノンはそのことを知っている。


 だからいつも、さりげなく右側に立ち、私をガードしてくれるのだ。


 ……やさしいな、この人の……お嫁さんになりたいな。


 ……何を考えているのだ、私は?


 まあ、なかば本気で、考えなくもない。


「エノン、今日の体育、バスケットだよ……」


 今日の体育は隣のクラスと合同で、試合形式の授業である。

 バスケットかぁ……いやだなぁ。


 私は身長も体重も平均以下なので運動部は遠慮して、パソコン部、通称コンブに在籍している。


 運動は好きだけど、個人プレーになりがちなので、なるべくしないようにしている。


 インドア、最高。

 そしてボカロ大好き、である。


 ボカロはエノンと悪友ホッシーの影響だ。ゲームもそうだ。


 これ、おもしろいんよ、聞いてみて、とか言われると、ついつい聞いて嵌まってしまう。


 ゲームもしかり。


 車やバイクの運転できても、敷地内だけだし、モトクロスとかお金掛かるんだよね。


 それよりも、エノンやみんなと遊んだ方がいい気がする。


「アキくん、体育、注意してね?」

「右側?大丈夫、なるべく離れているよ」

「……でも、それって授業的にいいのかな?」

「あははっどうだろうねぇ?」


 取敢えず笑っておく。


 あと心配は汗なんだよね。

 こっちがメインかな?私にとっては。


「汗の心配?」

「!」


 さすが私の親友、夫であり妻のエノン!

 この呼吸、アイお母さんとコロお父さんみたい。


「……臭う?」


 恐る恐る聞いてみる。

 こんなこと、エノンにしか聞けない!


「大丈夫だよ。うち、これ、いっぱい持ってきたんよ、クラスのみんなにも分けてあげようかな」


 バックの中には制汗スプレーてんこ盛りである。

 実はエノンも汗かきだったりする。


 教室に入ると、我がクラス2組の女子、みーんな憂鬱っぽい。


 とにかく隣の3組は、マウントを取りたがるのだ。

 マラソンでも、計算大会でも、習字でも、弁論大会でも。

 話題をすり替えても、上位を譲らない、そんなクラスなのだ。


 まあ、よくも似たような生徒、集めたものだ。

 なにを基準にクラス編成したのだろう?


 3組は、みんな、混ぜるな危険ばかりなのだ。


 ふっ、と長身の男子が近寄ってくる。


 赤間玲くん、自称レイ・レッド……おい、赤間くん、恥ずかしくないか?


 実はエノンと同じく、小学校からの付き合いだ。


「カラ、オトちゃん4組の話、聞いた?」

「?」

「いや、聞いていないけど?」


 何のお話しだ?


「3組との合同バスケ、怪我人出たってよ?」

「えっ?」


次回投稿は台風の影響で未定です。

2023/08/10 夜遅いか、できないかも知れません。

サブタイトルは 【第4話】ラグナルってなんだ? です。



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