【第20話】檄!撃!
こんにちは。
今回はこの時間になりました。
ナビナナ、魔力感知最大でお願い!
(はいですわ、ン)
街?いやほぼこの県を取り囲むように真っ赤な点が蠢く。
こんなに!?
生き残れるのかな?
特に危険なヤツは?
(二つですわン、世界連合ビルと東の一団が注意ですわン)
「アイお母さん、どうするの?」
声が震える。
いや、指先も、足も震えている。
「私か?私は戦わせてもらう。幼稚園のチビちゃん達を手放すつもりはない。あの子達の命を奪うというなら、全力で返り討ちにする。誰が相手でもだ。後悔はしない」
(ご主人さまン、アイお母さまは、異世界の獣人族、アイさまと共鳴していますわン)
ええっ!?
(勇者との接触が原因かと思われますわン)
も、もしかして、小次郎お父さんも?
(はい、アイお母さま以上ですわン)
その時、上空で光と音が炸裂した。
ドオオオオンッ!
夜空に火球が現れる!
およそ飛行機とは思えないその異形の飛行物体は、世界連合ビル目掛けて、次々に落下し始めた。
その火球を見つめる小次郎お父さん。
「日の出前に侵攻だと思っていたが」
「宴会は終りだ!解散!だが残りたい人は残ってもかまわん!」
自治会長さんが叫んで回る。
そして脳内に直接響く、アイお母さんの声。
(どこへ逃げても奴等は熱感知で追ってくる、匂いで追ってくる)
なんで分かるの?
(私がそうだからだ)
アイお母さん、雰囲気変わったね。
(私の子供達を狩りに来るんだ、私は進んで鬼女になる)
その言葉を聞いた瞬間、震えが止まった。
エノンやクルミちゃん、赤間くんを狩りに来る?
駄目だ、させない。
では、どう戦う?
集まればそこを襲われ全滅だ。
拡散して逃げる?どこへ?この街は封鎖されている。
情報操作もされているし、そもそも遮断されている。
電子機器、使えないし……まるでこの街で実験しているみたいだ。
ん?
魔獣の画像や動画はネットに沢山あった。
でも、都市封鎖まではしていない。
いや、密かにしていて、私達が気づいていないだけか?
実は消された街が他にある?
「東の大きな道に動きがある、行ってくる」
ふっ、と円が消える。
東?バイパスかな?高速道路?
「では、俺は南に」
そう言って小次郎お父さんも消える。
あ、アイお母さんも!
小次郎お父さんについて行ったんだ。
戦いの経験者は、円、サイザン君二人だけだ。
ああ、でも小次郎お父さんもアイお母さんも容赦なしに戦うだろうな。
(秋津川さん)
サイザン君?
(俺は元魔王で現、勇者候補、どれだけ凄いか、異世界の……そうそう、チート能力ってヤツ、見せてあげるよ!)
……頼もしい?
でも、大丈夫?
え?地震?
揺れる大地。
「きゃっ!」
「地震?震度2くらいか?」
体感で震度を当てられるのは、世界広しと言えども、私達だけではないだろうか?
西の空と、北の空に巨大な光の柱が立ち上がる。
地震の原因はあれか?何だあれ!?
(水蒸気爆発魔法の改良版)
あ、あれサイザン君が起こした現象!?
(だよ。もう後悔はしたくないんでね、徹底的に殲滅させてもらう!)
次々に立ち上がる火柱!
(さあ、出てこい真杖!元魔王の檄、見るがいい!)
次々に減っていく脳内の赤い点。
まるで掃除機で吸い込んでいるようだ。
それでも相手の数が多い!
徐々に侵入が始まる。
マートルを頼まれたけど、このままでは。
だってこっちは4人だよ?
戦いの記録。
沢山ある。
その中で倒れる私。
どんな気持ちだった?
……悔しかっただろうなぁ。
悲しかった?
でも、今は。
「マートル、でるよ!」
こくこく。
「エノン、クルミちゃん行ってくる」
「え?」
皆を失うなんて、イヤだ。
出来ることをする。
何かが目覚めた。
脳内のステータ画面が、より鮮明になる。
まず、一番ここに接近している一団を叩く!
ナビナナ、数は?
(12ですわン)
私は大きくジャンプし、赤い点を目指す。
武器が欲しいな、サイザナンシリーズは時間制限があるから慎重に使わないと!
取敢えず、私は着地と同時に『止まれ』の道路標識を引っこ抜く。
武器、ゲット。
(あと、5秒で接触します、3、2、1!エンゲージですわ、ン!)
「止まれ」
取敢えず、道路標識を見せてみた。
あ、止まった。
「マートル、離れたら駄目だよ」
こくこく。
私の戦いが始まる。
手加減容赦なし、一瞬の油断が命取りになる。
次回未定です。




