【第18話】始まる宴会
今晩は。
目指せ、毎日投稿!
どうにか間に合いました。
でもギリギリですな。
夕暮れ、静かな夕暮れだ。
騒音がしない。
こんなにも静かなのか?
街灯も、各家庭の明りも消えたままだ。
車庫にはR1が駐車してある。
小次郎お父さん、帰ってきてるんだ!
アイお母さんのセロー225も!
ちょいちょい。
赤間君がサイザン君を呼び止める。
何かしている、目の端に入ってきた。
「?」
「サイザン君、助けてくれて、ありがとな」
「はは、お礼はもういいよ、向こうの世界で世話になっているし、サイザンでいいよ」
「向こうにも、おれ、いるのか?」
「いるよ」
「不思議な感覚だな、こっちの世界にサイザンはいるの?」
「さあ?」
「ちょっと、忠告だ。カラの家は、秋津川の家はやべーんだ」
「ヤバい?」
「大人しくして、礼儀正しくしていろよ?いいな」
「ん?う、うん。何かあるの?」
「カラの家は小、中学校や町内でも有名なんだ、時期分かる。マートルちゃんもしっかり抑えとけよ」
「ああ?分かった……もしかし超体育会系とか?」
「お、その言葉、異世界にもあるのか!?」
……なに赤間くん、その言い方!私のお家、危険なの?
まあ、名物アイお母さんだからねぇ。
ん?
「どうしたのマートル?」
なんか、ふんふんしている。
匂い?
「アイお姉ちゃんの匂いがする!」
サイザン君が薄らと笑う。
「まさか?ここは異世界だぞ?」
「待て、この建物のなかに……勇者か?凄いのが2柱いるぞ」
円に殺気が漲り始める。
取敢えず、この円に膝かっくんをする。
「おわっ!?な、何するんだよ!?」
「その二人、私の親だ」
多分。
「はぁ?」
「勇者小角に幼稚園で出会った。その時、アイお母さんを助けてもらった」
「ありえん、勇者小角は勇者筆頭で、冷酷だ。氷の小角だぞ?」
そんな全力で否定しなくても!
なぜか怒り出す円。
「え?そうは見えなかったけど?魅力的な人だったよ」
アイお母さん、助けてくれたし。
カッケーって思ったし、みんな感謝してた。
麦茶飲んだし、園児ウケていたし。
あ、あれは勇者朱天童子か。
「はあぁ?お前、目が腐っていないか?あいつらが転移装置壊したから、俺達帰れないんだぞ!」
……カチン。
それとこれとは別だと思う。
恩人を悪く言うヤツは許しがたし!
円なんて知らん!
こいつ、気にくわないっ!
「それは話が別でしょう?だいたい、あなた達二人、どうやって来たのよ?」
「う、そ、それは……」
「説明しよう!」
お?サイザン君?あのアニメファンかな?
いやいや、異世界にあのアニメはなかろう!
「マートルが拉致されたんで、俺達二人で魔力感知を限界まで高めて探したんだ。で、魔大陸と、東の大陸の間の孤島にいることがわかって……チラリ」
あ、気まずそう。
「……俺が暴走して、孤島に一人で乗り込んだ」
は?
「で、止めに入ったサイザンを巻き込んで、この世界に飛ばされた」
バッカじゃん!迷惑じゃん!ポンコツじゃん!ここに来たの偶然じゃん!
「本当はサ、ハピ子さんとケインさん、傭兵団とチームを組んで救出に向う予定だったんだだけどねぇ」
チラリ。
「サイザン、謝っただろう?そんな目で見るなよっ!」
「まあ、いいけどさ」
バキ、ガチャリ!
玄関の扉が開く。ん?ちょっと変?
「力の制御が難しいなぁ、ああ面倒いっ!」
アイお母さん登場である。
この場合は参戦か?
「お帰り!学校どうだった?ん?」
「ただ今、アイお母さん!お友達、連れてきた!晩ご飯、いいかな?」
「おお、1、2、3……9人?」
9?7では?
私、エノン、クルミちゃん、赤間くん、異世界組3人、計7人!
後ろを振り向くと、美人姉妹が、なんと仲間になりたそうに、こっちを見ている。
それも、電柱の後ろから。
……ストーカー?ホラー?
「おお、皆どうぞ!これだけだったら、庭で焼肉か?」
ああ、冷蔵庫の肉、全部焼くのね。
停電だし。
いつ復旧するか、分からないしね。
「「アイさん!?」」
サイザン君と円が綺麗にハモる。
「ほらっ!やっぱり、アイお姉ちゃんだっ!」
「お?おお、アイさんだぜ?元気いいな、皆大変だろうに!今、ご飯作るからな!」
「え?アイお母さん、この3人、知っているの!?」
「知らん、でもソラのお友達だろ?なら私の子供だ」
……凄い理論。
しかし、これが私のお母さんだ。
「アイさんは、異世界でもアイさんなんだ」
おお、サイザン君の世界のアイお母さんも、こんな感じなんだ。
「……でもちょっと、老けていないか?」
あ、円のおバカッ!
ぐりぐりぐりぐりぐりっ!
「いでええっ!いでででででででっ!?」
「ごらぁ、コスプレのイケメン?い、ま、か、ら、ゴチになるヤツが何だって!?」
「ごごごごごごごめんなさあああいっ!」
「聞こえんなぁ?」
ぐりぐりぐりぐり。
アイお母さん、悪役?
「き、綺麗ですぅ!若いですぅ!ごめんなさあいいいっ!」
「ふん、まあ、許してやろう、その代わり、手伝ってね?」
「……はい」
ぎりぎりぎりぎりっ!
「うごおおおおおっ!?」
「お前、なに人妻口説いているんだよ?あん?おれのアイさんだぞ?綺麗?若い?てめぇ、力率改善するぞ?あん?」
「ひいいいいっ、ご、ごめんなさいいいいっ!」
「まあ、許してやろう、以後、言葉には注意するように!その代わり、手伝えよ?」
*力率改善:電気用語、位相角の調整、設備投資すると工場とかの電気代がちびっと安くなる*
*電気関係の宴会で、力率改善!と叫んで生ジョッキを飲むとかなりウケる。あ、お酒は二十歳になってからよ*
「ほら、そこの2人も、こっちに来なさい!」
アイお母さんが手招きをする。
「……」
ここは私の出番か。
私はとことこと歩み寄り。
「お腹空いているでしょう?おいでよ」
「「……でも」」
おお、シンクロ!
「ここまで来て、でも、は無し!おいで」
私は二人の手を握り、電柱裏から引き出した。
素直が一番、私達、中学生!これからなんだから!
多分。
「「ゆ、許してくれるの?」」
「うん、エノンにごめんなさいは、言ってね?」
電気の現場で働いている小次郎お父さん。
我が家には、色々な機材がある。
発電機もその一つだ。
庭に発電機で明りを灯し、盛大な焼肉が始まった。
次回投稿は未定です。
できれは 2023/08/24 夜までには投稿したいです。
サブタイトルは 【第19話】虐殺を止めろ! です。




