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続 The Lily 前世の記憶は邪魔である   作者: MAYAKO
第一章 礼羽編
17/95

【第17話】なぜか我が家に集合     

今晩は。

投稿です。

今回は、この時間になりました。

 赤間君は回復した。

 それもすぐに!


 まるで、ゲームの回復薬である。


 それどころか、エノンの頬の怪我、打ち身も、体育館に運び込まれた重傷者も回復したのだ!


 サイザン君、何者!?


 え?本当に校庭の雑草から作ったの!?

 もはや雑草なんてナシじゃん!


「雑草?そんなこと言ったら、ニトお父さんに叱られるよ!薬草に関しては、ニトお父さん、鬼なんだから!魔王、勇者、関係無しに物申す人なんだぜ?」


 ニトさん?確かゴブリンの時のお父さんだ。


 ……思い出した方が、いいのかな?

 でも、邪魔じゃね?


 体育館、怪我人はいなくなったけど、人は減らなかった。

 自宅が壊された人が、かなりの数いるのだ。


 そして怪我が治ると、みなさん、今度は別のことで騒ぎ出した。


 そう、まず情報、端末が使えない、最悪なことに、電気が止まっているのだ。

 連絡しようにも、通信設備は全滅だし、孤立している?


 職員室はがらん、と人気が無く、担任の先生の机にメモを置いてきた。

 取敢えず、私はお家に帰ることにしたのだ。


 ぞろぞろ。


 私の右にはエノンとクルミちゃん。後ろには赤間くん。


 更にその後ろにはサイザン君と円。


 左手にはマートルがぶら下がるように、しがみついている。


 犬と言うよりもネコ?

 でも揺れている尻尾は、ワンワンなんだよねぇ。


「サイザンお前、薬の作り方、教えなかったのか?」

「無理だよ、円。魔力が扱えない人族には、教えても再現できない」

「俺達の世界の医療が。異世界の医療より進んでいるのか?」

「いや、そうでもない。切って調べる技術は凄い、俺達の技術とは系統が違うみたいだ」


 技術の系統?体系かしら?

 ここで私は質問してみた。


「どんな系統なの?」

「俺達の技術は繋げて増やす技術が、主な系統なんだ……この世界で勉強してみたいな」

「ええっ!?サイザンお兄ちゃんが、勉強!?」

「おい、マジか?お前が勉強?トビトカゲ捕獲以外に?」


 ……なんだろう?トビトカゲ?よだれが出そうになったけど!?

 梅干しの反応と一緒か?


「……あの、サ、質問いいかしら?」


 お?クルミちゃん?


「私、ゴブリンなの?」


 !?


 ……ゴブリン、いい、イメージではない。


「で、私は死んでいるん?」


 エノン?


 異界組、3人が固まる。

 まあ、そもそも、なんでこいつら私達についてくるんだ?


 いいけど。


(おい、ここで話していいのか?)

(お話しして、信じてもらえるのかな?ぼく、分かんないや)

(こいつらにとっては、異界の話しだぜ?)

(でもよ、なんで同じ奴等がいるんだ?サイザン、お前魔王次席だろ?説明しろよ、超絶魔力感知で繋がり、分かっているんだろ?)

(……分かっているけどサ、話して、繋がりが切れたりしたら責任感じちまうよ!それから、魔王っていうなよな?俺は勇者次席!)


 ……おい、みんな聞こえているぞ。


「あのう……お話しできる範囲でいいんだけど」


 悲しそうなお顔のクルミちゃん。


「その前によ、クルミさん、俺達の言うこと、信じるのかよ?」

「え?信じたらいけないの!?」


 ……素直すぎるよ、クルミちゃん!


「だって、赤間くん助けてくれたし、オトちゃんの怪我も治してくれたし……怪我している皆、治してくれたし……」


 うわぁ、クルミちゃんの上目遣い、凄い破壊力だぁ……。


「うちも聞きたい!」


 私は聞きたくない。

 おおよそ、ナビナナから聞いているし、悲惨なこと、ばっかりだから。


「ゴブリンって、その……怖いお顔なの?」


 ?


 いや、記録見たけど醜悪ではない。

 人族にかなり近い。


「いや?ふさふさの耳に小さめの角、かわいいよ?」


 答えたのはサイザン君だ。


「そ、そうなの?」

「うん、クルミさんは市場のアイドル歌姫、ホッシーと人気を二分している」


 ……ホッシー?

 脳内検索……あ、いた。そっくりじゃん!

 せくしー?大人っぽい?


 ずるいなぁ、ホッシー!


「クルミさんは優しいよ、ぼく、いつも綿菓子貰っている!」


 挿絵(By みてみん)


 餌付けか?


「ふ、ふーん。か、かわいいんだ……」


 そこはかとなく、嬉しそうである。


「エノンさんは……僕達3人の先生?かな?」


 なんだそれ?


「亡くなったホルダーアキを探し続けて、世界中を旅したんだ」


 亡くなった人を探し続けた?

 ナビナナ、エノンの記録は詳しく記してないけど?


(戦闘の記録をメインにしていますわン。エノンさまや人物に関しては、情報操作、制限をしていますわン)


 まあ、私が望んだ事だけど……。


(エノンさまは明季さまにとって、最重要人物、特に秘す人物、と判断しましたわン、それに人物の関係は思い出すべき、と判断しましたから、簡単な記録だけインストールしていますわン)


 ……色々と考えてくれているんだ。


 何者だ?ナビナナ。

 ただのプログラムではないな。


 過去のエノン?異界のことだけど、たまらず聞いてみた。


「死んだ人を、探すの?」


「……俺達は面識無いけど、ホルダーアキは魅力的な人物だったらしい」


「エノンさんは、生まれ変わった明季お姉さまを探しに行ったんだ」


「生まれ変わりを?どうして?」


 見つけ出すのは不可能に近いのでは?


「それは、ホルダーは記憶と能力を再現できるからだよ」


 ?


「記憶を保持して一人、生まれ変わるのはきっと寂しいだろうって、そう言って探しに行ってたんだ」


 なっ!?一人で?私を!?


「うん、ぼくも聞いた。エノンさん明季くんも、きっとうちを探しているから、見つかりに行くんだって」


 何かが、震えた。

 私は言葉を失い、エノンが代わりに口を開く。


「でも、どこに生れ変わるか、いつの時代か分からないでしょう?」


「それでも探さずにはいられないんだ!」


 私は、そんなに愛されていたの?いや違う、明季が、だ。


「二人は巡り会えたの?」


 クルミちゃんが円の目を見つめ尋ねる。


「分からない、もうエノンさんには何年も会っていない、みんな魔力還元したって言うけど俺達は信じていない、きっとホルダーアキを探し続けている」


「……その人に、うち、そっくりなの?」


「ああ、そっくりだ。僕たちの知っているエノンさんはもう少し、大人だったけど」


 ゴチッ!


「いってぇ!何すんだよ秋津川さん!?」


「サイザン君!今エノンの胸見たでしょう!?不届き者!」


「み、見てねぇし!」


 この3人、私のことを秋津川さんと言いだした。

 アキは闘神アキ、ホルダーアキ、として尊敬している呼び名らしい。


「で、ここが私のお家だけど、お茶でも飲んでいく?」


 ぐぅうううううきゅるるるるるぅ。


「ぼく、お腹空いた」


 ナビナナ……獣人族って食べるよね?


(この世界で人族の3倍です)


 ご飯、あるかな?

 お店は閉まっているようだし。


次回投稿は未定です。

できるだけ毎日投稿を目指します。

サブタイトルは 【第18話】始まる宴会 の予定です。

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